今日の記事は、
私が本日経験したエピソードを書いています。
●おひとりさまで旅をたのしもうー今日、渋谷のカフェにて。
●彼女から学んだこと。
私が以前、「おひとりさま」について取材を受けた経験については、以下の記事に書いています。
●おひとりさまで旅を楽しもう-渋谷のカフェにて。
今日、ひと息つこうと入った渋谷のカフェで面白い体験をしました。
店内はお茶どきで相変わらず混んでいました。
席が1つ空いています。
私がそこに座ると、となりに仕事をしているらしい若い男性がPCでしきりに作業をしています。
すると、その隣の隣あたりから、白人の女性が彼に何やら英語で話しかけました。その雰囲気が、
「ねぇ、ちょっとまたお願いごとなんだけど」
という親しそうな感じだったので私は二人がてっきり知り合いなのかと思いました。
白人女性は60歳前後。
男性は30歳前半ぐらい。
でも、話を聞いているとどうも男性のほうは英語をあまり理解していない様子。
女性は「”IMAX,” Three dimension」と何度も言っています。
男性が大きな画面のパソコンを持っていたせいでしょう、この女性は近くにIMAXの映画館がないか、さがしてくれないかしら、と男性に検索を依頼しているのだと私は理解しました。
とつぜん、女性はたったいま私が置いたばかりのコーヒーゼリーを見て、「それ、ちょっとちょうだい」なんていうじゃないですか。
自分のフォークを突き出しながら。
え。
“You wanna try this?”
“Yes”
私の目の前には、フォーク。
“Oh, OK.”
ゼリーにはふわふわの
ソフトクリームも乗ってます。
“You want this ice cream, too?”
“Yeah, thank you.”
なんだかわけがわからず、すっかりこの白人おばさんのペース。
私はまだ使っていない自分のスプーンでゼリーとソフトクリームをすくって、おばさんのフォークの上に乗せてあげます。
自分がまだ手をつけていないコーヒーゼリー・・・。
男性に少し事情を聴いてみると、さっきから、「かなり積極的に」いろいろ依頼してくる。あれはどこにある?これはどこにある?など。
結局、私も横から加わって、この近くでは新宿にIMAXがあることや、ここからは山手線でいかなければならないこと ( “Green line, not subway, OK?” “Not subway?” “No” ←否定形だから“No“なのですよ~) などを彼女が持参した東京の路線図を見ながら伝えると、一番直近の時間帯に始まる映画を観るわ、という計画で収まりました。
男性も言っていたとおり、そうとう「積極的」です。欧米の人のなかでもめずらしい。
イメージと違うかもしれませんね。
私が米国に留学していたときも、日本語を習ったり日本文化を専攻しているアメリカ人学生ですら、恥ずかしがって私を含めた日本人になかなか話しかけてこなかったです。
その点については別のアメリカ人の友人も指摘していました。
「みんな、日本人と日本語で話したい話したい、って言ってるわりに、自分から積極的に日本の留学生に話しかけていかない」
日本人がアメリカ人に抱くステレオタイプは、「そうとう積極的でAggressiveな人たち」、かもしれませんが、それはほんの一部の人です。
慣れない外国で、独り、自分の好奇心に従って、「見るもの、聞くもの、なんでも体験してみたい。時間の許すかぎり」と、海外旅行では現地の人間たちに関わる。
今日であった白人女性からはそんな気持ちがビビッドに伝わってきました。
とにかく、好奇心のかたまりのような人。
そして、私は親近感を感じました。
だからこそ、「それ、ちょうだい」なんて唐突に言われても、なんだか憎めない気持ちになったのです。
白人女性にとって、自分よりかなり若い人間ばかりだったからかもしれません。
まるで、自分の子どもたちに「ちょっと、ママのわがままを聞いてちょうだい」というノリでした。
●彼女から学んだこと
旅はいいもんです。
それも、独りで。
仲間や家族との旅行もいいですが、一人旅は自分の興味と好奇心の赴くままに行動できる。そして、今日のように現地の人間たちとの新たな出逢いがある。
今回、彼女が一人で来日したのかどうかはわかりませんでしたが、今日のカフェではたった独りでお茶をしていて、しかも、独りでこれからIMAXへ映画を観にいこうとしているのでした。
20年前にもトーキョーに来たとのことで、そのときのことを懐かしんでいる様子です。
これだけの積極性と、見知らぬ現地の人とも物おじせずに(ずぅずぅしいほどに)ものをたずねる行動力。
そしてなにより、子どものようなぴっかぴかの好奇心。誰もが持ち合わせているものでありません。ましてや、「欧米人だから」でもない。
たった独りで。
外国で、しかも異人種の人たちに聞きまわれる意志の力。
このかたの人生、そうとう豊かなんだろうなぁ、と想像しました。
英語も流ちょうだったので、最初はアメリカ人かと思ったのですが、(英語が米国英語だったので)“Where are you from?”と尋ねると、“Switzerland”と笑顔で答えてくれました。
私のスイス人の友人と比べると、かなり個性的な人です。笑
だれでも知っているように、この世の人生には限りがあります。
だからこそ、一瞬一瞬を大切にして、人との出逢いを大切にしてなんでも楽しんでやれ、と行動できる人はお金では買えないたくさんのかけがえのない豊かな宝をあの世の自分の棚に飾れるに違いありません。
晴天の青山界隈で今日は、おひとりさまで行動できる人の豊かさをスイス人女性からあらためて学びました。
Thanks, Senpai(人生の先輩)!
Feel this precious moment!