米国大学のダブルメジャー、副専攻、トリプルメジャーなどについて(オレゴン大学卒業生によるブログ)

コーヒーカップとコーヒー

きょうの記事は
米国大学におけるダブルメジャー制度について書いていきます。
●米国大学のダブルメジャーについて
●副専攻
●トリプルメジャーにしようとした私

「米国大学留学」の記事は、以下のサイトがいちばん最初のものです。

●米国大学のダブルメジャー(Double-major)について

★★★★★オレゴン大学公式Twitterサイトより引用。quoting from the official twitter site of UO★★★★★

 ダブルメジャーは米国の大学では一般的です。まわりでもダブルメジャーの学生はたくさんいました。

日本であれば、「経済学部と英文学部を同時に専攻したい」という学生がいても、どちらかを「学士」としていったん取得(卒業)してから、再度、「学士入学」してもう一方の希望学部を専攻するしか方法がない場合がほとんどだと思います。

明確にダブルメジャー制を設置した大学でなければ。

具体的には、それぞれの学部の事務局で「専攻します」という手続きを取らなければなりませんが、 それが認められれば、あとは卒業に向かって単位を取得していくだけです。

まったく異なる学部を専攻するやりかたもあると思います。

私の場合は、国際学部とアジア学部で必要とされる科目がいくつか重なっていたので、3年次から編入学しても3年ほどで卒業することができました。

本人にやる気があって、「やる」と自分の意志と努力でやり抜こうとする人間には、米国はいくらでも道を与えてくれるのだ、ということをこのとき、ようやく理解しました。

自分の意志を言葉で表さないと無視される社会である一方、「それやります」「やりたいです」と明確に意思表示する人間にはあらゆる道が提供されている。

たとえ一人だけが飛び出ようとも全員をむりやり平均的に均(なら)そうとするのではなくやる気がある人間には機会を与える。「飛び級」なんていうのもそうだと思います。 ありがたかったです。

卒業に際しての必要要件として卒論がある場合があります。オレゴン大学では国際学部は卒論が必要でしたが、アジア学部では必要ありませんでした。よって、私は国際学部に提出する卒論にのみ集中すればよかったのです。

国際学部を専攻したことで 国際的な政治について学んだり異文化・国際コミュニケーションを言語学や歴史から紐解こうとする視点を勉強できた一方、それと同時にアジアに絞ってその文化や美術史、文学、言語などを深く学べることができたのは私にとっていまでも本当に大きな財産だと思っています。

数年にわたって米国大学へ留学されるかたはぜひ挑戦してみてください。

●副専攻(Minor)

鶴岡八幡宮

 「副専攻」も日本ではあまりなじみのない制度でしょう。英語で「minor」と言いますが、副専攻をしていれば、”I’m minoring in Asian Art History”などのように動詞として使うこともできる言葉です。

私はアジア美術史を副専攻にしていました。副専攻も担当事務局へ書類を提出しなければなりませんが、こちらも専攻(Major)用に受講していた授業の半数近くが「minor」として認められるものでした。

私の学部の学位自体はB.A.(学士)ひとつですが、専攻はDouble-major one minorということになります。

●トリプルメジャー(Triple-major)にしようとした私

★★★★★オレゴン大学公式Twitterサイトより引用。Quoting from the official site of UO★★★★★

実は、オレゴン大学に留学していたころ、私はもう一つ、専攻を申請しようか、と真剣に検討したことがあります。

School of Music(日本語であえて訳すと「音楽学部」、でしょうか)の打楽器科 (class for percussionists)です。

でも、その可能性に気づくのは遅かった。School of Musicで提供されるかなりの数の授業の単位を私はすでに取得していたので、まったく不可能なことではなかったのですが、それには予定していた卒業の時期のさらにあと1年、学校に残らなければならない計算でした。

楽器科は楽器の練習が単位として課せられているので、定期的に教授や講師の先生のレッスンを受けなければなりません。でもそれでは私は編入学したオレゴン大学を4年かけて卒業することになってしまい、新入生として1年次から入学した人たちと変わらなくなってしまいます。

せっかく青学から2年生分(sophomore year)の単位を持参して3年次に入学したというのに。

よって、私の経験からすれば、適切な時期にapplyすれば、米国大学で3つ(以上)の学部を同時に専攻することも不可能ではありません。

私は自分の人生において、「後悔」というものをほとんどしたことのない人間です(挫折はたーっくさん、ありますが・・・笑)。でも、数少ない「後悔の記憶」のなかで、この「School of Musicに Triple-majorのapplyを早々にしなかった」点は、いまでも大きな後悔です。

(いま、この瞬間、おっちんだとしても、「できること、は、とにかくやりましたっ!」と守護霊様たちにご報告できるように生きるということを日々、頭にいれています)

だからでしょう、卒業後、ン年(大笑)が過ぎたいまでも、DrumやTimpani、太鼓などの打楽器への情熱が消えることがないのはその「後悔」が原動力になっているのだと思います。

「あのとき専攻できなかった打楽器を、少しでも自分に近づけたい」。

楽器は「芸事」です。日本舞踊や茶の湯、あるいは英会話の能力と同じく、付け焼刃でできるほど甘いものではないので、じっくりと真摯に取り組む時間を要します。

ちなみに、私がSchool of Musicで受講した授業は

音楽理論1(Music theory I)

音楽理論2 (Music theory II)

民族音楽学 (Ethno-musicology)

Jazzの歴史 (History of jazz)

音楽と映画 (Music and films)

の5つ。

同じ国際学部を専攻するアメリカ人の友人から、「それは国際学部と関係ない授業だから、受けても無駄だよ(卒業要件を満たすわけではないので)」とアドバイスを受けたことがあります。でも私はそのとき、彼の意見に違和感を感じました。今ではもっと、反論するだろうと思います。

独創的(Unique  & original)でイノベーティブ(innovative)でわくわくするようなことを世のなかに届けようするクリエイティブ(creative)な人間になりたければ、人と同じことをしたり人の追随をしたり、言われたことをそのまま鵜呑みにするのではなく、場合によっては自分の興味や好奇心、直感を否定せずにそれを一生懸命試してみないといけない、と私は分かったからです。

だからこそ、私はSteve Jobsの2003年Commencement speech にとても共感したのだと思います。