電車のなかで「英語の出る単語」を頭に入れるコツ「3つ」(受験生諸君)

電車に乗っているとよく、中学生や高校生と思われる制服の学生さんたちが「出る単」を勉強しています。「あの」プラスチック製の赤いボードを手にしながら。彼らの姿を見かけるたび、かつての自分を見るようで、つい感情移入してしまいます。今日はそんな彼らへのエールを込めて、「学生さんのための覚えるコツ」を書いてみようと思います。

Q) 「出る単」を勉強しています。コツはありますか?

A) 3つ、ご紹介します。大人でも使えますよ。

昨日は下の記事を書きました。

●電車のなかでの「出る単」勉強。コツは3つ。

新幹線(東京・浜松町駅にて)

音読は英会話をはじめ、すべての英語学習に有効です。なので、受験勉強や語学の勉強は音読が基本です。でも、電車のなかでは大声を出すことはできませんよね。そこで黙読で出る単を頭にいれるコツを考えてみました。

大学受験であれば、高校に入学したらすぐにはじめたほうがいい。英単語の暗記は時間がかかるからです。才能やIQじゃない。時間をかけてコツコツやった人が、正解率が高くなります。

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【チェックリスト】

1) その単語を初めて「チェックした」日付を書く。

2) 場合によってはランダムに見てみる。

3) 自分のやりやすい「リズム」で、振り返る。

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1) チェックした日付を入れる理由は、自分がまたふりかえったときに、どれぐらいの割合で単語を覚えるか、把握したり、自分のモチベーションを高めることに利用するためです。1ページ単位にでもして、ページの隅に日付を書きます。

数日前にはじめて見た単語なのに、わりとすぐに記憶に定着しているものもあれば、いつまでたっても覚えられないものもあります。その「法則」ともいえるものがあるはずです。

たとえばですが、

接尾語、接頭語で自分が理解していた。語尾に-tionとつくものを無意識にグループ化していた。

興味や関心のあることに関係する単語だった。ゲーム用語とかSNSとかアニメとか音楽の歌詞とか。

★大昔にラテン語から借用したといわれている、 

“more,””better,””most,””best”などで比較級最上級を表現する単語は字数が多い傾向にあります。simultaneously, spontaneously, expressionなど。 字数が多いから覚えられないとか覚えているとか。

スペルが覚えやすい。

 

ふりかえったときにすぐに覚えたものが多いと、はげみになります。それがわかるのは、「あ、この日にはじめてこの単語勉強したんだ」と目で確認できるからです。可視化、ということです。なんとなくやりはじめるのではなく。

その逆で、何度やっても覚えてられないものもわかります。それは自分で一生懸命考えて、理由を見つければよいのです。

つつじ

2) ランダムにやる理由は、まえのほうから1ぺーじずつ勉強していくと、その語順に慣れてしまい、「この言葉がきたから次はこの言葉」と頭が学習してしまうことがあります。とくに出る単は、アルファベットごとに並んでいたりしますよね。

その「慣れ」を防ぐためです。

思い切って、「ぱっ」とひらいたところからチェックしていく、ということをつねにやってみてください。ページ単位でもいいですし、一単語ずつでも。自分のやりやすいように。

横浜港

3) 自分のやりやすい「リズム」でふりかえる理由は、ひとりひとりの人に、「心地よいふりかえりのリズム」というものが存在するからです。みんながみんな、「2ページずつ」「3ページずつ」ではなくていいのです。

出る単はいろいろな項目に分かれていますよね。「出やすい単語」とか「重要単語」とか。それぞれから1ページずつでもいいでしょうし、飽きてしまうようなら、各ページから1,2単語、としてもよい。

そして、可能であればその単語をロボット音声なりネイティブなりに発音してもらって吹き込みます。自分の発音に自信があればそれでもいいですが、正確な発音が基本です。それをイヤホンに流しながら、出る単と一緒に電車のなかで勉強します。

●「イレギュラーなこと」をしていくと、能力がアップします。英単語を覚えるのもそう、人間としての精神力も、そう。

前述の2)と3)は、「イレギュラーなことをしていく」ということです。人間の脳はものごとに慣れるとそれ以外のことがおこったときに対処できなくなることがあります。これを私が学んだのは、中学1年生のとき。

当時私はピアノを習っていました。発表会でショパンの「幻想即興曲 (Inprompt)」を弾く当日、「本番前に少しだけ練習できるから」と先生に言われて私も含めて全員、ピアノに触らせてもらえました。

私の番になって弾き始めたのですが、少し弾いたとたん、つっかかってしまうのです。そして、まともにピアノを弾くことができなくなってしまった。

サントリーホール

あのときは本当に焦りました。「どうしてだろう。ずっとちゃんと練習してきて、昨日もひっかからずに弾けていたのに。本番まであと数十分しかないのに」。そして自分で理由を考えてみた次の瞬間、いつもと違うことが起こっていることに気づきました。

椅子の高さが、いつも私が自宅やピアノの先生のところで弾いているものとまったく違うのです。私は何か月間も、「同じ椅子の高さ」に慣れてしまって、なんとそれが演奏スタイルの一部と化していたのです。

これは本当に私の身に起こったことです。そして椅子の高さを試しにその場で直してみたとたん、いつもどおりにしっかりと弾くことができたのです。

びっくりしました。まだ中学生だったので「そういうこともあるんだ」ぐらいの気持ちでしたが、大人になるにつれて、「人間はイレギュラーなことを普段から経験しておくと、どんなときにも対応できるようになる」という結論にいたりました。

これは、何度も何度も繰り返し、反復練習することで能力が発揮されるようなことに有効です。たとえばピアノの演奏もそう、打楽器の演奏もそう、そして英単語の暗記もそう。

だから、受験当日になって、試験会場で突然、「あれっ、昨日まであんなにすらすら、単語が頭から出ていていたのに」ということにならないよう、「いつもと違うやりかた、いつもと違うことをつねにする」をお勧めしたいのです。

やりかたはまったく簡単です。いつものやりかたを「疑う」ぐらいのつもりで、違うやりかたもしてみればよいのです。後ろのほうからページをめくっていくとか、出る単で慣れてしまったレタリックから離れるために、自分で書きだしたりスマホに入力したりして、それを見ても「ちゃんと暗記しているかどうか確かめる」本の字体とか文字の大きさに慣れてしまう、ということもあるのですよ。

サントリーホール

私の経験をもとに、次のようなイレギュラーなことを考えてみました。ぜひ参考にしてみてくださいね。人として成長するうえでも、イレギュラーなことは大切です。

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★本の字体や文字の大きさ、色を変える(自分で書きだしたりスマホやパソコンへ入力)。

★単語の意味を変える(別のものがないか、調べる)。

★出る単の本を見る時間を変える。

★見ているときに聴いている音楽を変える。音声を変える。

★出る単を入れる場所を変える(いつもはカバンの内ポケットだけど、今日は外ポケットへ)

★出る単を見ながら、「覚える」のではなく、「自分が出題者になったとき」を想定して問題を考えてみる。

★その単語はどんな使い方ができるか、考えたり調べたりしてみる。

 

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https://kaykoyama.com/rap-and-r-and-b-1

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