今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、「Nuance」について書いています。
私はプロの翻訳者として長年にわたって、自分(自社)専用の「コーパス」と呼ばれる辞書を作っています。 方法は全くのアナログです。気に入った言い回しやnativesが使う言い回し、専門用語などを和訳・英訳どちらも「対訳」としてExcelにひとつひとつ打ち込んでは保存しています。世界中のどこをさがしても同じものは二つとない。なぜなら、私という人間が自分の感覚で、「これいい」「これ大切」と思ったものを手打ちで入力して蓄積していったデータだからです。ラーメン屋さんやとんかつ屋さんでいったら「秘伝のたれ」(笑)。 門外不出です。今日はそこから取り上げます。
<もくじ>
●小山ケイの翻訳コーパスから46 – ”Nuance” 「さじ加減」
●”Nuance”の発音。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●小山ケイの翻訳コーパス45 – Nuance「さじ加減」
“Nuance”は日本語にも「ニュアンス」として、すでにカタカナで浸透しています。
私はそれを、「さじ加減」として登録しました。
少しの意訳を込めて。
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「ニュアンス」は次のような意味で使われることが多いと思います。
★意味合い
★暗喩
★言わんとすること
★腹芸
★他意
「さじ加減」と言う日本語自体が、「本音や本当にやりたいことは別のところにあるのだけれど、それを相手に悟られずにやってしまう」というような意味。笑
だから、ニュアンスを「さじ加減」と訳す場面はわりと限られています。
◆人間関係のさじ加減
◆部下を操縦するためのさじ加減
◆嫁・姑でけんかさせないためのダンナによるさじ加減
◆本当はこういう意見をいいたいのだけれど、反論が多そうだからオブラートに包むさじ加減。
そして、「さじ加減」はいまのところ、人間にしかできないことだと私は思います。
文字通り、「塩梅」とほぼ同義として使うことができる言葉。
あるいは、「オブラートに包む」。
「やんわり」、でもいい。
長年の経験と勘で培った味付け方法と言えます。
人間関係の中で。
組織の中で。
コミュニティの中で。
社会の中で。
SNSのやりとりの中で。
人間だからこそできるであろう「さじ加減」という日本語を、”Nuance”という英語の対訳として自分で思いつくような瞬間がある。
「あ、これが一番、しっくりくる」と。
辞書にも対訳としては載っていないし、意訳に近い。
でも、それが読み手に理解してもらいやすい。
そのことが、手に取るように予見できる。
だから私は、翻訳という仕事が好きなのだとあらためて思います。
●”Nuance”の発音。
1) ニュ
2) ア(ここが一番、音程が高い)
3) 「N」
4) (母音なしで)「S」
5) ニュ + ア + 「N」 + 「S」