●AI信望者(?)がよく言うこと。「これからのレジはAIがとってかわる」。そのわりに自動レジはガラガラ。笑
ちまたでときどき耳にするのが、
「レジは将来、AIにとって代わられる」
というもの。
単純作業で、資格もいらないし、
マニュアルにそって
同じことを繰りかえす仕事だから。
そういう意見を
耳にしたこともあります。
の、わりに、
年寄は人のいるレジに行きたがるよね。笑
なにをかくそう、
私もセルフレジは苦手。
イトーヨーカ堂とNewsDaysのは
さいきんなんとか慣れたけど。
おそらく、
「AIにとって代わられる」といっている人は、
お客の側もAIロボットだと思ってるのか、
あるいはお客はみんな、
AI慣れしている、という前提にたって
話をしているんじゃないのかな。
有人のレジで現在、
お客が提示したり
意思表示したりするものを
あげてみましょう。
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1)ポイントカード
2)レジ袋が必要かどうか(マイバック持参?)
3)袋にいれるなら袋は何枚必要か?
重いものと軽いものとに分けるか?
食べるものと洗剤やせっけんなどの
雑貨を一緒にいれてよいかどうか?
あるいは、食品やせっけんは、
「水袋」と呼ばれる薄手の袋がよいか?
袋は二重にするか?
中身が見えない袋にするか?
透明な袋に入れてもよいかどうか?
シールを張ってもいいかどうか?
袋の大きさは、商品がぴったり入る
大きさがよいか?それともすこし
大きめの袋がよいか?
予備の袋もいるかどうか?
4)ポイントカードのポイントがたまっているが
利用するかどうか?
利用するならいくら利用するか?
5)電子マネーで支払う場合、
どの電子マネーを使うか?
残高が不足しているが、
チャージするか?
するならいくらするか?
6)クレジット払いなら、
何回払いにするか?
ボーナス払いは使うか?
分割にするか?
(署名が必要な場合は署名)
7)おむつやトイレットペーパーなど、
かさばるものが大量に購入されているが、
配送するかどうか。希望日時はあるかどうか。
不在の場合は宅配ボックスがあるかどうか。
8)クーポン券があれば、利用するかどうか。
9)駐車券を無料にできるかどうか。
何円以上購入したら駐車券はタダになるか?
AIレジさんにお任せする場合、
顧客側の要求が細かければ細かいほど
上記1)-9)のようなやりとりが必要になります。
徹底的に簡略化するなら、
年齢に関係なく、一般消費者の間にも
AIレジは浸透していくかもしれない。
でも、それはほとんどドラえもんの世界。笑
空港のベルトコンベアみたいなところに
自分の買い物かごを置いて、
1)ポイントカード
2)クレジットカード または
3)モバイル決済のためのスマホ
も、一緒に乗せるだけ。
あとは横のタッチパネルで、
簡単な入力をして
出口へ回って立って待ってれば、
ポイント付けも、
決済も、終わっている。
もちろん、袋詰めも。
これぐらい簡略化しないと、
それほど浸透しないと思います。
いまの状態を見ていると。
いまのセルフレジや無人レジは、
サービスを提供するはずの店側じゃなく、
顧客の側がこまかく操作をしないと
「支払い完了」とはならない。
「もーなんだかわけわかんなくて」
と言ってレジの人に
自分の電子マネーの操作すらもお任せしている
中高年を私は見かけたことがあります。
自分でバーコード部分をかざすときでも、
角度によって入力できなかったり、
破損してたりテープがかぶさってたりすると
機械は読み込んでくれません。
あいつら、融通きかないので。笑
そうなると、自分でパーコード部分の数字
(JANコードといいます)を入力する必要もある。
数字が細かいと、老眼鏡が必要な場合も。笑
AIが全人類のレジ操作にとって変わる日は、
そーとー先じゃないでしょうかね。
私はそう思います。
●他にもまだまだマンパワーが必要とされると思われる仕事
AIが進化するのに比例(反比例?)するように
人間の側はどんどん、
要求がとにかくこまかくなっている。
日本の人なんてそうじゃないですか?
