以前私は、「ビジネスで突然、英語の電話がかかってくると大変だと思うビジネスパーソンが多いようです」と書きました。ECCの広告を見ていたら、やっぱり電話は苦労した、と受講生である会社員のかたがおっしゃってました。今日はそのことについて掘り下げてみようと思います。
昨日は下の記事を書きました。
(我が母校青山学院の駅伝チームOB森田くん、下田くん、一色くん、林くん等々が就職したGMO社です!私がひそかに応援してきた島貫温太くん(帝京大)もGMOチームへの参加が決まりました!やった。実業団からも目が離せなくなります)
●「声のやりとりだけで意思の疎通を図る」ということ。電話は声だけがたよりです。
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以前私は、以下の記事を書きました。
小山ケイ過去記事】ビジネス英会話。電話はやっぱり大変だと思います。
ECCの電車広告を見ていると、ビジネスパーソンが「電話とメールは苦労しました。ECCを受講することで自信になりました。これからは英語でのプレゼンや商談も頑張りたいです」と宣伝されていました。それを見て私は「やっぱり電話は大変なんだよね」と共感しました。
上記の記事ではコツを3つ、述べました。今日はさらに詳しく、私の取引先や自分自身が体験したことなどを踏まえて「ビジネス英会話と電話」について書いていきます。
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ビジネスにおいて、英語で突然、電話がかかってくると戸惑うかたは日本では多いようです。ビジネスでの英語になれたかたではなく、これまで国内だけで日本語を使ってビジネスをしていたビジネスパーソンが、電話に出た途端、外国から英語で問い合わせの電話を受けたりした場合です。
あるいは、海外との取引が始まって、電話で英語でのやりとりをしなければならなくなったときも大変だという方が多いです。
私も米国に留学中、電話でのやりとりはさいしょはやっぱり、緊張しました。相手の姿が見えないので、声によるやり取りでしか、意思の疎通がはかれないからです。
スカイプや電話会議なら相手の姿がまだ見えているので、ジェスチャーを使ったり、顔の表情で伝えたり、あるいは筆談をすることすら可能です。
でも電話は、声だけ。繰り返すようだけれど。
電話に強制力があることも、なんとなく心に引っかかる点かもしれません。こちらの都合で相手を呼び出している。相手は会議中だったり、手が込んでいたり、あるいはトイレの中にいるかもしれない。笑 どこかのコールセンターでも呼び出してるならまだしも。
★向こうからかかってきたときは、こちらが呼び出されている。
★こちらかけるときは、こちらが向こうを呼び出している。
前回の記事では、英語のコツについて書きました。それにくわえてさらに、「それぞれの電話の目的」について考えてみましょう。それを把握することで、たとえ英語であっても、ビジネスが大きく発展することがおわかりになるのではないでしょうか。
1) 向こうからかかってきた場合、初めての相手であれば、御社への問い合わせ(あるいはコラボレーションの打診)です。まずもって、「営業電話」という可能性は、とても低い。笑 なぜなら、海外からわざわざ英語でかけてきている電話だからです。
日本国内の外資からなら、よほどのことがないかぎり、相手もまずは日本語でかけてくるはずです。
「相手は自分たちに興味を持ってくれている人」
そう思えば、気が楽になりませんか?笑 相手は多少の英語の無理は聞いてくれるはずです。なにしろ向こうは商機を感じて「製品を売ってもらえないか?」と多かれ少なかれ、思っているからです。
競合がかまかけて電話をかけてくる、ということも考えられるかもしれない。でもそれは、御社がよほど国際競争のはげしい市場で戦国時代のごとくに戦っている場合に限られます。「英語での電話応対がどうとうか」、というレベルを超えています。よね?
そんなすごい戦国時代の国際社会で戦っておられるなら、そもそも御社内で確固とした戦略があるはずです。「海外からの電話には簡単には出ない」とか「すでに取引のあるところ以外には電話番号は教えない」とかなんとか(子どものケータイみたいですが。笑)。
自分たちに興味を持ってくれている人が相手なら、あなたの言葉にしっかり、耳を傾けています。まるで英会話学校の先生みたいに。だからどうぞ、ご自身の言葉で、知っている英語を使って、ゆっくり、丁寧に、お話になってみてください。
ただし、少し大変かな、と思うのは、御社が上場している場合。投資家・投資機関から直接、電話がかかってくるからです。
私も以前、東証一部上場企業のIR室と取引したことがあります。そのときに、「海外投資家からも最近、電話がかかってくるようになりました」と担当のかたが戦々恐々としておられました。笑
だからこそ、IRのような企業の窓口はこれから、海外に開かれた部署でなくてはならないのです。昔ながらの日本人村でおじさんたちがあうんの呼吸で仕事をする時代はとうの昔に終わってしまっている。
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投資家からかかってきた場合は、IR室や経営企画室などの、その企業の「窓口」が担当しなければなりません。他の部署にかかってしまった場合は、「担当におつなぎします」と伝えたり、「この番号が担当部署の番号ですので、そちらにかけていただけますか?」と言ってまわします。Hello, how are you?のレベルではすませられないから。笑
御社にお金を出そうとしてくれている(あるいはすでに出してくれている)かたたちです。今日のお題からは少しそれますが、IR関連部署には、a)英語が堪能で、b)御社の数字がとにかく正確に語れて、c)駆け引きにさえも強い、地頭の良さがある人物、を集めたほうがいい、というのが私の15年以上に渡る翻訳海外ローカライズのコンサル経験から導き出した結論です。
そうでなければ、これからのグローバルビジネス社会では、海外投資家からぼこぼこにされてしまいます。
他部署にかかったのであれば、たとえば。
I’m gonna send your message to our IR section through this line right now, so please hold on, OK?
