英会話を上達させるために単語を覚える。理由【5つ】。

Q) 喋れる英語のために、英単語、慣用句、スラング、気の利いたフレーズ、長文、どれを中心に勉強したらいいですか?

A) 「英単語」を覚えておくと、いろいろな面で役立ちますよ。

今日は初心に帰って、「暗記物の英語」で「英単語を覚えてることがどう英会話につながっていくか」を書いてみたいと思います。昨日は下の記事を書きました。

●とにかく、単語数を増やす。喋れる英語のために。ビジネスパーソンであればなおさです。

St. Andrews

(英語は暗記物」。私の学生時代も英語は暗記が基本でした。私は受験勉強をしたことはありませんが(推薦入学をしたので)、受験勉強しているひとたちはよくそう言っていたものです。

学生さんが英語を暗記するといえば、単語と慣用句が一般的だと思います。ビジネスパーソンや社会人で英語をしゃべりたい、というかたがググるのは「気の利いたフレーズ」や「スラング」ではないでしょうか。キーワード検索するとそれらの関連サイトがトップにきますので。

今日は「英語がしゃべれるようになるために、英単語を中心におぼえてみましょう」ということについて書いてみたいと思います。

 

くどいようですが、「しゃべれる英語」です。「TOEIC満点とるための」や「大学受験のための」ではありません。「ネイティブをはじめとする外国人と、英語で不自由なく流暢にはなせるようになるために」、です。

理由は5つ。

1) 相手の言葉から拾いやすいから。

2) 自分で発しやすいから。

3) 慣用句は「いかにも」というときがあるから。

4) いくらでもしゃべれるから。

5) 語彙力=知性、だから。

ちなみに、単語の覚え方については先日、以下の記事を書きました。

  小山ケイ過去記事】「英単語の覚え方。英会話のために。10箇条」

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1) 相手の言葉から拾いやすいから。

相手がたとえ、慣用句やことわざ、気の利いたフレーズやスラングを言っているとしても、自分の知っている英単語が多ければ多いほど、その意味を理解しやすくなります。なぜなら、状況は「英会話」であって、机上の勉強ではないからです。

たとえば、こんなシーンを想像してください。ネイティブの女性といっしょに、現地のショッピングモールに行きました。NIKE storeがあります。入ってみると、イケメンで笑顔のちょーイケてる男性店員さん(笑)が接客をしてくれました。とにかく感じがいい。

二人で店員さんの接客態度に応えたいと思い、たくさん買い物をし、会計を済ませて店を出ます。そのとたん、ネイティブの女友達がささやくようにこう言い放ちました。

“What a heartthrob”

目はらんらんに輝いていて、表情は「あたし、完全にCrazy for himだわ」とでもいいたげ(大笑)。

 

heartthrob.

 

 

私が大好きな単語のひとつです。学校の教科書なんかにはでてきません。多くの日本の方はご存じない英単語でしょう。でも、たとえ”heartthrob”の言葉の意味を知らなくても、

heart

throb

それぞれの単語の意味がしっかり分かっていれば、あとは彼女の表情と、”What a “の感嘆文であることから瞬時に推察して、「めっちゃカッコいいね、彼」「ヤバすぎ彼」などなどなどなど(笑)、とにかく、「心臓がドクンドクンと波うつぐらいときめく男(俗語)」というような意味合いで使っているのだということが、なんとなくわかるはずなのです。

 

 

2) 自分で発しやすいから。

スラングなどわからなくても、単語がわかっていれば、いくらでも返答できます。

I think so, too, Mary.

I wanna agree with you, Kathy.

Looks like DeCaprio, huh?

 

 

3) 慣用句は「いかにも」というときがある。

米国に数年住んでみて気づいたのですが、高校までに習っていた慣用句とか、参考書に乗ってるような慣用句って、現地で耳にした記憶が少ないのです。

たとえば、“Do one’s best.”

