ビジネス文書を英文で書く。「客観性ある文書」にするには。

ビジネスがグローバル化するなか、
世界に向けて自社サイトを英語にしたり
Annual Reportを英語で作成したりする
ビジネスパーソンは昨今、多いことと思います。
そのときに「なんだか学生の英文みたいに
しあがってしまったな」とお悩みではないですか?

英語にも「知的で客観性ある文書」の書き方は
たくさんあるんですよ。
意外ですか?

今日は日本のかたにもすぐにできる
知性と客観性を持たせた文書のかきかたについて書いていきます。
●なんでも「We」で表現せず、受動態を代替する。 
●とはいいつつ、「We」も効果的に使います。
●まとめ

それでは、「なぜ?」と「詳細」を書いていきます。
前回、このカテゴリーでは、下の記事を書きました。



(我が母校青山学院の駅伝チームOB森田くん、下田くん、一色くん、林くん等々が就職したGMO社です!実業団からも目が離せなくなります)

●なんでも「We」で表現せず、受動態を代替する。

Oregon News


米国大学に私が編入学したさい、Writingのクラスを受講したことは何度もお伝えしたとおりです。

  【小山ケイ過去記事】青学から米国オレゴン大学へ編入学した。

 

そのさいに、各学部の詳細を紹介する新入生向けの分厚い大学パンフレットを見ながら、Writingの教授がこう教えてくれました。

「文章を見てるとわかると思うけど、受動態で表現してるのが多いでしょ?”The school was established in —“とか”Students are recommended that —“とか。

受動態を公的な文書で上手に使うと、知的で客観的な響きがでてくるのよ。英文の場合」

なぜか?

私なりに理由を考えました。

 

1)  主体やその「テーマ」を、第三者の目線から語るほうが主観性 (“I/ We”) が薄れるから。

 

2) 1)でありながら、語っているのは一人称単数・複数形(I/We)。

政治家の弁論スピーチならいざしらず、公的な説明文書やパンフレットなどで一番大切なことは、「読んでいる人が『一人称(自分・自分たち)」で感じられなければならない。

だからこそ、受動態を用いることで、書き手の一人称単数・複数形を代替している。

 

詳細を書いていきます。

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たとえば、上記の”Students are recommended that -“の文。

受動態ですが、隠れている主語は、「We」であり、能動態は「We recommend that students (must) be -」です。

でもこれだと、聞いてるだけでもなんだか「上から目線」でなくもない。

 

「We」とは大学パンフレットであれば、大学側。

でも、これをWeから始まる文章にせずに、“Students”を主語として受動態にすると読み手である「Students」側は受動態でありながら、自分を主体(一人称)にして考えることができます。

父兄も同じ。

自分の子どもを主体として考えられる。学校側から一方的に、何かを指示されているというよりは。

だから、学校側としても冷静で、客観的な立場を英文という文章で表現することができているのです。

田町付近

 表】Studentsがまるで、一人称で感じられる。誰かに指図されているというよりも、能動的に考えられる。

 裏】でも実際は学校側が指示している。

 

こういうの、日本語でなんていいましたっけ。笑

そう、婉曲表現です。

平たい言い方では、「やんわり」ということです。

学校側は「やんわり」と、「これこれこういうことをしといたほうがいいですよ」と言っているのです。

こういう「やんわり表現」が受動態では可能です。

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さくらの木

さらにもうひとつ。

よく聞きませんか?

米国のテレビドラマとか映画、あるいはなにか政治的に喧嘩している人たちが仲直りするときに、あやまられたほうが言うセリフ。

 

“Apology accepted”

 

まるで、道路表記か、Crime SceneのYellow tapeにでもかかれているかのようなたった2つの単語からなるフレーズ。

"Keep out" tape

一見(耳?)するとものすごく高圧的に聞こえなくもないけれど、実はものすごく人情味あふれる言い回し。笑

私も大好きな英語です。

 

なぜ人情味あふれた言い回しだと私が感じるのか。

この場合、謝った人の謝罪をacceptした「I」を主語とすると、なんとなく後日に「あーやっぱ気ぃ変わったわ。あんたのこと許すのやめた」とでもいいそうな、ものすごく主観的な響きを私などは感じてしまいます。

  I (have) accepted your apology. 

でも、

Apology (has been) accepted.

とするほうが、お互いの利害関係や感情に関係なく、「Apology」という過去に起きたことが冷静に、客観的に、(場合によっては法的に)acceptされた、という「ゆるぎない事実」Apologyしたという事実と同じく、対等な立場として付加されます。

 

言ってる意味、分かります?笑

 

つまり、こういうことです。

さっぱり、ばっさり、ドライな響きがありながら、acceptした人は明確に、apologyした人の行為を「謝罪」として認識している。

そのことがこのたった2つの単語からわかるのです。

“What you said” とか”What I’ve heard”などではなく、「apology(謝罪)」とはっきり、言ってるのだから。

 

「女(男)に二言はなし。

あなたが明確に謝罪してくれたという事実を私は認め、そして私も同じく、それを受け入れたということを明言します」

新宿のビル

目線は合わせないかもしれないけれど、笑顔はないかもしれないけれど、すれ違いざまにさっと手を出して握手を求めてきたりHUGしたり。

Apology (has been) acceptedと言った人と、謝罪した人の二者の間に私はそんな映像すら瞬時に浮かべてしまいます。

“Apology accepted” なんて低い声ではっきり、誰かが言ったりするのを聴くと。

●とはいいつつ、「We」も効果的に使いますよ~!

新橋

某東証一部上場の取引先からIR関係の英訳についてこう注文されたことがあります。

「主語がWe、となっているところが多い気がするのですが・・・なにか別の言い方にできませんか?」

 

気持ちはわかります。

でもここで上記の学校案内のように受動態オンパレードにするわけにはいきません。その会社の強い意志が表現できないからです。

だいたい、原文の日本文も会社の強い意志を随所に表現している。

ここは主語をちゃんと「We」にして

「弊社はこんなことを能動的にやってきました!」「弊社はお客様第一にこれまで事業を展開してまいりました!」

と読み手に直球を投げなければなりません。

 

Our products have been largely accepted by the market.

なんて遠慮がちに言ってないで、

We have established a unbeatable benchmark in the market by creating innovative products. 

とかなんとか、強気で表現するほうが英文としては読み手に伝わります。 

会社案内としてもカッコいい。

●まとめ。

新宿のビル群

どうでしたか?

今日はこんなことを書いてみましたよ。

1) 客観性・冷静さを表現する場合は、受動態を使ってみる。

それも、「by」以下が隠れている文章。

   Students are recommended that — (by us).

        Apology (has been) accepted (by me).

2) 自分(たち)をアピールする目的の英文は能動態で、Be動詞を多用せずに、主語はWe/Iで。

      We did it!

      We have achieved the goal as a business entity.