Could you call this number, xxxxxxxx (電話番号)?
などと言って応答します。
2) なんどかやり取りしている取引からであればなおさら、気心しれてくるはずです。おすすめは、メールでのやりとりも密に行い、共通の「言葉」を作っておくことです。
本当は日本の呑みニケーションみたいに、プライベートなことも話せるような場で会食するといちばんいいんですよね。急速に親密度が増しますから。ブロークンイングリッシュであったとしても電話でのやりとりで通じてしまいます。やっぱり対面はすべてに勝る。呑みニケーションを馬鹿にしちゃいかん、です。笑
(おっちゃんどうしでつるむからイメージ悪くなるのかもしれませんね。ワイン片手に優雅に会食、としてみたらどうでしょうか。アルコールなしのPower Lunchももちろんいい。いずれも私がしょっちゅうやってることです)
3) こちらからかけるときは1)2)よりも少し、緊張するかもしれません。こちらが都合よいときに、言葉は悪いですが、相手の都合におかまいなしに電話をかけているようなものだからです。
とても緊張するようなら、あらかじめ、メモを作っておきます。ようするに、「カンペ」です。笑
文章にする、というよりは要点や重要語句を書き出しておいて、伝えるべきことをあらかじめ自分の中で整理します。相手との話の流れでは、そのカンペから外れていくこともあるでしょうが、そのときは知っている言葉を使って話したり、上記1)2)のコツを利用したり、前述の記事のコツ3つを利用してみてください。
●こちらからいきなり、営業電話を英語でかける機会はありますか?大笑
このケースはいちばん、緊張しますね。でも、こういう飛込みたいな営業を英語でするなら、そうとう英語力のあるかたでないと、相手からそでにされてしまいます。「英語勉強してから出直してこい」と。
なので、可能性としては低いと思います。「ビジネス英語での電話に不慣れなので緊張します」とおっしゃっておられるビジネスパーソンのなかでは。
いちばんありえるケースは、上記の1)から3)でしょう。それゆえ、「いつもお世話になっております。先日の件ですが」という、日本語でいえば「ツーカーの状況」での英語の電話が多いはずです。
これってものすごーい財産ですよっ!(#^.^#)
たしかに、ビジネスなのですからビジネスが主体、つまり切った張ったの世界なのですが、視点をかえるといい英会話の訓練の場になりえますよね。しかも、お金をもらいながら。
話せないと商談がふいになることもあるでしょうから緊張もします。緊張すれば、自分の言うことも相手の言うことにもすべての意識を集中させるでしょうし、必死にもなります。そうしてあなたは、「英語が話せるビジネスパーソン」となります。
そうなったら、その会社を退職したあとでも、ヘッドハントされたり、転職に有利に働いたり、ご自身で起業したり、海外で活躍したり、あるいはネットの世界で大いに活躍したり、という大きな可能性もあります。
英語が話せる、それも流暢に、というのはものすごい財産であり武器となりえるのです。なぜなら、分母に対して分子が圧倒的に少ないから。この意味、わかります?
だから、超有名大学を出たようなブロガーさんや作家さんでも、「いまがんばってること:英会話」となる。「不自由なく喋れる言語:英語」ではなく。
私の祖父(故人)は旧帝国大学の東大を卒業してブンヤになった人間です。その人が「英語を勉強したい」という息子(私の父)に「英語なんかやったって飯のタネにならない」と言ったそうです。東大の人間でも読み誤ることがあるんだね、というのが親をはじめとする親戚一同の合言葉。笑
日本語と英語の言語学的なグループは違う、と一説では言われていますが(アルタイ言語グループとインド=ヨーロピアン言語のグループ)、その賛否はおいておくとして、「形」があまりにもかけ離れた言語を勉強して習得することはやっぱり、大変です。
だからどうぞ、大変なのは当たり前なのだ、とひらきなおってください。決して簡単じゃないです。一部の天才を除けば。私もそうでした。何度くやし涙を流したことか。
ビジネスでのご健勝、お祈りしております!> My fellow business persons in Japan!
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