今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、長年のなりわいである「翻訳」をとりあげて、「良い翻訳者とは、疑う能力がある」ということについて書いています。
<もくじ>
●翻訳者の能力(その7)。「疑う」Do not believe things easily (lol).
●疑う能力がなぜ、「良い翻訳者に必要」と思えるのか(小山ケイの場合)。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままに、ひぐらし。」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●翻訳者の能力(その7)ー「疑う」。Do not believe easily (lol).
はなっからなんでも疑ってかかる必要はありませんが、私が「良い翻訳者」として思うのは、「程度を大切にしつつ、物事を疑う」ということ。
フェイクニュースすらも、瞬時に「間違いだ」と気づける能力。
だれもが「それは正しい」と言っているときに、間違いとして判断を下すのはなかなかに高度ではありますが・・・。
疑う先はさまざまです。
★原稿の内容
★使われている言葉
★翻訳として利用する言葉
★自分
★クライアント
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【原稿内容を疑う】
原稿の内容がかならずしもあっているとは限らない。
◆誤字脱字
◆情報の誤り
◆文法の誤り
【使われている言葉】
◆スペルの誤り
◆言葉遣いの誤り(敬語、ことわざ)
◆口語の使用
◆スラングの使用
【翻訳として利用する言葉】
◆使い方
◆意味
◆TPO
◆適切性
◆整合性
【自分】
◆思い込み
◆勘違い
◆理解不足
◆能力不足(専門性の違い)
【クライアント】
◆支払い能力
◆パワハラ
◆伝達能力
◆今後の依頼の継続性(一回ぽっきりであれば、継続性の高いクライアントのほうを意識的に選んでいく)
●疑う能力がなぜ、「良い翻訳者に必要」と思えるのか(小山ケイの場合)。
1) より「質の高い翻訳」を目指すため。
→ 自分の翻訳内容に満足しない。
→ 原稿を完全にうのみにしない。原稿が間違っていることもあるから。
2) クライアントなり依頼者なりのご希望をうのみにしないため。
→ 依頼することに慣れていなかったり、依頼する先や内容を誤っていることもある。
→ こちらからそれを指摘できれば、「請負の翻訳」ではなく、コンサルとしてより付加価値の高いサービスが提供できます。もちろん、その分のフィーも請求できます。
→ それによって、先様が思い描いていたもの以上の成果物が仕上がったり、よりいっそう、ご満足いただけたりします。
3) 順風満帆のときも、そのまま惰性で仕事をするのではなく、疑いの目で世の中や経済の動き、世界の動きをみられるため。次の一手を打つため。
→ 苦しいときに「次の一手」を考えるのはなかなかつらい。
→ よって、順風満帆でたくさんのご依頼をいただいたり、たくさんの信頼をいただいたりしているときにこそ、「疑ってみる」。
このままでいいのか、と。
自分は本当にそれに値するのか、と。
→ その恵まれた、良い状況を完全否定する必要はないけれど、もっと高みを目指すということ。
4) 人生は変化に満ちているため。
→ ずっと順調にご依頼いただいていたクライアントが倒産。
→ あるいは、夜逃げ同然にいなくなる。
→ 使っている機器が進化する。
→ AIの翻訳がどんどん精度を上げる。
→ 言葉そのものもつねに変化するため。
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