Q) 英語の会話能力は、仕事のOJTで身につけることは可能ですか?
A) はい、可能ですよ。英語の会話能力をOJTで!ということなら、おすすめ業界は4つ。
●外資ホテルマン(接客)
●外資系企業(日本人がほぼ皆無)
●Duty Freeを扱うドラッグストアなど。
●CA
●OJT (On-Job Training)で流暢な英語の会話能力を身につけることは可能です。私の知り合いたちの例。
私には10年以上にわたって定宿にしているところがあります。そこの従業員のかたはとにかく流暢に英語をお話になります。外資系で、しかも外国人の宿泊客が多いことも理由でしょう。
でも話を聞いてみると、どの従業員の方も、留学経験はないかたが多く、もちろん帰国子女でもありません。英会話の能力はすべて、「仕事で身につけた」そう。
接客業だから、ということもあるのだと思います。毎日のように宿泊客の前に出て話をしないといけません。すこしばかり値の張るところなので、お客の要望もこまかい。笑
要望を聴いて、こまかいホスピタリティで接客して、食事の提案をしたり、観光の説明をしたり、専属コンシェルジェのようにいたれりつくせりで言葉をつくす。毎日。気が張ります。
数ある仕事のなかでも、接客業はさまざまな能力が身に付きます。人里離れた山にこもって宗教活動するよりも、ずっと精神が鍛練される。いろんな人間とやりとりしないといけないから。大変だと思うけれど。
英会話の能力も、人とやりとりしてこそ。仕事でお金をもらうとなれば、まさに死活問題となりますよね。
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【私が思うOJTで英会話の能力が身に付く仕事4つ】
1 外資ホテルマン(接客)
2 外資系企業(同僚上司部下すべて外国人であれば)
3 Duty Freeを扱うドラッグストアなど小売。
4 CA
●ただし、いずれも大変です。大変さを回避したいなら、自分ひとりでがんばってみる。英語をしゃべれるようになるために。
楽な仕事はありません。楽な仕事をしたいなら自分で作るしかない。上記の「OJTで英会話の能力が(努力次第で)身につく業界」、は、どれも過酷なことで有名な仕事です。
1は、華やかな表舞台とは違い、裏では戦場。今の時代だと、女性でも夜勤がありますし(私の定宿の女性たちも、「今日は夜勤なんです」と夜遅くにひとり、フロントにはいっていたりします)。宿泊客の重たいスーツケースを上げ下げしたりもする。
VIP顧客がいれば気を使うし、分刻みでいろいろ準備することも多い。
その点は4も同じです。日本企業のCAさんは花形ですが、海外企業のCAってほぼ、肉体労働と思われてますよね。ガタイのいいおばちゃんが「はいつぎ、はいつぎ」とチケット確認したりサーブしたりする。結婚で一度社会から退いて、子供が大きくなってから社会復帰したようなかんじ。
腰を痛める人も多いと聞きました。
2は鶴の一声で、上司以下、ごそっと首切られたりすることもある。
ある友人は、自分が勤める外資系企業について「手作り感満載でいやだ」と言っておりました。どういうことなのか詳しくは聞きませんでしたが、このデジタル時代に非効率的に紙でなにかやりとりしたりするのだろうか、と想像しました。さすがに糸電話はなさそうだけど(爆)。
こまかいことを言うようですが、「衛生観念」というところにも文化が現れるそうです。トイレから出るときに手を洗わないでくる人がいていやだ、と言っている友人もいました。Sexualな話題も平気で職場でしたりするのもいるらしい。外資といえども(いや、外資だからか)。
3はとにかく商品知識をまずはしいれないといけない。小売業のあの商品数!顧客からの問い合わせが多い業界であればそれに対応する必要もある。Duty Freeも爆買いする量のあまりの多さに対応におわれて疲労困憊することも。売れたらその分、品出しもしないといけない。日々、何かに追われるようだと、小売業の現場の人から聞いたことがあります。
Duty Freeを利用する外国人観光客は中国系のかたが大多数ですが、やりとりは英語が中心です。どちらかがどちらかの母国語を理解していない場合は。
