今日の記事では、米国大学を卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動・地球温暖化対策・環境CSR(企業の社会的責任)」などに特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、「長文読解でSVを探す」ということについて書いています。
<もくじ>
●長文読解「SVをどう探すか」。
●読み込む練習のおすすめ。例。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●長文読解「SV(主語と述語)をどう探すか」
先日、このブログで私は、来る新共通テストにおける長文読解で「さいしょに頭に入れておくべき3つの点」を上げました。
小山ケイ過去記事】大学入試・共通テスト「英語の長文読解」。3つの重要天。
その一つが、「SVを探す」。
Sは主語、Vは動詞。
SVを長文のなかで探せると、次のような利点があります。
1) いつの話か分かる。
2) 誰(あるいは何)についての文章か。
3) たとえほかの単語が分からなくても、ひとまず状況が把握できる。
4) どんなに長文でも「錨(いかり)」の役割を果たしてくれる。
5) Sがどうしても見つからず、文頭あるいはそれに類する付近にVが原形で来ていれば、命令文。
6) SVの語順によっては、筆者の意図が見えることもある。
以前も書いたことがありますが、ひとつの文章はたいてい、主語は一つです。会話や詩でもない限り、英語の文章はSVを基本としています。”~ and ~”となっていれば、その部分がまるまる主語ということ。”Taro and I”など。
長文読解に出題されるような文章なのですから、文法にのっとった文章であるはずであり、まずもって主語が消えることはない。
もしどうしても探せなくて、それでいて文頭に動詞の原形があるのであれば、それは命令文です。上記の5)です。文頭に副詞や“Yes,” ”As you know,”などなどの装飾品(?笑)も多々あるにはあるのですが、命令形であればそれらのあとに動詞の原形がいきなり来ているはずです。
a) 主語が探せず、b) 動詞の原形が文頭(あるいはその付近)にあれば、命令形。
取扱説明書など、命令形のオンパレードです。
といっても、製造メーカーやサービス提供企業が利用者に「命令している」というよりも、しょっぱなに動詞の原形をかくほうが、シンプルで使い方が利用者により伝わりやすくなるから。
上記で言えば6)の「筆者の意図」ということ。
1)の「いつの話か分かる」は、動詞(v)の形をみればわかりますよね。そうすると、3)にも絡んできますが、「誰(なに)が何をする(どういう状態である)・何をした(どういう状態であった)」ということを映像として頭に浮かべることができます。
そこから、読み手が知っておくべきことが見えてきて、その「知っておくべきこと」を無意識に探す読み方になっていきます。
「私は行きました」がSVとして把握できた。
であれば、読み手である自分は
★どこに行ったんだろう?
★いつ行ったんだろう?
★誰と行ったんだろう?
などと無意識に思うはずです。
想像力がさらに働けば、「天気」「ほかの登場人物」「人間関係」「書いた人間の社会的地位」「時代背景」なんてことも言葉尻から見えてくるかもしれません。
「私は行きます」であれば、
★どこに?
★いつ?
★誰と?
★どうして?
ここでも生きてくるのが、昨日も書いた「単語力」ということ。
SVを探すことでひとまず状況は把握できます。これが3)の段階。
そしてSVで把握した状況を「錨(いかり)」にして、単語力を駆使しながらどんどん、文章の内容を把握していくのです。上記でいえば4)。
6)の「SVの語順によっては、筆者の意図が見えてくることがある」。
実はとても高度なレベルです。
Nativesでもわからない人にはわからない。
というのも、しっかりと読み込む能力が求められるのと同時に、知性やそれまでの経験、「英文を書く」ことを経験として自分も知っていること、などの素養がないとこのレベルには到達しないからです。
私の経験からいうと、英語圏の大学院で「英語」や「英文学」を研究しているような大学院生とか、ジャーナリスト、作家、いつも英語の文章をしっかりと読んでいる一般市民のような人たちがこのレベルを有していやすい。
このあたり、また別の記事として書いてみますね!
●読み込む練習のしかたのおすすめ。例。
上記5)であれば、たとえばAppleの製品を利用するときに英文の取扱書を見てみると良いと思います。
あるいはGoogleとかTwitterとかInstagramの英語で書かれた取扱説明文。
自分の興味がある米国IT企業やゲーム会社などのトリセツであれば、たとえ英文であっても読むのが苦にならないはずです。
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最初からnativesの一般消費者が利用するようなこうしたトリセツを読むのは中高生にはなかなか大変かもしれない。
であれば、参考書の例文でSVを探す訓練をしてみる。
それらに掲載されている例文はほとんど短文で、SVが容易に見つかりやすいからです。
◆イディオムの参考書だけれど、そこに掲載されている例文。
◆出るタンの例文。
◆旅行ガイドブックの例文。
◆教科書の例文。
うまく行かなくて気持ちがめげることもあるかもしれなけれど、毎日、丁寧に、練習していくと、きっとうまくいくはずですよ。
がんばってね。
“【英語の長文読解】S+V(主語と述語)をどう探すか。” への18件の返信
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