昨日の記事では、英会話を確実に習得しようと意思を固めて勉強し始める、最初の1年間ぐらいが最高にキツイ、と書きました。そして、そのきつい時期を乗り切るために、仲間を作ることや教材の選び方などについて触れました。今日はその方法の詳細について触れます。
●英会話の勉強で、きつい時期を乗り切るために。「3つ」
1) 仲間を作る。
2) 自分が楽しいと思えることを教材に選ぶ。
3) 楽しく、わくわくする予定と結びつける。
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1) 仲間を作る。
私は、米国大学に留学すると決めてから英会話を必死で学びなおし始めて、わりとすぐに米国に渡航しました。そのせいでしょう、編入先のオレゴン大学から事前のテスト結果をもとに、「学校附属の語学学校で数か月間、授業を受けるように」、とお達しがあったことは以前の記事でお伝えしたとおりです。
オレゴン大学は全体の10%ほどが留学生です。そのなかでも日本人学生は多く、交換留学生としてきている人や短期の予定で単位を日本から持ってきて授業を受けている人など、さまざまな日本人留学生がいました。
海外留学をする人のなかにはよく、「日本人がだれもいないところがいい」とか「日本人がいても話したくない」とかという人がいます。日本語を話してしまうから、ということが主な理由だと思うのですが、私は反対に、日本人がいてくれたほうがいい、とオレゴン大学を選びました。
自分が予想したとおり、たいした英語力もなかった私は、現地で出会った日本人の子たちにずいぶん助けられました。こまごまとしたことを日本語でつねに相談したり、もやもやとした悩みを打ち明けたり、授業のとりかたについて聞いてみたり。
言葉や文化についてはいちばん、彼らと相談しあっていたと思います。私よりもずっと英会話ができる人たちばかりでしたが、「ホームステイ先にアメリカ人学生が2人いて、彼らはうちとけてるけど私は英語がよくわからなくて疎外感を感じる」とか「ドイツから来た大学院生が英語ペラペラで、彼女とホームステイ先の家族がよくやりとりして、私は彼らの話を聴いてるだけになってしまう」とか、そんな悩みを打ち明けてくれた仲間もいました。
仲間がいてくれることで、私は心のどこかで安心感を感じつつ、「キツイのは自分だけではないんだ」とモチベーションを高めたりしていましたね。
日本で英会話の習得をされるかたであっても、仲間の存在は大きいと思います。ひとりでこつこつとできるひともおられますが、自分はなまけてしまう、とか、ひとりだと途中で挫折しそうだ、と思われるかたはぜひ、仲間をみつけてみてください。
サークルを作ったり、会社の出勤前にはやりの「朝活」を社内外でやってもおもしろいと思いますよ。私が通っている会員制の図書館にも、英会話を勉強しよう!とサークルを作って勉強されているかたがたらおられます。
人がいてくれることで、途中でやめられない、というしばりにもなりますので。笑
2) 自分が楽しい、と思えることを教材に選ぶ。
もう何度もこのブログでお話してますね。私の例であれば、映画や音楽を教材に選んだり、好きな俳優さんやミュージシャンの記事(英語)を教材にしたり。
そのほかには、米国にいたころ、とにかくよくテレビを観ました。「テレビを観ると勉強になるよ」とほかのアジア系留学生が教えてくれたからです。FMラジオもよく聴きました。
アメリカのテレビ局って本当にたくさんありますよね。もともとテレビは嫌いではなかったので(いまはテレビのない生活をしていますが・・・)、HBOでやっていた、「Tales from the crypt」なんてゾンビみたいなミイラがナレーター役(これがまたかわいい。笑)のオカルトファンタジー系番組とか、PBS(公共テレビ)の演劇とかアガサクリスティ作品のドラマとか、NBCのSaturday Night Liveとか、とにかくよく観ました。
その言語のテレビを観るとよい点は、やはりnativeがどんな会話をしているのかわかることです。それも、「まともな会話」。PBSの番組などはアメリカの良心(American conscience)と思えるものばかりで、たとえばSesame Streetなどもそうですし、質の高い演劇を取り上げた番組などもそうです。
Saturday Night Liveはもともと、英国のMonty Pythonに影響を受けて制作を開始したといわれているコメディ番組です。「Sketch」と呼ばれる一話一話のシーンがあり、そのなかに政治的な風刺や社会風刺、強烈な皮肉などがこめられている。Monty Pythonの面々が「Oxbridge」出身の秀才ぞろいだということもあるのだと思います。それをSNLの製作者たちもやりたかったみたい。「おもしろくないな」と思うこともありましたが(爆)、コメディを理解できるぐらいの英語力は身に付きました。SNLのおかげです。
自分が楽しい、と思えることを教材に選ぶと、キツサを忘れられるときがあります。自分があまり楽しいとは思えないものを教材に選んだり、つらいなと思えるものを教材に選ぶと長続きしないのは想像に難くないですよね。
3) 楽しく、わくわくする予定と結びつける。
米国に留学していたとき、週末に友人たちと呑み会をしたりPortlandへ小旅行に行ったりすることは本当に楽しみのひとつでした。呑み会には米国人をはじめとするいろいろな国籍の学生が集まっていたので、もちろん英語が基本でした。
英会話であれば、たとえば英語圏への旅行を計画したり、国際的なスポーツの試合で英語の通訳ボランティアに踏力したりするなど、自分がいましていることが将来役に立つこと、それもわくわくとすることにつながっていくとモチベーションはあがります。
以前、「死活問題となることと結びつけると語学の力はアップしますよ」、とも私は書きましたが、楽しく、わくわくする予定も同じく、会話力を倍増してくれます。
●ネイティブと話すのはいいですね。
語学の会話力を上げようとしている1年くらいのきつい時期、力がつくのはやっぱり、ネイティブとの会話です。自分だけだと心のどこかに余裕が生まれてしまって気が緩みがちになりますが、ネイティブを相手にすると緊張もしますし気が引き締まります。
日本国内にいて考えられる方法は、学生さんであれば留学生と話すことがあります。仕事がらみだと「切った貼った」の緊張感がありますので、職場のネイティブと話すのは最高に力が付きますよ。たとえそれが意見を戦わせることになったとしても。
そのほかには、学生さんでもビジネスパーソンでも、「Brick and mortar/Click and mortar」、つまり教室の存在する英会話スクールへ通ったり、オンラインの英会話教室を利用したり、あるいはご自身の組織にネイティブ講師を呼んだりすることが考えられます。
せっかく一生懸命、こつこつと毎日英会話を練習していても、その力をどこにも発揮できないのは残念です。すこしでもネイティブのかたとやりとりできる機会をぜひ、もうけてください。
大丈夫、ご自身がこつこつと毎日、練習されていれば、結果はついてきますから!