今日の記事では、米国大学で私が実際に感じた「課題や授業が英語の上達にそれぞれどのような効果をもたらしたのか」について書いています。
1) 本のAssignment
2) レポート(“paper”)
3) Quiz
4) Discussion
5) 教授(あるいは補助大学院生)のOffice hour
6) 授業をテープ起こし(dictation)
昨日は下の記事を書きました。
(我が母校青山学院の駅伝チームOB森田くん、下田くん、一色くん、林くん等々が就職したGMO社です!私がひそかに応援してきた島貫温太くん(帝京大)もGMOチームへの参加が決まりました!やった。実業団からも目が離せなくなります)
●米国大学で出される課題や授業によるそれぞれの「効果」について私が実感したこと。
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私が米国大学の学生だったとき、授業で出される課題や私自身が自主的に行っていたことは次のようなことです。
1) 本のAssignment
2) レポート(“paper”)
3) Quiz
4) Discussion
5) 教授(あるいは補助大学院生)のOffice hour
6) 授業をテープ起こし(dictation)
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1) 本を事前に読むassignmentは、これから受ける授業の概要をつかむのに役立ちます。はじめて触れる学問がどんな内容になっていくのか、どんな方向に向かって進んでいくのか、理解して授業を受けると授業をより深くとらえることに役立ちます。
この経験から私は、ビジネスはもちろんのこと、何か新しいことを始めるときは、さわりの役割を果たしてくれそうな参考文献をさがすようにしています。
読み方については先日、このブログで書きました。
英語で書かれた本を読むのであれば、英語の読解力が向上していきます。
2) レポートは米国大学では「paper」と呼ばれています。paperは書けば書くほど英文を書く能力が向上します。このブログで何度も触れているように、米国大学ではwritingのクラスが必修科目なので、writingのクラスとの相乗効果もあるのだと思います。
とくに「書く」という行為は感覚をよりどころとします。文章を構成したり文法の間違いを探したりするときは頭を使いますが、書いていくほどに感覚が解き放たれるのが分かります。この感覚こそ、それまで自分がどれだけ文章を書いてきたかという経験が如実に表れるのです。
3) Quizとは日本語で言う小テストにあたります。教授によって出し方が違いますし、必ず出されるものでもありません。Quizがあることで能動的に復習しますので、授業の内容がさらにより深く理解できます。記述式であればここでもWriting能力が生きてきます。
選択式なら英文で書かれた答案用紙を必死に読みますので、読解力が付きます。
4) Discussionは授業中に行われることもありますし、別枠で「Discussion」として設けられているときもあります。自分の意見をいわずに押し黙っているとわざわざ指名されたり、強制的に意見を言うよう座っている順番で自分の意見を言ったりするときもあります。
私などは日本語でも自分の意見を言うときはやっぱり、若干の緊張があります。てにをはがちゃんとしてるか、意見が支離滅裂じゃないか、頭の中で少し練ってからあとは感覚にゆだねて発言します。
だから、自分にとっての外国語である英語で自分の意見を言うのはさらに緊張しました。
discussionの目的はいろいろあると思います。それぞれが意見を出し合うことで、その場の知識がさらに深化したり、新たな発見があったりします。また、ほぼ必ず意見を言うことになるので、参加者はどういう考えの人間か、どういう話し方・言葉遣いをする人間か、ということまで見えてきます。「隣の人はなにするひとぞ」が米国大学の授業においてはほとんどタブーですね。
5) 授業を担当するそれぞれの教授には、「Office hour」と呼ばれる面会時間が設けられています。このときに、授業の内容について質問しに行ったり、自分が留学生であるためにより理解を促すであろう参考文献について紹介してくれるようるよう頼みに行ったりします。
私が通っていたころのオレゴン大学の場合は、大学院生が補佐としてついていました。この大学院生(GTF)にもOffice hourがあったので、教授にわざわざにいくのは忍びないけれど、同じ学生という身分でより身近な存在に感じるGTFにpaperや言葉(英語)の問題について私は相談に行ったりしていました。
いずれの人に相談するにしても、英語で話をするのですから、こういう場面でももちろん、「英会話」の勉強になりました。GTFのなかには「日本に長年住んだ経験がある」なんて人が何人もいて、言葉の問題を相談するときはとても心強かったですね。
このブログで何度か書いてますが、英語力を向上させるためにはまともな英語を話す人とたくさん、話す時期が必要です。その点では、教授や大学院生はとても私の力になってくれました。
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6) テープ起こし、つまりdictationの力は絶大です。私は自分の体験でこれを大いに実感しました。英会話アプリでわざわざ課題として入れているのは正解です。その圧倒的な威力については先日、このブログで書いたばかりですので、よろしければ過去記事をごらんください。
★★★リクルート社の英会話アプリです★★★
●けっきょく、能動的に(actively)動かざるを得ないスケジュールとなっています。だから英語が上達する。
以前私はこのブログで、「日本の英語教育は『受け身』で勉強できるものを重視しているように見えます」と書きました。
小山ケイ過去記事】”Passive” vs. “Active”
英語をはじめとする語学が不自由なく話したり聴いたり読んだり書いたりできるようになるためには、能動的にさまざまなことをやる必要があります。
けれど、日本の義務教育は「読む」ことと「文法の勉強」を重視しているのですから、その能力に偏りが出てしまうのは当然だと思います。ビジネスパーソンで「英語の読み書きは大丈夫です」とおっしゃるかたがときどきおられますが、学生時代は英語によるWittingのクラスはほとんど受講されていないはずですので、なにか勘違いされているんじゃないかな。「書き」は英文メールのレベルをはるかに超えています。
私は日本でMBAを取りましたが、通っていたビジネススクールでの授業のすすめかたや採点方法は私が卒業した米国大学のものとほとんど同じでした。だから、どの授業もすごく能動的にかかわっていかざるを得ない。ホワイトボードに向かってしこしこ書き写す、なんて授業はほとんどありません。
★レポート
★グループワーク
★「手を挙げてなんぼ」(とおっしゃった教授がおられました)。
★プレゼンテーション
★ディスカッション
★試験
★参考文献
★配布資料
MBAコースのカリキュラム自体がたしか、米国のものを参考にしている、というようなことを聴いたことがあります(あるいは、どこかの米国ビジネススクールと提携しているのだったか・・・??)。
私が経験したのは米国大学のカリキュラムと日本のビジネススクールのカリキュラムですが、「語学」にあてはめて考えてみると、「不自由なく流ちょうに話したり読んだり聴いたり書いたりできる語学を身に着けるためには、能動的にさまざまなことをする」ということをとても学びましたね。
もし語学を身につける必要があるかたがいらっしゃったら、ゆるーくでもいいのでぜひ、その語学を使いながら能動的にさまざまなことをやってみてくださいね。びっくりするぐらいの力がつきますので。私の体験です。
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