⚫️「耳を鍛える」。 by 小山ケイ。vol. 7「たとえば、チャイコフスキー「悲愴」第四楽章を口ずさむ。第一第二バイオリンとして」 Train your ears” by Kay Koyama Vol. 7
私が母校の青山学院でオーケストラ部(青山学院管弦楽団)に所属していたとき、チャイコフスキーの「悲愴」を初めて聞きました。それはそれは叙情的で美しく物悲しい曲です。
特に第四楽章。
第三楽章の軍歌のような勇ましい長調から一転、突然泣き崩れたかのように第一バイオリンと第二バイオリンが旋律を奏でます。
それはこんな感じ。
BAFEDFE
これがテーマのようになって第四楽章を貫いていくのですが、じつはこの「メロディ」どちらのバイオリンも弾いていないという。
すごく重奏的で深みのある短調なのですが、それぞれのバイオリンパートが譜面に書かれた通りに一緒に弾いていくと、わたの耳には上記のように聞こえるのです。物悲しいメロディとなって。
一説では、人間の耳はいくつかの和音が聞こえたとき、一番高い音を拾ってめろてを作っていくらしい。
ならば、この第四楽章を何度も何度も聴いて、第一バイオリンと第二バイオリンの譜面を自分で起こせばいい。すごーく耳が鍛えられます。何度も何度も集中力を駆使して聴くのだから。譜面が書けなければ、口ずさむのでもよい。
先日もこのブログで書いたのですが、英語のディクテーションがものすごく「耳を鍛える」ことと同じです。ディクテーションについては私は自分で米国大学に正規留学したときに経験しています。