今日の記事は、発症してから私が10年来付き合っている目の症状、「閃輝暗点(閃輝症)」について書いています。
●芥川龍之介も付き合った、「虹色の歯車」閃輝暗点症。
スマホの時代、ゲームの時代と言われながら、
Twitterやブログで
「発症した」という書きこみを
みたことがないので、
それなら私が書いてみようと
思い立ちました。
同じ症状で悩んでいるかたも
いるはずです。
症状や私の軽減方法
などについて書いてみますね。
これからVRの時代になると、
この症状を発症するひとは
さらに増えるような気がするのだけれど・・・。
私が発症したのはもう10年以上もまえです。
一瞬、なんだか見えない個所が
ぽつぽつと出てきたかと思ったら、
両目のなかに虹色の歯車。
はじめはとにかくびっくりしたのと、
恐怖と不快感とで、
眼科に駆け込みました。
目を「臓器」として診察してもらってから、
「糖尿病ですか?」
「いいえ」
「どちらの目にも見えますか?」
「はい」
などの問診があって、
「これはね、閃輝症」
と耳慣れない診断名が
告げられました。
あとで調べてみると、
片頭痛の前触れで
現れることもあるそうですが、
私の場合は、片頭痛よりもやはり
閃輝症のほうが主体(?)です。
たしかに、頭痛もちではありますが、
私にとってのビッグイベントは
閃輝症で、
そのあとにつづくといわれる
頭痛は軽症です。
以前、養老武司先生の本を読んで、
芥川龍之介もこの症状に
悩まされていたことを知りました。
養老先生によると、
芥川も私と同じく恐怖を感じたようですが、
彼はさらに、ここに「死の予兆」を
感じとって
追い詰められていったそうです。
症例数や情報も少ない時代だったことも
あるのでしょう。
視神経の誤作動であって、
臓器としての目の病気ではありません。
でも、見えるはずのないものが
「見えている」、それも両目のなかに、
というのはやっぱり、こわい。
歩きながら道路を眺めていると、
捨てられたガムが丸くこびりついていたり
しますよね。
グレーの丸。
あれが、目の前にいくつか現れるような
なのです。
映画の「プレデター」ってみたことあります?
「シュワちゃん」こと
アーノルド・シュワルツェネッガー
元カリフォルニア知事の映画です。
「プレデター」という生き物がでてくるとき、
画面が虹色に変化していきます。
その生き物の形のとおりに
(見た人にはこの表現、わかってもらえるよね!)。
あれは、閃輝症の時に観る画面に
ものすごく似ているのです。
寝てるときも出ます。
目を開けたとたん、
宴たけなわで
サイケな虹色が
うわんうわんと
うねりながら
踊りまくっている。笑
●眼医者の先生による、原因や症状。
いまだあまり解明されてはいない
そうなので、
「原因不明」となっていますが、
糖尿病であったり、
心配事がある人、
体が疲れている人などが
なる可能性があるみたいです。
先生によると、
視神経の誤作動で、
これがなにかの病気につながる
ということではなく、
出たら
30分もすればおさまる症状。
だたし難点は、
そのあとに頭痛があるということ。
「症状がでてきたら、
『あーまたきたな』って30分、
じっとがまんしてたらおさまりますから」
といわれて時間を計ると、
本当に30分なのです。いつも。
おもしろいくらい、30分なのですよ。
それが起きているときは
「このままずっと、この映像が続くんだろうか」と
とても怖いのですが、先生がおっしゃるとおり、
30分すぎると、
なにごともなかったかのように、
「臓器としての目」が見る景色が
広がっているだけです。
あの恐怖感がきっと、
芥川の心に
追い打ちをかけたのかもしれない、
と私も実感として納得しました。
視神経の誤作動、なので
目をつぶっていても出ます。
そして、どちらの目をつぶっても、
どちらにも「見えます」。
●私の場合(原因と思われること)
10年以上まえ、
会社が軌道に乗ってきて、
