今日の記事は、外国語をしゃべれるようになるためのひとつの方法として、言葉そのものの面白さに身をゆだねる、ということについて書いています。
昨日は、下の記事を書きました。
(我が母校青山学院の駅伝チームOB森田くん、下田くん、一色くん、林くん等々が就職したGMO社です!)
●言葉とは本来、おもしろいものです。人とのコミュニケーションの道具なのだから。何語であっても。
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何度も書いてますが、日本には大学受験という儀式があるせいか、その受験科目のひとつである英語も、とても難しくて高度で、面白みに欠けるもの、ととらえている学生さんが多いように思います。
でも言葉って本来、おもしろいもんですよ。日本語のおもしろさを考えたらわかりますよね。
いろんな流行語があって仲間内の言葉があって業界用語があって「もはや暗号か」と思われるSNS系の短縮語があってそれでそれらを使ってほかの人と意思を通わせる。
教科書や学術論文から飛び出したような小難しい言葉を使うのではなく、人との会話やSNSでのやりとりのなかで言葉が変化していく。
「貴様」とか「お前(御前)」、なんて言葉だって昔は相手を敬う言葉だったわけです(文字をみたらなるほど、と思いますよね)。
だから、私がいいたいのは、外国語をしゃべるための勉強もまずはその言語のおもしろさに身をゆだねるところからはじめてみよう、ということです。
小難しい言葉はあとからいくらでも勉強できます。自分がおもしろい、と感じるものは勉強や努力も苦じゃないですよね。
どんな言葉を使ったら相手は笑顔でこたえてくれるのか、意思が通わせられるのか、げらげら、くすっと笑ってくれるのか。そんなことに意識を集中させながら
1)まずはネイティブの話を聞き、
2)彼らと会話をし、
3)テレビドラマを観、
4)コメンテーターとスタジオのやりとりを観て参考にし、
5)町中の人たちの会話に注意する
ことをやっていきます。
「おもしろさ」とはもちろん、Jokeとして直接、表現されることもある。あるいは、音のひびきや韻を踏んだりすることでも表現される。みんなで同じことをつぎつぎに言うことでも表現される。わざと聞き間違えるような言い回しで表現されることもある。自分の感想として表現されることもある。
つぎの項目で例を書きます。
●言葉のおもしろさを感じるエピソード2つ。
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私が青学の学生だったころ、高校生のときにアメリカへ留学したという同級生がいました。彼女からおもしろい話を聞きました。
お昼まぢかだったとき、授業中だったのか終わってからだったのか、一列に並んだ友だちどおして、ひとりが“I’m hungry.”とつぶやいたのを皮切りに、となりの子もまったくおなじく、”I’m hungry“とつぶやき出しました。
それがリズミカルに何人か続いたあと、最後の子はこう言いました。”I’m Katharine“
それを聞いたともだちはみんな、笑いころげたそう。まるで芸人さんのおちみたい。情景が浮かんできます。
みんなが「お約束」で「あたしおなかすいた」と順繰りに同じことを言ってるところ、最後に「あたしキャサリンン」とお約束を完全に無視して自分の名前を言ってしまう。使われている言葉はたった数個なのにこれだけでみんなと心を通わせられる。
「Crazy」という言葉も言葉のおもしろさが出やすい単語です。
ちょー簡単な言葉なのに。いや、簡単だからこそおかしさが出やすいのかもしれない。
私が米国に留学していたころ、米国人のクラスメイトから聞いた話です。彼女は別の大学から編入学してきたのですが、前の大学に日本人の子がいたそうです。詳しい部分はうろ覚えなのですが、たしかあるとき、授業の宿題が鬼出しだったのだと思います。
とにかくものすごい量のassignmentsが出された。そのとき、日本人の子がひとことそのクラスメートに言い放ったそうです。
“Isn’t he crazy???”
(Heとはその大学教授)
とーっても簡単な表現なのに、一瞬で彼女の気持ちが伝わってくる。”Isn’t he crazy?”なんて耳にしたとたんにおもわずくすっ、と笑ってしまいます。おもしろい。
ちなみに、私も愛用しているHawaiiの人気Tシャツショップは「Cray Shirts」。Hawaiiに初めて行く、という子に「どこにでも店舗があって丈夫で首周りの縫い加減も丁寧でデザインもかっこよくてお土産に良いよ」と「Crazy Shirts」を紹介したら、ツボに当たったようで、「Crazy shirts!」と言いながら笑い転げてました。
Crazy.
便利で面白い言葉の代表です。
Inspiration from Nature! “Artsy Diamond Head”: https://t.co/rQcvkovvR3
(photo credit: https://t.co/1GJbcndrDL “fun things to do in Hawaii”) pic.twitter.com/poJ8Bu9rSe— Crazy Shirts (@Crazy_Shirts) January 6, 2017
●言葉のおもしろさを再確認するために。
芸人さんのネタさがしみたいな話になりそうですが、聴いただけでくすっと笑ってしまう言葉や言葉のおもしろさそのものを伝えてくれる言葉ってこんなことが多いと思います。
1)シンプル、かんたんな表現。
2)感情を表現している単語。
3)本来の使い方とは違う表現。
4)リズム。韻 (rhyme)。
5)パロディ。古典や有名な言葉の引用。
(To be or not to be. That is the question.
To eat or not to eat. That is the conflict.)
6)時事を反映させた、庶民的なjoke。
などなど。
国連やDavos会議でスピーチをするのならいざしらず、私を含めて、その外国語を使って一般市民のかたたちとコミュニケーションがとれるようになりたい、と思っているかたであれば、まずは言葉そのものは本来おもしろいもので、そのおもしろさを追い求めていくところに意識やエネルギーを注いでいくところから始めるとよいと思います。
今日は私の実体験をもとに書いてみました。
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