今日の記事では、「迷ったり上り調子のときこそ、基本にかえる」ということについて書いています。
人生ドリルシリーズでは前回、下の記事を書きました。
(我が母校青山学院の駅伝チームOB森田くん、下田くん、一色くん、林くん等々が就職したGMO社です!私がひそかに応援してきた島貫温太くん(帝京大)もGMOチームへの参加が決まりました!やった。実業団からも目が離せなくなります)
●基本にかえる。迷ったとき、うまくいかないとき、あるいはうまくいきすぎるとき。
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人生には波があります。迷うこともありますし、うまくいかないときもある。あるいはえらい上り調子でなにやっても気持ち悪いくらいうまくいくときもある。いいことづくめだったり。
そういうときに、「基本にかえる」ということを大切にしてると、大きな失敗をしたりもせずに、自分自身を律していられます。「いずれ時がくる」「調子に乗るなよ」と。
基本にかえることを初めて知ったのはやはり、青学で部活をやっていたときでした。オーケストラ部(青山学院管弦楽団)に所属してびっちり活動していたのですが、練習中にどうもうまくいかないことがある。楽器もうまく鳴ってくれない。食いつきが遅いのか、細かい音符が並ぶところで指揮者の先生からダメ出しがでる。
前のほうに座るバイオリンパートの友だちに録音をお願いして、自分の音がどんなふうに鳴ってるのかあとで確認してみたり、部活の時間以外も利用して何度も何度も自主練してみたりしました。
そうした「うまくいかないとき」に感じたのは、基本にかえる大切さ。日々、休むことなく基礎練習をしっかりとやり、鏡のまえでフォームを確認し、楽譜を丁寧に確認し、譜面をみながらプロの演奏を何度もじっくり確認し。
基本は海に浮かぶブイのようなものです。あるいは金融のベンチマーク。数字のゼロ。基本があってこそ、軸がはっきりします。自分であれば、迷ったときに確認するマニュアルのような役割を果たしてくれます。浮かれているときは「なにか勘違いしてないか」と自分を疑える場所でもあります。
たとえば、迷ったり「なにかうまく行かない」というときは、基本を間違っていることがあったり、いつのまにか勘違いして習慣化してしまっていたり、あるいはつい慣れで違うやり方をしてしまったりということがあります。
うまくいきすぎて浮かれ調子のときは、基本にかえると、「それが当たり前」のことではないのだと戒めることができたり、はずみや運、そのときのタイミングでうまく行っているだけにすぎないことが分かったり、継続的に意識的にうまく行くようにするための方策を考えるきっかけになったりします。
このブログで私は、「基礎レンはなににおいても重要です」と書いたことがあります。基本とは楽器基礎練習も含みますし、たとえば人との挨拶もそう、車を発進させるまえの前後左右の目視確認もそう、定刻と呼ばれるものに間に合わせて出勤・登校するのもそうです。
★挨拶(おはようございます、お先に失礼します、など)。
★楽器やアスリートの基礎練習。
★茶の湯の平点前。
★ゴルフのスイング練習。
★英作文であればSVが基本。
★MBAコースなど何かを学び始めたとき、初回の授業や必修科目と言われるものが、基本。
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●たとえば、職場の人間関係でうまくいかないとき。
自分の意志で選ぶことができない、と言われる職場の人間関係。私もそうでしたが、私のまわりでも悩んでいる人たちがいます。
人間関係は自分ひとりの問題ではないことも多く、自分だけではどうすることもできずに八方ふさがり、のように感じるときもありますよね。
私が考える「基本」はつぎのようなことです。この基本にかえることで、八方ふさがりと思われる状況も実はそうではない、ということに気づくことがあります。
★仕事をしに来ている場所であること。⇒
自分の場合であれば、多少の違和感や自分との違いに向けられた意識を「仕事」にふり向けられます。相手の場合であれば、仕事をしに来ているのに仕事をしないとか、余計なエネルギーをぶつけてくるとか、足をひっぱっているとか、気づけます。
★自分は間違った仕事のやりかたをしているかどうかの確認。⇒ 間違ったやり方をしているのであれば、正しいやり方を心がけ、間違っていなければ相談できる人に相談したり、配置換えを依頼したりします。
★営利企業に勤務しているのであれば、「会社の利益追求に貢献する」が基本です。⇒ 以前も書いたことがありますが、非営利企業や宗教法人、ボランティア団体ではないのですから、どのような部署に勤めようとも自分も会社の利益追求に直接間接的に貢献することが基本です。人間関係に振り回される場合、この基本から外れるようなら、相談できる上の人に相談したり、らちがあかない場合は思い切って転職も考える必要があります。
★人間関係の基本を確認してみる。⇒ 挨拶、笑顔、好意の表明、敵意を持っていないことの証明。これらにおいて自分に落ち度がないか。それらがなされていながら、相手に振り回されるのであれば、自分に問題があるのではなく相手の問題だということが分かります。相手の嫉妬心などにも振り回されることがあります。相手の問題であれば、自分がどう働きかけても解決しないことも多い。第三者に入ってもらうか、物理的に距離を取る策にでることも検討します。
●うまく行きすぎるとき。たとえば語学。
語学でも、うまく行きすぎるときがあります。試験の得点が最高に良いとか、あまり勉強していなかったのにやまかんでどんぴしゃりの個所が試験ででたとか、急にnativeと話が通じるようになったとか。
もちろん、それまでの努力が報われて「がくっ」と急激に能力が向上するのが語学です。けれど、私の経験からすると、そのときに感じるのは「うまく行きすぎる」ではなく、「やっとうまく行き始めた」という感覚。
「なんかうまく行きすぎるな」と自分が感じるということは、自分でも無意識に「あまり努力していないのに」とどこかで自分のことをわかっているからだと思います。
こういうときに立ち返るべき基本がある人は幸せです。語学に限らないのですが、それがどこかわからずになんでもとんとん拍子に行ってしまって結局、「これから先、なにをしたらいいかわからない」と迷ったり、「うまく行きすぎてかえって怖い」と行動することをやめてしまったりするひとがいるからです。
基本は大切です。だから何かを始めるときは基本をおろそかにしない。そしてそれを自分のブイにする。つねにかえってくる場所として。たとえ上り調子のときであっても。
★単語であれば発音の確認。
★意味の確認。
★文法の確認。
★慣用句の確認
*日本語でも、ことわざの意味をいつのまにか勘違いしていたり、漢字のハネやトメをおろそかにしていたりすることが私はあります。
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