今日の記事では、来年度の大学受験から導入が始まるといわれている、英作文について書いています。そのほか、「英語をしゃべる(英会話)」ということについては、下のような記事も書いています。
●これから夏休み。受験生に向けて「英作文」について。
大学受験の「英作文問題」。
私も出題を依頼されているわけではありませんが(笑)、英作文は英作文であってなにか日本特有の受験科目ということでもなく、米国大学で「英作文」の正規の授業を受け、「A」の成績を収め、帰国後も日々、プロとして日本語から英語へ「英作文」している翻訳者である私から、「こんなことをしてみたらどうだろうか」ということについて、書いてみます。
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英作文はアウトプットの自己表現方法。ネットやスマホのSNSと動画の世界がほぼ英語が大半をしめつつあるなか、英作文ができるようになるとこれから未来を生きる若者にとって損はないと私は思っています。動画の原稿も英語で書けるしね。
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【要点】
1)文法には気を付けておこう。
2)最初の1,2行でいわんとすることを述べる。
3)自分で書いたら声に出して読んでみる。
4)とにかく、書いて書いて書きまくる。
(英作文の参考書や専門家の書いた本や辞書を持っているという前提で書きます)
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1)文法は、学校でも習うので得意とする人も多いと思います。SVOとかSVOCとか、時制の一致とか仮定法とかありますよね。
ネイティブよりも日本人学生のほうがよく知ってるのが英語文法かもしれませんが、それと合わせて、カンマをつけるところやセミコロン、コロンをつけるところなど、細かいところにも気を払いましょう。
米国英語であれば、3つ以上ものを並べて書くときは、最後のものの前にカンマを入れます。A, B, and C.というぐあいに。
英国英語でも米国英語でも、最後のもののまえだけに「and」を入れる点は共通です。
2)必ずしも、このやりかたがすべて、ではないのですが、文章の途中にいわんとすることを挿入したり、文章全体でそれをしようとするのはかなり高度なテクニックです。
英語ネイティブであればジャーナリストとか作家あたりがやったりします。
英語ネイティブではなくましてや英作文に慣れていない人であれば、最初のうちに明確に、自分がその段落でいわんとすることを述べてしまうのが良策だと私は米国大学で習った記憶があります。
3)これは以前、このブログで私は書きました。主語がないとか動詞がないとか、なにかおかしいところがあると、自分で書いたものを音読すると立ち止まります。
「ん?」と。
4)参考書などで英作文の知識だけを詰め込んでも実際に何度も書かないことには英作文のコツがつかめません。これは日本語の文章でも同じです。プロの作家さんでもおっしゃることです。
文章はとにかく何度も書いて見直して推敲して良くなっていくものです。
●ネイティブではないからこそ、Plain English!
「出るタン」とか参考書なんかにはなんかやたら難しい英単語や慣用句が並んでますよね。
いっせーのーせ、で受ける日本の大学受験は「落とすこと」を目的としているため、わざわざ難しい言葉を出題してきたりします。「この言葉、知ってる?知ってたら、うちに入学していいよ」とでもいいたげに。
でも、英作文ではここで覚えた難しい言葉はできればあんまり使わないほうがいいと思う。というのも、言葉だけが浮いてしまう可能性があるから。
ビジネス界や学界をはじめとするネイティブの世界でも昨今、「難しいひねりにひねったわけわかんない言葉ではなく、多くの人が理解可能な (understandable)平易ないいまわしを」と、Plain Englishを推奨しています。
文法は間違いがあるのに、とつぜん、小難しい言葉がポッと書かれていたりすると、「あーこの子、”俺・私はこの言葉知ってます”、って披瀝したいんだな」と無意識に勘繰りたくなる。
だから、大学受験の出題者や採点者もおそらく、英作文を出題する目的は、「この受験生は小難しい言葉を知ってるか」を調べるのではなく、「言葉の整合性や論理性をもって自分の意見や考えを誰にでも理解可能な言葉を用いて視覚化・言語化できるかどうか。それも英語という外国語を用いて」という点だと私は思っています。
採点者はその大学の英語圏ネイティブの教授・講師とか、学位をとるために長年英語圏に住んでいた教授・講師あたりじゃないかな。
すなわち、英作文の専門家です。
●まとめ
1)文法には気を付ける。
2)最初の1,2行で、言いたいことを言ってしまう。
3)練習で書いたものは、ゆっくり、
声に出して読んでみる。確認作業として。
4)とにかく、書いて書いて書きまくる。
5)Plain Englishを!