今日の記事は、相手との会話にこまったときに
沈黙することの有効性について書いています。
●相手との会話を続けるのに困ったとき、
沈黙するのも有効です。
●相手と呼吸を合わせてみる。
昨日は、以下の記事を書きました。
●相手との会話を続けるのに困ったとき、沈黙するのも有効です。
会話を続けるやりかたとしては、
1)相槌をうつ。
2)質問する。
3)相手にとって目新しい情報を提供する。
などがよく取り上げられる
コミュニケーションスキルだと思いますが、
1)-3)をしても、
会話がどうにも続かないことがあります。
相手が乗ってこない場合です。
これはいかようにもしようがありません。
こっちの問題じゃなくて
あちらさんの問題なのだから。
自分は変えられるけれど
相手は変わりません。
そのときは、あえて
「沈黙する」
というのも有効な場合があります。
I)話をなんとかつづけさせようとしていた
あなたがいきなり、沈黙すると、
相手もそこに意図を感じて
気まずさを覚えることがあります。
II)あるいは、
相手は単純に話をしたい気分ではなく、
あなたが沈黙することで、
彼・彼女が望んだ「瞬間」が
訪れて相手がその沈黙に
落ち着きを得ているようなこと
もあります。
III)それとも、相手には
あなたのことが眼中に入っていないことも。
そういう状況は、相手と対等なのではなく、
a)相手のほうが目上
b)相手のほうが位が上
c)相手のほうが経験や年期がある
(職場や学校など。転校生は
その学校では新しい人です)
d)相手になんらかの差別意識がある。
(「女には用ねぇ」など)
などで、相手のほうに分がある
ことが多いです。
ここを変えない限り、
相手は乗ってこない。笑
それは、相手の価値観や
信じているものを変えること。
無理な話です。
エネルギーがもったいない。
なので、あなたが必死に
話を続けようとすればするほど、
あなたのほうが疲れてしまいます。
いったん沈黙することで
様子を見てみることのほうが
得策です。
●相手と呼吸を合わせてみる。
沈黙することの利点は、
相手の呼吸が文字通り、
「見えてくる」ことです。
相手の息遣いや体調、
あなたの感度がとても高ければ、
相手がいま考えていることすら
手に取るように分かることがあります。
直感がさえてきます。
会話をしているときも
相手の呼吸を感じ取ることは
可能ですが、
沈黙することで、
相手が話をするタイミングや
動作のテンポ、
クセ
いま興味を感じているもの
(視界に入っているもの)
が見えてきます。
沈黙が訪れたとたん、
独りごとを言うひともいますよ。
おもわず返答しそうになりますが、
かといってなんといってよいやら
分からない内容。笑
それが、相手のクセなのでしょう。
「今日かえりにツバキ買って
帰んないといけないんだよなぁ。
やんなっちゃうなぁ。
バッシーに怒られちゃうよ。買わないと」
みたいな。
ツバキってシャンプー?
誰だよバッシーって。
だから、あなたがちくいち反応して
会話を続けようと
あくせくする必要がないことも
あるのです。
ドンマイです。
一昨日書いた記事に通じますが、
相手と呼吸を合わせることは
相手の技や力を利用するようなもの
なので、柔道の受け身の状態になります。
相手にとっては
自分の呼吸、テンポで
ものごとが流れていくので、
それに合わせているあなたに
次第に心地よさを感じます。
私の経験からこれは
とても強く実感しています。
(だからときおり、
「アナタは癒し系だから」
なんて言われたりするのよ、私って。笑)
相手にとっては、
沈黙も心地よさを感じる
瞬間であるということもあります。
私が米国に留学していたとき、
沈黙は悪者扱いされましたが、
韓国人の友人と、
「アメリカ人って沈黙が苦手だよね」
と話したことすらあります。
「アジア人はおとなしい。
アメリカ人教授たちもよく
そう言っている」
などとアジア人を批判しながら、
むりやり話をつづけたり
笑えないジョークを連発する
ある米国人講師は
私を含めた台湾人、韓国人、
中国人の学生からは
大ブーイングで嫌われていましたね。笑
日本を含めたアジア圏は
沈黙に重きをおく国・地域は
多いと思います。
「沈黙」もコミュニケーションの
立派なスキルなのです。