今日の記事では、オンラインをはじめとする社会のなかで「複雑化」と「単純化」ということについて書いています。
<もくじ>
●複雑化か単純化か。いずれのメリットデメリットも把握しておく。
●オンライン・オフライン、あるいはビジネスモデル。あらゆることで「複雑化と単純化のマリアージュ」は使える。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままにひぐらし。」のカテゴリーで人生ドリルシリーズとして書きました。同じカテゴリーで書いた前回の記事は下からご覧になれます。
●複雑化か単純化か。いずれのメリットデメリットも把握しておく。
[the_ad id=”11588″]
本日の日経新聞にて、米国著名人のTwitterアカウントが一時的に乗っ取られたことを知りました。
今回はテスラ社のイーロン・マスク (Musk) CEOやビル・ゲイツ氏 (Bill Gates)、バイデン氏など多数の著名な方のアカウントだそうです。
著名な方たちがTwitterアカウントを設けると、一般市民ともやりとりできるので、私よりもうんと年上の年配者でもTwitterで発信されていたりする。便利ですよね。
けれど、世の中はとにかく複雑化しています。つきなみな表現ですが。
たとえば日本の銀行業。
多くのかたがさっこん経験されていると思うのですが、いち個人が口座開設をするのですら、以前とは比べ物にならないハードルを越えなければなりません。
最近銀行のかたとお話しする機会がありました。ここ数年で「マネーロンダリング」への強固な防止策が国から銀行に課されることとなり、法人が銀行と取引する場合、銀行はその法人の資金の流れや海外取引先などを時間をかけて徹底的に調べ上げなければならなくなったそうです。
「どうやっても法の網目を抜け出て不正行為が行われてしまうので・・・」
かなり大昔に開設した口座に関してすら、「外国人ですか?いくら取引予定ですか?書類を提出してください」と質問用紙が郵送物として届く。
手続きを複雑化すればするほど、犯罪者がわの手口も巧妙化する。使う側も使い勝手が悪くなることがある。
かといって昔の単純化されたままのものを使い続けると、ハッカーの被害にあったり、だれでも模倣可能になったりする。
★利便性の良さで利用しながら手順を簡略化したり習慣化したりして自分にとって使いやすくして(単純化)いたらハッカー被害に遭う。
★認証を複雑にしたり毎日のようにパスワードを変えていたら使い勝手が悪い(パスワードも自己暗記などにしていたらなおさらです)。パスワードを忘れる。
単純化しても複雑化してもオンライン上ではメリットデメリットがあります。
【メリット】
◆利便性
◆速報性
◆編集の容易さ
◆双方向・多方向で意見交換
◆簡易性
【デメリット】
◆脆弱性
◆使い勝手の悪さ
◆不具合
◆管理のしづらさ
◆非効率
◆時間の消費
例1) 利便性を追求すればそれだけ利用者は増える。
だれでも使える。
それによりハッキングなどの攻撃対象となりやすい。例:Microsoft
例2) 昔からのやりかたは不正利用等の攻撃の対象になりやすい。
→ Twitter社自身のCEO (ジャック・ドーシー氏)アカウントも昨年、一時的に乗っ取られたとのこと。古いやり方による脆弱性が突かれたそうですが、私自身もMicrosoftで昔から使っていた古いタイプのメールソフトの脆弱性をハッカーに突かれた経験があります。
日常生活においては「いつものやりかた」に慣れてしまうので、オンラインでもいつもどおりのやりかたをしてしまいます。こういうところは中年ですね・・・(しょぼん)。
私とドーシー氏の根底に共通してある「無意識」の価値観は、「単純化する」ということだと思います。
毎日毎日、違うやりかたをするのは複雑化です。毎日毎日同じやり方をすればそれが習慣化して自分のなかで簡単になります。つまり単純化です。
でも日進月歩のオンライン上ではそれは危険になりつつある。
パスワードがそうですよね。
オンライン上ではつねに最新のやりかたをする。あるいは別のやりかたにかえていく。
パスワードをつねに更新するのと同じように。
自分の経験とドーシー氏のアカウントのっとりの話からつくづくそう、思います。
●オンライン・オフライン、ビジネスモデル。あらゆることで「複雑化と単純化のマリアージュ」は使える。
オンラインはとにかく便利です。だからこそ、スマホの普及でオンラインを利用する人口が圧倒的に増えた。
私にとってもオンラインはインフラです。
これからの時代、私は複雑化と単純化を組み合わせるやりかたでやっていくしかないのではないか、と思っています。
「複雑化と単純化のマリアージュ」といっていい。
たとえば、このブログでも何度か取り上げたZARAのビジネスモデル。
縫製自体はいわゆる「さんちゃん企業」と呼ばせる家内工業企業です。それゆえひとつの家内工業だけをみていけば、いたって単純なビジネスモデルのはずなのですが、ZARAはこうした家内工業の下請けをたくさん抱えてやりとりを細分化しているため、競合がアイデアを盗もうにもあまりにも複雑で入り組んでいるがゆえに不可能に近いのだそう。
あるいはこんなことも考えられます。
★ある著名なアーティストが世界ツアーの計画を立てている。
★関わる人間もアイデアも複雑多岐にわたる。
★けれど、そのすべてをオフラインで管理することにした。
★出演者たちも自分が出演する部分以外のことは事前に知らされていない。
★すべてを知っているのはそのアーティストを含めてごく一部の数人だけ。
世界的なアーティストの未発表作品が事前にネットで不正に公開される事件が何度かあったことから、「アイデアや作品が盗まれやすいこういう著名な表現者は、かえってオフラインのほうがいいのかも」とちらっと思ったことから仮定してみました。
複雑化することも単純化することも、オンラインで行くこともオフラインで行くことも、それぞれメリットデメリットがあります。
またあした、続編として「新しい生活様式・仕事形態」のカテゴリーで書いてみたいと思います。
[the_ad id=”11588″]