「超」がつく多忙を極めていたとき
でした。
朝から晩まで
コンピュータのまえにへばりついて
画面を見ながら
神経をすり減らす日々。
短納期・超特急を売りにしていたので、
お客さんにはとても喜ばれましたが、
そのぶんものすごいストレスは
感じていました。
「納期に間に合うんだろうか」
と日々、胃や心臓がきりきりと
痛みました。
*余談ですが、私がこれまでの
人生において、納期が遅れたことは
一度たりとてありません。
さらに、「web2.0」なんて言葉が
出始める前のことで、
私自身はPCが大好きだったので、
夜中の3時ぐらいまで
友だちとチャットに明け暮れて
ました。
LINEを見たとき、
「なんだこれ、あたしが10年もまえに
はまったチャットじゃん」
と思ったほどです。
私のmixi IDは10,000台。
登録順にIDが振り分けられるので、
「へぇ、もう10,000人以上のひとが
登録してるんだ。すごいなぁ」
なんて思っているうちに
あれよあれよと100万人を突破
してました。
それぐらい、私はどっぷりと
PCにはまっていたのです。
ということは日々、、
画面をじーっと見続けている。
目や目の神経に負担がかからない
わけがありません。
次第に、目が疲れるのと同時に、
テレビ画面や
朝起きたときの鏡の中の自分の顔が
なんだか焦点が定まらない
映像となっていったのです
(経験してないとこの表現、
どういうことかわかっていただけない
かもしれないですね)。
VRを30分ぐらい経験したときは、
毎晩出ました。歯車。
ホントやになりましたね。
たしかに目の神経に訴える?のが
VRなので、
そうとう酷使していることは
実感としてもわかります。
なので、
私は残念ながら、
VRはしばらくおあずけです。
●私のケア法
わりと、白い画面や白い紙に印刷されたもの
をずっと見ているとなりやすいようです。
パソコンの画面はもちろん、
プロジェクタの画面とか
本とか。
「原因不明」と言われていても、
私の場合は
目の酷使が引き金を引いたと思えるので、
PCやスマホは必要最低限しか
使わないようにしています。
といっても、音楽を聴いたり
ネットラジオを聴いたりはしているので、
「画面をみない」ということですね。
夏場にかけては日差しが強いので、
屋外や日差しが入ってくる部屋では
あまりそれらの画面を見る作業は
減らしています。
どうしてもしなければならない場合は
夕方以降に、
「集中力を味方につけて」(笑)
作業をします。
昼間の電車のなかって
ものすごく日差しが強いですよね。
なので、電車のなかでは
目をつぶって音楽を聴いたり
瞑想したりしています。
強い日差しのなかで
スマホやPCの
画面を見続けて、
夜に閃輝症が出たこともあります。
「心配事があるとなる可能性がある」
とも言われたので、
日々、できるだけ気持ちはリラックス
させるようにしています。
なるようにしかならない。
なんとかなる。
大いなる存在に守られている、
などといつも思いながら。
「体が疲れているときも出やすい」
そうで、
私も体調を崩したときに、
出たことがあります。
頭がふらふらだったので、
目の神経がいつも違ったのかも
しれません。
医学的な根拠があるわけでもない
のですが、
私自身がケア法として実践していて
それなりに効果を感じていることは
以下のとおりです。
1)暗闇のなかではPCやスマホの画面は見ない。
2)目の中に、変な丸い光がぽつり、と出てきたら、とにかく目をしばらくつぶる。
3)白い画面や紙、背景に書かれた黒い文字を読んだり見たりするときは、目の具合をその都度、確認する。おかしいな、と思ったら中断する。
4)VRはしばらくおあずけ。
5)気持ちをできるだけリラックスさせる。
6)体調管理。疲労には注意する。
7)強い日差しのなかではPCやスマホの画面はみない。
8)PCグラスを使う。
出るとびっくりしちゃうけど、軽減・完治を目指して、おたがいがんばりましょうね!