今日の記事は、母校・青学から米国大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・気候変動・地球温暖化」などに特化した専門翻訳会社を経営する私・小山ケイが、英会話を上達させるために私が実際にどういうことを行い、どう上達していったのか、を書いています。
【もくじ】
●黙読や聞き流しではなく、自分で実際に声にだしてみる。
●どんなふうに効果を感じていったのか。
●いつの間にか上っていた山。
●声に出すとどうしてよいのか、考えてみた。
●「後天性スピーカー」である私。
このカテゴリー「英語(潜在意識を味方につけて)」は、以下のページから始まっています。
●黙読や聞き流しではなく、自分でじっさいに声に出してみる。話せる外国語を身に着けるために。
声に出して、英単語なり慣用句なりを唱える。それも、
1)丁寧にゆっくりと、2)大きな声で、
3)感情をこめて。
これは、語学の学習においてとても有効です。とくに、会話を身に着けるという点においては。
私もその効果については、もちろん最初はまったくわからず、ただ「なんとなくいいんじゃないか」とうっすら感じながらやっていました。まさに、潜在意識のなせるわざです。
「声に出すと良いから、やってごらん」どこからか、そんな声が私の中でしたのでしょう。何かに突き動かされるように、TOEFLの参考書や自分がメモしたものなどをひたすら、声に出してゆっくり、単語や慣用句を繰り返し繰り返し、唱えました。
毎日毎日。感情もできるだけ込めながら。喜怒哀楽がはっきりしている私の性格にも合っていたのかもしれません。余裕が出てきたら例文も唱え始めました。
●どんなふうにして効果を感じていったのか。
その効果に気づいたのはたしか、米国に留学して1年ぐらいたったころだったでしょうか。
すぐにその効果を感じた、なんて夢物語みたいなことではなく、でもしばらくたったあるときにハっと、自分の口を無意識のうちに英語がついてでてきたり、相手の言っている言葉に「あれ、これって私が唱えた言い回しだよね」と即座に理解してそれに対して返答したりしていたのです。
感情のキャッチボールも相手としながら。
しかも、大きな声で何度も唱えてますから、そのどんぴしゃりの単語なり慣用句なりを耳にしたとたん、自分の声が頭の中でこだましているのです。相手の声と重なりながら。
あるいは、自分がいまこういうことを言いたい、と思った瞬間、その言いたいこと(伝えたい感情や情報など)が思考回路の電気通路を通過するまえに、声帯のほうが先に反応して声を出しているのです。英語という言葉を声にして。
そうすると、脳の中に定着していたり相手の言葉から拾ったりできる言葉がまるで、アルゴリズムを利用したかのようにひょいひょいと効率的に、効果的に、急増していったのです。
あれは本当に不思議でした。
あんなに苦しかった単語や慣用句の暗記が、なにかしらとっかかりを見つけて次第に楽に、無意識に、覚えられるようになっていたのです。
(たとえばほんの一例ですが、suffixやprefixをとっかかりにしていたりしました。「a」が前についた単語であれば、そのあとの言葉と反対のことを言っているのだとか。asymmetry=非対称性、のような)
●いつの間にか上っていた山
そうしてふっと振り返ってみたのです。
「そういえば私、1年前まではこういうこと、できなかったよね」
我ながら驚きました。私は目の前の大きな大きな岩山をひたすら地道に一歩ずつ上っているつもりだったのですが、少し余裕ができて振り返ってみると、下界ははるか下のほうで、私は雲をも突き破った高さまでいつの間にか上っていたのです。
一時帰国などで日本に帰ると、英語でやりとりされている報道や街中の外国人の会話も私は理解しています。
なのに、まわりの日本人はきょとんとしていたり。
「おかしいなぁ、みんな、わからないのかな?」
そんな不思議な感覚を経験することが何度かありました。
このレベルにまで到達すると、あとはしめたものです。ここまでくるのが、とにかく大変なのです。なにごとも、ゼロからイチになるのが一苦労。
●声に出すとどうして良いのか、考えてみた。
声に出すと、五感のひとつである聴覚を使ってその外国語を脳に伝えることができます。自分の発音も確認できるし、間違った読み方をしてないかどうかも確かめられる。もちろん、間違った発音をしていたり、ネイティブが聞いたら聞き取れない発音をしている可能性もあります。
それは逐一、唱えている過程において自分が最高に興味を感じている音声の教材で確認したり、映画やテレビドラマで確認したり、ロック歌手の発音で確認したり、いまであれば、グーグル翻訳の「スピーカーマーク」をクリックしてロボット音声で確認したり。
自分の意識と意志、感情(やるぞーというわくわくとした感情)がそちらにちゃんと向いていると、方法のほうから「ちょいちょい」、勝手にやってきてくれます。
これは、しゃっちょこばった頭の固い人には苦手なことだと思います。
外国語がしゃべれるようになる方法は、理屈で解決しようとしようとしてもあまり効果はありません。数字や計算式、うんちくも、もちろんいりません。
外国語が喋れるようになるには、机上の勉強ではなく、自分の感情と興味、好奇心、そして「体」をフルに活用するのが大切なのだと私は自分の経験から学びました。
そしてこれらは前述のように、その言語のネイティブも生まれたときから使っている「潜在意識」にフルに働いてもらうための正しい方法だったのです。
●「後天性スピーカー」である私
帰国子女でもなければ、アメリカンスクールに通ったわけでもない私が、英語圏の人や外国人とそれなりに英語で話したり相手の言っていることを理解できているのは、日本人である自分がいま持っているさまざまなものをひたすら利用してコツコツと地道にやってきたからでしかありません。
多くの日本のかたがたと同じく、私も学校の授業では「現代国語」や「古文」を習いました。歴史の授業では「日本史」を習いました。そんなベタな日本人の私でも英語で意思の疎通を図ることができるレベルにまではなります。
(ゴルフの聖地、Old course Scotland英国スコットランドのオールドコースで英国人キャディさんたちと談笑しながら通訳なしで1番ホールから18番ホールまでラウンドできるレベルにまではなります(笑)> golfers!)
あなたがもしかつての私のように、米国大学に留学していたころの私のように、「どうして英語が理解できないんだろう」「どうして理解してもらえないんだろう」と悔し涙を流しているのであれば、私はあなたに、言いたい。
「大丈夫。びっくりするぐらいうまく行くから。「ちゃんとやる」、と自分さえ決心すれば。そして、本当にそう行動しさえすれば」
次回はその、「びっくりするぐらいうまく行っている」のがゴルフと同じだった、と私が気づいたことについて書いていきます。
ゴルフのことがよくわからないかたは、大好きなスポーツ選手がコツコツと練習している姿や、おすもうさんが激しく稽古している姿、楽器の基礎レン、部活の朝レンなど、身近で興味あることに置き換えてみてください。