小売店に行くとわかりますが、
シャンプー・コンディショナーから
部屋の芳香剤、
洗濯洗剤、柔軟剤の
あのものすごい種類。
じっくりと見たことあります?
細かい用途に合わせて、
さまざまな商品が売られています。
香りもむちゃくちゃいろんな香りがある。
サンプルがあちこちに置かれていて。
買う側ですら、
「これとこれの違いってなんなんだろう??」
と思ってしまいます。
その果てしなく細かい、
オーダーメイドなサービスを
AIが提供してくれない限り、
そこに携わる人間の仕事はほぼ
人間が提供しつづける
というのがいまのところの私の考えです。
では私が考える、
「しばらくは
マンパワーが必要とされる仕事や分野」
は。
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1)超ラグジュリーホテルや会員制高級ホテルの
従業員(ベッドメイキングや客室清掃係を含めて)
→ 人間は、高いお金を払うほど、
高い要求をする生き物です。
某会員制高級ホテルがクレームの嵐だということを
まえにそこで勤務していたという人からきいたとき、
それを知りました。
2)赤ん坊、子ども、学校教育に携わる仕事
→ ベビー用品、学習塾、学校法人の先生などは
機械では代替できません。
「モンスターペアレント」なる親が
出現している昨今です。
世の中から子どもが少なくなっている分、
一部の親が子どもにかけるエネルギーは
それはそれは想像を絶する。
(いや、もしかしたらモンスターペアレントこそ
AIティーチャーに対処してもらったほうがいい?
情状酌量とか「情」なんて通じないほうが
適任かも・・・)
3)百貨店などの美容部員
私などもそうですが、
気に入った美容部員さんと
仲良くなると、
メイクの裏技を教えてもらったり、
サンプル(お値段が張る化粧品の)
を少し多めにくれたりすることがあるので
美容部員さんとのやりとりは
百貨店で化粧品を購入する楽しみの
ひとつです。
彼女たちと世間話をしたり、
ちまたのトリビアなことをぴーちく話したりは
大切な「ボケ防止」でもあります。笑
美容関係のある集まりに参加したことがありますが、
「(ロボットではなく)人から直接買いたい」
「人に接客してもらいたい」
と言った女性がいましたね。
4)古書店の店員。
5)ミュージシャン、俳優、芸能人
あるいはプロスポーツ選手
上から下にいくほど、
特別な才能や運が必要とされる
お仕事です。
「タレント(talent)」と呼ばれるゆえんですね。
買う側、利用する側がロボットではなく、
また、
支払う金額が高くなればなるほど
そして求めるものが
ニッチでマニアックで細かくなればなるほど、
そこにはマンパワーのきめ細やかなサービスが
必要となる。
それがAIにとってかわられる、
とおっしゃってるかたたちって、
もしかしたら
ご自分が他人に多くを求めず、
シンプルライフを送ってらして、
お行儀のよい静かなかたたち
なんじゃないでしょうか。
ご自分がたとえばレジの係に
多くを求めないから、
多くを求める人間がいる、
という発想が、ない。
できない。
たぶん。
まちがっても学校にぎゃぁぎゃぁ、
乗り込んだり、
「いくら払ってると思ってんだ!」
とホテルにクレームつけたりはしない。
果てしなく機械化すると思う人たち。
あるいは生まれた時からまわりは
スマホやスマート家電、AIだったという
人たち。
vs.
果てしなく自分の細かい要求を求める人たち。
あるいは、機械は苦手で、人とのやりとりに
安心感を覚える人たち(車すら運転しない)。
これからの世の中、
どんどん二極化するのでは、
というのが私の想像です。
私はいまのところ、
その中間にいる感じ、でしょうか。
かろうじて。