「長屋の言葉」vs.「カウボーイの言葉」(日本語と英語)A language used in ancient apartment- like small complexes in Japan and a language used in huge ranches of America

このブログで何度か触れたように、私にとって日本語と英語の違いは次のようなことがあげられます。

★発声の違い(発音と合わせて)。

★声の大きさの違い。

★「吐息のような発声や無言のジェスチャーでも通じる言語(日本語)」vs.「最後の単語までしっかり発声する言語(英語、とくに米語)」

そして私はこれを「長屋の言葉とカウボーイの言葉の違い」と表現しました。今日はそのことについて少し詳しく書いていきます。

このカテゴリー「英語(潜在意識を味方につけて)」では前回、下の記事を書きました。

●「長屋の言葉(日本語)」と「カウボーイの言葉(英語)」⇒ 私、コヤマの表現です。

 

このブログで私は、「日本語と英語の違いは『長屋の言葉』と「カウボーイの言葉」の違いだと思います」と書きました。

  小山ケイ過去記事】日本の人も、自己主張はちゃんとしている。

少なくない数の日本の人からすると、「英語圏の人は自己主張が激しい」と見えるようです。けれど、英語圏に数年住んだ私には、それは発声の違いではないか、と思えます。

高コンテキスト文化ではぐくまれた日本語は、吐息のような小声で一部の単語を発声したりあるいはジェスチャー付きで無音(何も言わない)でいても通じてしまうようなところがあります。

一方の低コンテキスト文化ではぐくまれた英語は、「つなぎ」のような単語を除けばわりとしっかり、声帯を使って発声する言語。「つなぎ」とはたとえばBe動詞とか冠詞とか。ハンバーグで言う「ひき肉と具材をつなげる卵やパン粉」みたいな存在。笑

  小山ケイ過去記事】高コンテキスト社会vs.低コンテキスト社会

私は米国大学に留学するすこし前に、Los Angels郊外の町でホームステイをしたことがあります。そのときにお世話になったホームステイ先のお母さんから、「そのしぐさはどういう意味なの?」と興味深そうにきかれたしぐさがあります。

日本の友人と会ったときに、カメが首を引っ込めるようにして「ども、ども」とあいさつするしぐさです。あれを私は無言でやってたんですね。笑顔とともに。

お互いに暗黙の了解というのかあうんの呼吸というのか。そのときに「あ、この挨拶って日本式なんだな」と気づきました。

 

たしかに。指摘されてみると、米国ではこういうしぐさで挨拶はしない。まぁなにも言わずにハイタッチとかお互いの手のひらを組み合わせるしぐさもなきにしもあらずですが、こういう無言の挨拶はわりと若者がしていると思います。社会人である大人は発声をしっかりして、挨拶を交わすことが多い。それがフォーマルな場であればなおさらかもしれません。

 

体格のいい人も多いので、私からするとなんとなく、自分の「上のほうから」大きな声で話されている気がしなくもないのですが、ご本人たちはもちろん、オペラ歌手のように朗々と歌っているわけでも、カウボーイのように遠くの動物を大きな口笛で呼んでるわけでもない。

「お。怒られてんのかな」と一瞬ひるむこともありますが、英語の発声自体が胸板を共鳴させるように肺のあたりから空気を出しているような感じが私はするので(とくに男性)、これはこれで「そういうものなんだ」と自分もしっかり、声を出して言葉を伝えるようにしています。

ゴールドジム原宿

いっぽうの「長屋言葉」の日本語。語尾も柔らかくて吐息で発声しても通じてしまいます。壁一枚で隔てた隣近所に聞こえなくてもいいじゃないとでもいいたげな小さな声で(とくに女性)、ささやくように話す人もいますよね。言ってる内容はけっこう辛らつだったりするのですが。笑

私も日本語を話すときと英語を話すときは発声を変えるときがあります。実は。相手によっては私が英語の調子で発声すると「自信満々で生意気な奴」と受け取られそうな気がするからです(とくにおっちゃん)。笑 よーく相手を見て、保守的な人であれば極力、柔らかく小さな声で、頭のねじを一本外して、様子をみるようにしています。

時代小説の長屋の話も大好きなのですが、カウボーイの姿やロデオの姿もかっこいいと思ってますので・・・・。

 

●それゆえ、英語で話すときは、なりきってみる。発声に気を付けながら。

「発音」にお国訛りがでてしまうのはしょうがない、ともこのブログで書きました。

  小山ケイ過去記事】英会話のコツ。滑舌よくしっかりとした言葉を。

けれど、発声」については何度も取り上げている”Thank you”のようにそれぞれの単語をしっかりと発声しないと、なんとなく違う言語に聞こえなくもないときがあります。状況によってはもちろん、”whisper”を使うこともありますが、一部の単語だけが無意味に吐息になることはない。  

といっても、感覚としてつかめないかたもおられるかもしれません。スピーキング試験やビジネス英会話などでは一度ゆっくり、練習のときにでもご自身の「発声」を確認されると良いと思います。単純な言葉と思われている”Thank you.”ですら、”you”が吐息になってしまうかたもいますので。

 

【チェック項目(練習において)】

1) ひとつひとつの単語をゆっくり、発声してみる。滑舌よく。吐息になっているものはないか?

2) イメージとしては、「胸のあたり」から空気を吐き出して音にする感じです。そしてその言葉を目の前にいる人(たち)にしっかり届けます。

3) 英語を話すことに慣れていないときは恥ずかしさや戸惑いがあるかもしれません。でも、「自信満々に」しゃべる必要も、「やたら大仰に(これみよがしに)」しゃべる必要もありません。nativeもそんなふうにして話しているのではないのですし・・・。ひとつひとつの単語をしっかり、発声してみるだけで英語として相手に理解されやすくなります。