こうした仕事をしながら英会話のOJTがいやだ、ということであれば、やはり自分が望むことをしながら、自力で会話力を身につけていくしかありません。勉強方法についてはこのブログで何度も取り上げました。
●現場で「喋れる英語を身につける」醍醐味。小山ケイによる聞き取り調査結果です。
OJTの魅力はなんといってもやはり、実地に即した言葉が覚えられること。たとえばホテルであれば、英語圏のネイティブから直接、言葉を聞き取って、言い回しや発音を勉強したりできます。もちろん必死に、ということですが。
でも人間、必死にならないと火事場の馬鹿力みたいな驚異的な能力は発揮できないです。
私の実体験からすると、日本にいて自分の意志だけで「喋れる語学を勉強するぞ!」と思うことを実行するのって、ものすごく大変です。だから私は留学しました。自分のお尻を叩くつもりで。必死な状況に追い込まないと、私はやらない(やれない)人間なので。
To work or not to work. That is the question (lol) by Kay Koyama
*To be or not to be. That is the question by William Shakespeare
少し聞き取り調査をしました。なんて、おおげさなものでもなく(笑)、上記の定宿の従業員や私の友人、知人たちから、前述の4つの業界について直接・間接に話を聞きました。
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1)外資ホテル業界GM(総支配人)Aさん
「高校を卒業してこの業界にすぐに入りました。いわゆるたたきあげです。英会話は実地で習得しました。不自由はありません。お客様に英語でいろいろなご説明をしたり、お客様のご要望もおききしたりしています。あるときはこの界隈で大雪が降りました。米国ニューヨーク州バッファローからお越しになったご夫婦は、「いや、こんなの僕らにとってはいつもあること。バッファローじゃこんなもんじゃないよ」と楽し気にお話しいただき、ホッとしました。
2) 外資系企業勤務B子さん
「外資医薬品を渡り歩いています。手作り感満載の職場で上司を変えてほしいと日々思っていますが、日系企業と比べると組織のしばりは緩いと思います。英語は学生時代に1年間、米国へ交換留学生として留学したときに身に着けました。日々の業務にも役立っています。日本人はあまりいない職場です」
3) 某小売業勤務C子さん
「あわただしい職場です。とにかくお客様の問い合わせが多い!外国人のお客様は全体の20%ぐらいでしょうか。近くにホテルがあるからだと思います。英語を介さないお客様もおられますが、ほとんどの外国人のお客様とは英語で毎日やりとりしています。Made in Japanの威力を日々、感じますね。外国人のお客様は日本製品を指名買いされます。ありがたいです」
4) 日系CA
「人気の職業といわれていますが、肉体労働でもあります。棚に手が届かないとヒールのある靴を履いて調節するひともいて、腰を痛めます。身長を聞かれるのはそのせいです。各学校から入社しているので、ご自身の学校のOGもおられると思いますよ。英語はやはり、国際線だともちろんつかいます」
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かつての私のように、「自分ひとりではできない!」と悩んでいるかたもおられるでしょう。散文ですが、以下のようなことをご参考までに書き連ねてみます。
★OJTで英会話を習得することは可能。ただし、ハードな職場が多い。若ければ若いほど、身に付きやすい。体力もあるし。
★同じく言葉を使う職業としての通訳は、OJTというよりも留学したり帰国子女だったりというかたが「なりわい」とされることが多い。スタート地点ですでに会話力はそなわってるかたがた。
★まわりに宣言する。「今年中に英会話をものにします!」とか「語学留学をします!」とか。自分を追い込む状況をあえて作り出す。そして勉強を開始。
★仲間をつくる。自主サークルとかあるいは学校に通うとか。お互いに切磋琢磨。
★留学する。
★英語圏で就職する!
★英語圏の人間と恋に落ちる(究極の方法)。