今日の記事では、私がすきな英語「Crazy」について書いています。
<もくじ>
●私が好きな英語「Crazy」
●言葉にはそれぞれ、人の感覚に根差した度合いがある。それを把握していくことも「使える外国語」を増やすコツです。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーで前回書いた記事は下からごらんになれます。
●私の好きな英語ー「crazy」
[the_ad id=”11588″]
私の好きな英語の一つに「crazy」があります。
意味ももちろん大好きですが、使い方がいろいろできる点も気に入ってます。言い放った瞬間に聴いている人と瞬時につながれる点もいい。
いっけん単純な言葉ですが、だからこそ多くの人に理解してもらいやすい。
私が長年敬愛しているカナダの映画監督、David Cronenbergは車マニアでもあるのですが(といってもコレクターではなく、レースをしたりフェラーリを乗り回すことが好きなようです)、20年以上前のインタビュー動画ではこんなことを言っていました。
“I love to drive a car aggressively but not crazily like 16 years-old in Camaro.”
聴いた瞬間、「ああなるほど」と思いましたね。
crazy とaggressiveの違いがぱぁっと映像で浮かんでくるような表現です。さすが、若いころ小説家を志していた監督らしい、言葉に対する鋭さだと思います(nativesがみんながみんな、こんな鋭い感性を言葉に対して持っているわけではないです。だからこそ、いいnativesを先生に選ばなければならない。)
「aggressive」には行動の積極性はあるけれど頭はいたって冷静である様子が込められている。
それも大人として、頭がカッカする一歩手前まで、いやらしいほどに(笑)自らの行動を客観的に律しつつ。
けれど、「crazy」は完全にそのたがは外れています。だから監督は「16歳がシボレーカマロを乗り回すのとは違う」と明確に否定している。
つまり、です。
常に冷静で、客観的で、いやらしいほどに落ち着き払っている人間が、「I’m crazy (about)(for)」なんて使うと、聴いた人間はその意外性にびっくりするでしょうし、ぎょっとするかもしれない。
勉強・研究一筋かと思った同級生からとつぜん「I’m crazy for you」なんてコクられたらそりゃアナタ、彼はそーとーアナタに入れ込んで(smitten)ますよ!
KurokawaもThe Kawaisも”crazy for betting mahjong/distributing money illegally to politicians of establishment”でしょうな。おそらく。
●言葉にはそれぞれ、人の感覚に根差した度合いがある。それを把握していくことも「使える外国語」を増やすコツです。
このブログで以前書いたことがありますが、言葉にはそれぞれ頻度や利便性、難易度などによってレベルがあります。
大学受験やTOEIC受験であれば、頻度の高い英語を覚えていくのが効率的ですが、その言葉は必ずしも英会話に使えるわけではない。当然ながら英会話で使われる頻度とは違うからです。
反対に、カジュアルな英会話で頻度が高い言葉を一生懸命覚えても、大学受験やTOEICの試験にあまり出てこない英語もあります。
1) 高度な学術論文での頻度が高い言葉。
2) 文語体。
3) 口語体。
4) カジュアル。
5) 頻度が高い。
6) 用途がさまざま。
7) 感情を表してくれる。
8) 使う人間の知性や育ちすらも表してくれる。
9) 使う人間のEQを表してくれる。
10) 使う人間の優しさをあらわしてくれる。
11) 使う人間の無神経さが表れる。
12) 使う人間のユーモアを表してくれる。
13) ほとんど使われることのない言葉。
14) 使う人間の自己顕示欲を表す言葉。
以前、このブログで書いたように「白物電気」という専門用語が日本語にはありますが、これを覚えて一般市民に使っても通じないことが多いと思います。使っているのはおもに、電気店の店員さんや日経新聞などの記者だからです。
けれど、そういうかたたちと話をするときはもちろん、「白物電気」といえば通じます。
crazyは私にとって、次のような言葉です。
★カジュアルな言葉。
★使う人間の感情を表してくれやすい。
★相手との親密度を高めてくれやすい。
★ユーモアの演出。
★老若男女に理解されやすい(世代間ギャップが少ない)。
★頻度が高い。
★いろいろな使い方ができる。
★ただしTPOや使う相手をよく考える必要がある。
カジュアルな言葉であるため、格式ばった場所や論文発表のような場所では使えません。けれど、たとえばそのあとのnetworking timeや軽食を取りながらカジュアルな会話をするのであれば、「crazy」を使うことでフォーマルとカジュアルのギャップを演出できる。
平たい言葉なので、自分の人間としての魅力すら醸し出せる。
「しっちゃかめっちゃか」とか「いかれてる」とか、ある一点をしきい値やゼロとすればそこを大幅に超えているようなイメージがあるので、普通の状態じゃないけれどそれがかえって「one & only & inspirational being」という、私の人生のモットーでもある独創性やクリエイティビティすらをも庶民目線で表してくれているように感じて私はこの「Crazy」という英語、大好きなのです。
[the_ad id=”11588″]