渋谷スクランブルスクエア (Shibuya Scramble Square) 地上230メートル(今日はマスコミ公開日だったようです。入口と店内に人がたくさん)

今日はこれまでこのブログで何度か写真も掲載した、11月1日(あと1週間後)に開業予定の渋谷スクランブルスクエア(東急)や渋谷について書いています。

昨日は下の記事の記事を書きました。

●ビルの入り口に朝からひとがたくさん。でも開業は11月1日。マスコミ公開日だったのですね。今日は。

渋谷スクランブルビル
渋谷

NHKのネットラジオでもさきほど、「今日は11月1日開業の渋谷スクランブルスクエアビルに取材にいってまいりました」と言ってました。朝、通りすがりに入口の人だかりを見て、「たぶん、マスコミ関係者かな」、と思ったら、やっぱり。

東急が東急百貨店跡地に開発をつづけていた渋谷スクランブルスクエア。30年も前の青学学生時代に私はこの界隈で東急東横線(地下に潜る前)に乗ったり、改札口を出たとたんに、ビアドパパかアウントステラの香ばしいバターの香りが漂う、「味の一番館」みたいな一階の各店舗で買い物したり、化粧品売り場を見て回ったりしました。

渋谷東急 現在の渋谷駅

このあたりは現在、東急が大々的に開発を進めていて、その第一弾がヒカリエ、だったと思います。昔は東急デパートがあったあたりで、屋上にはプラネタリウムもありました。「世界一高い場所にある地下鉄」と言われた銀座線渋谷駅もあったころです(地下鉄なのに、地上数百メートル上を走ってます)。

渋谷のビル

今日、そとからちらっと見たところ、PARIYAが入ってましたね。女性に人気のPARIYAです。私自身はもう10年近く前、PARIYAがまだ全国区ではなかったころ、246号線をはさんで青学の向こう側に、ビュッフェ形式でデリが食べられるカフェがあったので何度か足を運びました。

渋谷や青山界隈になじみのあるショップが入っているのはうれしい。最近は、どこにいっても同じ店ばかりが入ってて、「ここにわざわざ来る必要ないんだよね」と思う商業施設の開発が多かったので。

それは日本に限らず、たぶん世界の都市部の共通点かもしれません。LondonのHarrodsに行ったとき、南青山・表参道にあるMax MaraやHelmut Langなどなど、東京でも利用できる店舗がいくつも入ってて正直がっかりしました(Sorry, Londoners)。 EdinburghやSt. Andrewsのほうが伝統的でめずらしいものがたくさんあって面白かったです。

スコットランド

地方にも長年住んだ経験のある私としては、都市部の便利さやエッジの利き具合は見逃せないものの、渋谷もひとつの地方(?)だと思えば、「渋谷村の文化・食」が色濃く出された商業施設の登場を待ちのぞむところです。百軒店(ひゃっけんだな)のLionが出店とか、茶亭「羽當」の2号店、南青山大坊珈琲店の復活店舗(!)とか・・・。

渋谷の交差点

数か月前、BBC Radio 4を聴いていたら、世界にオーガニックフード発祥の地として名高い環境都市、San Franciscoの専門家がコメントしていました。「San Franciscoはたしかに(先駆者として)有名だけど、ここだけじゃない。世界をみればたとえばTokyoもそう。オーガニックフードが利用しやすくて環境にも配慮されている」とのこと。

道玄坂

落合恵子さんが長年、表参道で経営されているクレヨンハウスのオーガニックレストランが出店していたり、厳しい基準をクリアしたオーガニックフードやお惣菜が利用できるとおもしろい渋谷の商業施設となりそうです。以前はヒカリエに「大地を守る会」も出店してましたので、そんなお店ですね。

渋谷スクランブルスクエアには開発で立ち退いた老舗カフェやレストランも入ってるといいのですが・・・。

どうでしたか?NHKさん、マスコミのかたがた。

●渋谷は通過点?あるいは若者の街?

渋谷の空

「渋谷はいつも工事中」と言ったひとがいます。東急百貨店の解体工事や東急東横線の大規模工事、東急プラザの取り壊しなど、渋谷のあちこちで工事現場を目にするようになってはや、20年ちかくたつかもしれません。

渋谷の交差点

東急東横線が東京メトロ副都心線に乗り入れるようになって、横浜や自由が丘方面からは新宿や池袋へ直通で行けるようになりました。そのぶん取りざたされたのが、「渋谷パッシング」。渋谷をドメインとする東急が恐れることです。

Shibuya, SKY

渋谷はとどまって買い物したり食事したりするところではなく、新宿や池袋へ行くための通過点にすぎない。あるいは和光市や新宿方面から自由が丘や代官山、横浜、中華街などを目指して東急を利用するかたたちが、渋谷には立ち寄らなくなる。

渋谷QWSグランドオープン

そういう危機感が東急にも、渋谷の街の人たちにもある、ということは双方に乗り入れたときから言われていることです。

渋谷の街がいつしか、若者「だけの」街になって久しい。外国人の観光客をたくさん見かけるのは興味深いことだとしても、大人が街にとどまってゆっくり買い物をしたり食事やお茶をしたり、というイメージはもはや、私のなかにはありません。

Shibuya "SKY"

その昔、「純喫茶」や「Jazz喫茶」がたくさんあったのも渋谷です。小劇場「渋谷ジアンジアン」もありました。文化発信基地のような役割を担っていたのも渋谷という町だと思います。

都内で大人が買い物する場所といえば、いまでは銀座や表参道、新宿、日本橋あたりでしょうか。あるいはネットショッピングで「ラストワンマイル」のサービスを楽しんでいるか。

東急文化村なども運営する東急による大規模な渋谷開発。ハードと合わせてソフトの開発も期待したい。外国人にとっては日本文化の「入口」になりつつある渋谷ですが、「大人の鑑賞にたえる文化基地としての渋谷」再開発を待ち望みます。

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