今日の記事では、母校の青学から単位を持って米国大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再度、母校の青学(大学院)へ入ってMBAを取得した私・小山ケイが、2021年1月16日17日に行われた「大学入学共通テスト」の「英語」について書いていきます。
<もくじ>
●<英語>大学入学共通テスト2021「リーディング」問題と解答の解説・分析・対策「スポーツの安全性を確保するーアイスホッケーについて」(第6問)
●リーディング問題第6問の本文について。
●プロの翻訳者である私が読んだ感想。「良質の英文です。英語の上達に利用しましょう」
●覚えておくといいと思う英語を抜粋(高校生用)。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●【英語】大学入学共通テスト2021「リーディング」問題と解答の解説・分析・対策「ホッケーの安全性」(第6問A)
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毎日新聞社「大学入学共通テスト2021」サイト (URL) https://mainichi.jp/exam/kyotsu-2021/q/?sub=LEN27
このパートもかなりの長文です。
本文が3ページ、問(とい)の部分が4問。
チラ見した限りでは、“NHL“が出てきたり、タイトルに「アイスホッケー」が含まれていたり、図表が描かれていたりします。
では問(とい)からまずは見ていきましょう。
<鉄則>本文が長文の場合、問(とい)を先に見よ。
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問1は「39」に入る正しい選択肢を次から選べ、というもの。前のページの図表を見てみると39という空欄がある。
設問には図表のことを“poster”と書いています。
ポスターを作る設問なのか、あるいは第5問と同じく「プレゼン資料」を作る設問なのか。
タイトルには「アイスホッケーをより安全に」とあります。
選択肢を一読した限りではなんとなく、精神に異常をきたしたり脳に怪我を負ったりした人の描写のような印象を受けます。いわゆる「健常者」と言われる人の正常な状態の描写ではないからです。
図表を見てみるとやはり、“Short-term(短期)”の部分に脳に怪我や障害を負った人の症状と思われることがいくつか書かれている。
本文にはなにか「脳に怪我をした人の症状」について書かれてあるのではないか、と推測できます。
問2も同じです。
こちらは図表の”Long-term(長期)”の部分に書かれている。
問3も同じく、図表を埋めていく問題。
“concussion”が3回も出てきます。
”concussion”は脳震盪。
このあたりで、上記も参考にしていくと、なんとなく「脳震盪などの事故が起きやすいアイスホッケーにおいて、安全性を保つための手段」について本文では記されているのではないか、と思えます。
“Poster”があるので啓蒙活動なのか。
問5も同じです。
“poster”を見ると、”Summary(要約)”のところに「42」があり、それを埋めるという問(とい)。
ポスターには「アイスホッケー選手は脳震盪をおこしやすい。よってNHLは〇〇〇」というようなことが書かれてあり、この「〇〇〇」の部分に設問から選んだ最適なものを入れます。
選択肢だけを読むと、確率としては「4→3→2→1」の順番で「正解」となりそうです。
さて、どうでしょう。
本文を読んでみないことにはわかりません。
ではいよいよ、本文を見てみましょう!
●リーディング問題第6問Aの本文について。
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やはり、クラスでのプレゼン用にポスターを作るという設問でしたね。
そしてアイスホッケーもやはり伝統的に「体育会系」のスポーツであるということ。
いわゆる「スポ根」です。
それによって脳震盪の重大さや危険さが認識されずらかったのだと思います。
ちなみに今回の本文はすべて、米国英語で書かれています。“Realize”という本文中にあるスペルはイギリス英語であれば”realise”ですね。
本文を読んでいて分かったのですが、NHLにはカナダも含まれているんですね。
時速30キロでぶつかるのはたしかにとても危険です。時速30キロの車同士がぶつかっても、事故による怪我の後遺症に長年にわたって悩まされる可能性があるのですからアイスホッケーもそれは同じだと思います。本文で触れられているとおりでしょう。
「スポーツとしての楽しみ」と「安全性の確保」、そして脳震盪を精神論で片付けずに適切な処置をするための医療システムがNHLという組織に構築されたことを表した文書だったと思います。
【回答のための詳細】
問1・・・ポスター内には”Short-term”として本文にでてくる症状が3つ、すでに書かれています。空欄には本文中に書かれていながらポスターには書かれていないものを選びます。
ヒントは、”unable to see clearly”の箇所。
問2・・・これも問1と同じです。「長期にわたってひきおこる症状」として本文内に記述されているもので、ポスターにまだ書かれていないものを選択肢内から選びます。
問3・・・2と4が似ていますが、“Supotters”の役割を考えると、どちらがいいか、ということですね。いずれかは実際に診断するお医者さんの役割です。本文にもそう書いてあります。
ヒントは31ページの下から7行目。
1と3は本文の内容と明らかに違います。
問4・・・本文を読み込まないと選べない問題だと思います。
“Summary”のとおり、この本文全体で言おうとしていることを表しているからです。
●プロの翻訳者である私が読んだ感想。「良質の英文です。英語の上達のために利用しましょう」
4つの問(とい)はすべて、ポスターの空欄部分を埋めるという形式です。
とても平易な設定です。
よって、本文をちゃんと読み込んでポスターを丁寧にじっくり、見てみれば解けるものばかりです。
ひねりにひねった難解な文章でも、ましてや「ひっかけ問題」でもない。
そして本文は癖のない言い回しや単語が多く、学校の英語の授業をちゃんと理解して復習している子には、それほど難しい文章ではないはずです。
私はこのブログで大学入試センターに「(フォーマルな設問では)略する形はやめてくれ」とよく注文つけてますが(笑)、この本文にそれはまったくありません。
気づきましたか?
確認してみてください。すべて、略さずにちゃんと書いてあります。
“has not been” → ”hasn’t been”ではない。
“if – that -“ → ”If – (that)”ではない。
もし回答を間違えるとすれば、私がこのブログで何度も書いているように、「単語力」がまだ満たないか、長文という「視覚上のイリュージョン」に気持ちが焦ってしまったときではないかな。
(ゴルフでこういうの、「ハザード」といいます。笑)
このまま自分の英語ライティングにも生かせそうな言い回しとか文法の正しさとか、細部にとにかくお手本としたいヒントがたくさんつまった文章です。
ビジネスパーソンにもおすすめです。
出典はNews WeekやTime Magazineのようなニュース雑誌か新聞記事かな、と思ったのですが、本文中での速度単位が”kilometers”になってますよね。
ここからもしかしたらこの出典は、合衆国ではなくカナダ。
アメリカ合衆国の速度表記は”mile/h”であって“kilometer/h”ではないからです。
この毎日新聞社記載のサイトや他の新聞社のもの、あるいはこれから書店で販売されるであろう「第一回大学入学共通テスト2021年」の参考書を手元に用意して、第6問Aの細部をこつこつと何度も勉強してみてくださいね。
小山ケイ過去記事】神は細部に宿る。God is in the detail.
●覚えておくといいと思う英語(高校生用)ー共通テストのためだけではなく、将来のためにも。
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a wide variety of
make something safer
smell and taste disorder
a concussion/concussions
summary
“puck”
rubber
slippery
deal with (concussions)
severe
suspensions
fines
deliberately = intentionally
unclear vision
causes and effects
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