たしか、高校の教科書の下欄にある「今日の慣用句」みたいなコーナーにのってた記憶が。なんか定番感ありますよね。笑

間違ってはないし、使わないことはないけれど、でも使ってるネイティブにあった記憶も実はないのです。私には。状況にもよりますが、同じような気持ちでいうなら、

Have fun! とか

Good luckとか

さらにシンプルに、

Enjoy

なんとなく、おしつけがましいかんじもするからかなぁ。Do your bestって。使うなら、自分について使ってる人が多かったような気がします。“I’ll do my best.”と。

 

留学生に日本語を教えるボランティアをしたとき、相手のかたはよく、

「わくわく●●、どきどき●●」(Wakuwaku ●●●, dokidoki ●●●)

という日本語を使いました。きっと参考書に載っているんだろうなぁ、と思いながら「ふむふむ」と私は聴いてました。笑

同じことが、英語にも言えると思います。

あまりお定まりのような慣用句を使うと嫌味に聞こえたりすることもありますよね。日本語ネイティブが使う日本語であっても。自分の言いたいことに沿った気持ちを込めることがコミュニケーションの一番大切なことだと思います。

 

 

4) いくらでもしゃべれるから。

慣用句やスラング、「気の利いたフレーズ」いっぽんやりだと(いや3本か。毛利ですね)、それを思い出せないときや正確ではないときに、なんだか話がおかしくなります。

それなら、単語を自分の脳みそにたくさん仕込んでおいて、言いたいことを洪水のように使うほうが、言葉のキャッチボールとしてはうまくいきます。ネイティブもおもしろがって、「ああ、それはなになにってことだね」とか言ってくれますので。

それで笑い話になれば、心の交流につながりますよね。お互いの感情を交差させて。

 

5) 語彙力=知性、だから。

語彙数をふやすには、何語であっても、本を読んだり、人と話したり、文章を書いたりしなければなりません。TPOや文法ももちろん考えながら。だから、語彙力のあるひとは知性がある、と思われます。

知ってる言葉がたくさんあると、自分の考えが述べられるので、ネイティブの人と知的な意見交換も可能になります。

とくにビジネスパーソンであれば、商談が絡んでくるわけですから、「知性のある人間である」ということをアピールする必要があります。

 

●ビジネスパーソンがかなりの数の英単語をしっかり自分のものにした場合。

Google Japan in Shibuya, Tokyo

覚え方はさきほども述べた通り、以前書きましたので割愛しますが、ビジネスパーソンが「英会話」のために英単語をそうとう自分のものにしておくと、「自分のテリトリーにネイティブを誘い込む」ことが可能になります。

私は「自分のテリトリー」のことを「たこつぼ」と呼んで、ブログで記事を書いたことがありますが、まさにたこつぼに取り込むような感覚だといえます。

そして会話は、文法ではなく、感覚に基づいてされるものである、という事実も見落としてはなりません。文法が少しくらいおかしくても、使っている英単語がとにかく豊富で、アカデミックな人や法曹界の人、実業界のトップなど、いわゆる社会的な地位の高いリーダーしか知らないような言葉を知っているというのは、非英語圏のビジネスパーソンとしては大きな強みになりますよね。

とくに米国は、日本以上に学歴社会。学部卒の学位は学士であって、修士号と重みは違う。修士号は修士号であって、博士号の重みとは違う。だから博士号を取得したひとは自分のTitleとして、名刺にしっかり「Dr.」と入れます。

何度も触れていますが、日本は「能ある鷹は爪隠す」せいか、控えめで「わたしぃ、わかりませーん」というくらいが好感持たれる。でも、海外、とくに英語圏でのビジネスでは、それは足元見られます。「何も考えてない●●」と思われるから。

すこしくらい英語に自信がなくても、「英単語はネイティブよりもたくさん知ってる!」とはったりかますくらい、努力に努力を重ねて、堂々と世界で渡り合っていただきたいです。ぜひ。