今日の記事では、米国大学を卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動・地球温暖化対策・環境CSR(企業の社会的責任)」などに特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、日経新聞の記者による体験記からインスピレーションを得て、新たに始まる「大学共通テスト」の「英語」について書いています。
<もくじ>
●「大学入学共通テスト」。持ち時間は80分。。
●「発音の癖」とは。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「Sustainability(持続可能性/サステナビリティ)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●「大学入学共通テスト」持ち時間は80分。
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先日このブログで、2021年1月から新たに実施される共通テストについて、河合塾による模試を受けてみた25歳の日経新聞記者の体験記からインスピレーションを得た記事を書きました。
日経新聞「共通テスト模試受けてみた㊤」(以下のURLは日経新聞電子版からのコピー&ペーストです)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG022FK0S0A201C2000000
当該記事によると、英語の出題に関しては以下のような情報が書かれています。
◆全体の分量は2割増。
◆出題内の単語数は5000語以上。
◆持ち時間80分は従来と変わらず。
ここから見えることは、文章を読むだけではなく、内容を咀嚼し、読みながら頭の中で映像を思い受かべる必要があるということ。
頭の中に映像を思い浮かべると、文章のなかで書かれていることが立体的に、現実的に、「自分のことのように」理解しやすくなるからです。
それが「読解力」ということ。
1) まずは文章を最後まで読み切る。
→ 読みながら回答する、という一般的な対策では歯が立たないはずです。というのも、最後まで一通り読まないと、全体像を頭に思い浮かべたり、自分の頭で「文章内にて言われていることに対する自分の意見」を考えたりすることができないからです。
システマティックに穴埋めをしたり、「正しい文章を選ぶ」というレベルではない、ということです。
英語nativesが読む感覚で読まないと、おそらく「80分」という時間は圧倒的に足りなくなるはずです。
速読、というのとは違います。速読もいちテクニックのレベルでしかない。
「ここに書かれてあったことはこれこれ、こういうことです」と要約するナレーターが求められているのではない、ということ。
「頭の中でその世界を構築しながら、自分の考えや意見をまとめる」という高次の読解レベルが求められる。それが、2021年から始まる共通テストの英語科目だと私は思います。
2) 普段から英語に「耳」を慣らしておく。アタマではなく。
→ 上記の日経記事によると、リスニングは1回のみ流れるとのこと。であれば、「アタマ」を使って「あれ、この単語どういう意味だっけ」と考えている間に、次の設問が流れてしまう可能性がある。
日経記者が書いているように、よくある「次の設問を読みながら解く」という「テクニック」も通じない。
ということは、一回聞いたら、a)瞬時に(一瞬で) b)その意味を理解できる能力が必要、ということ。
「アタマ」で考えて「要領よく」「テクニックを使って」という受験対策には終わりを告げる時代がやってきた、ということだと思います。
裏を返すと、「その英語を聴いて、本当に理解するぐらいに自分のものにしている人が高得点を得る」ということでしょう。
英語に対して、日頃から「アタマ」ではなく「耳」を慣らす必要があります。
3) Nativesとやりとりしているような感覚で。
→ とくにリスニングは「(流されるのが)1度切り」なのだから、会話と同じだと思います。
会話は何度も重複して話したりしません。
「持ち時間80分」は、大学の授業一コマ分とほぼ同じ時間です。
そのなかで、最大限集中するのはかなり至難の業です。
もちろん、先日このブログで書いたように、「あれ、この単語、どういう意味だっけ」と立ち止まってアタマで考える時間はおそらく、皆無でしょう。
時間配分を間違えると、上記の日経記者のように「最後の長文問題はまったく手が付けられずに時間切れ」となってしまいます。
開始時間となったらいちど、全部の問題に目を通す、というのはどんなテストでも”MUST”です。無意識でも、頭の中で必死に時間配分を考えるからです。マラソンで言ったら、「どこにピーキングを持ってくるか」が分かる。最後まで目を通すとどこがゴールかが分かるから。
明日は「80分という英語の試験時間を『神がかったパフォーマンスにする』」ということについて書いています。
以前書いた、「緊張」や「練習(基礎レン)」などの記事の応用編として。
●「発音の癖」とは(25歳日経新聞記者による)
「発音の癖」に慣れていなくて大変だった、と日経記者は上記の記事で書いています。
「癖とはなにかな」と思ったのですが、おそらく以下のことでしょう。
★連結発音
★「母音+T+母音」は「La,Li,Lu,Le,Lo」のように発音されることが多い(米国発音)。
★子音のみで発音されるものもある。
★舌の動きをできるだけ最小限にする発音をnativesはする。
★”wanna” “gonna” “‘cause”などの口語。
カタカナになっている英語はいちど、「英語の発音」を確認したほうがいい。子音だけで発音される部分もカタカナでは母音がついて発音されることがあるからです(たとえば「マクドナルド(Ma-Ku-Do-Na-Lu-Do)」)。
舌の動きをできるだけ最小限にして発音するのは英語だけに限りません。日本語でも同じです。
理由は、そのほうが情報(いいたいこと)を早く伝えられるからです。
言いやすさもあるでしょう。
すべてを律儀に発音していると、ネイティブとして聴いているとまどろっこしく感じることがあります(たとえば、「それ、いい(それは良い)」を律儀に”So-re-i-i”と一つ一つ区切って発音されるとき。日本語nativesは「それいー(Soreih)」とスラーをかけて発音する人が大多数です)
英語で言えば、「responsibility/nationality/accountability」などの「-lity」の部分。
「ーリティ(-Li-Tih)」という発音ではなく、どちらかというと「Lidy」という、舌の動きが小さな発音を米国nativesはしていることが多い。
(nationalityも「ナショナリティ (Na-Sho-Na-Li-Tih)」ではなく、真ん中の「na」のスペルの部分が音程がいちばん高くなるように、”Na-Sho-Na-Li-Dy“と響くような発音をする)
「発音の癖に慣れる」にはひたすら聴き続けるしかありません。
それも長期にわたって。
ほぼ、毎日。
だから、受験対策であれば英語は最低でも高校1年のときから取り掛かる必要があるのです。
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