今日の記事では
デンマーク映画「バベットの晩餐会」について書いています。
その他の映画に関しましては、以下のサイトにリストを載せました。
●「バベットの晩餐会」(Babette’s Feast)
1987年のデンマーク映画です。
アカデミー最優秀外国語映画賞も受賞しました。
私が初めてこの映画を観たのもその数年後ぐらいなので、かなり大昔になりますが、いまから数年前にリマスター版が制作されて映画館で再上映されたので観に行きました。
細部は記憶があいまいになっていましたが、 観て自分がとても気に入った映画に対して感じるホクッとした「温かさ」は、大昔にはじめてみたときとまったくかわりませんでした。
「あー、そういえばこの部分に共感したんだ」
「このシーンで登場人物たちと一緒に私も笑ったんだった」
「このシーンにおもわず釘付けになったんだ」
なんて、
あれこれと記憶がよみがえってきました。
他の映画以上に映画の登場人物たちに心を寄せた記憶のある映画です。
●大まかなあらすじ
ネタばれしない程度にお話すると(笑)舞台は19世紀のデンマークにある海辺の村。
プロテスタント系キリスト教の牧師である年老いた父とその2人の娘が登場します。
そして彼らが信仰心に基づいて村人たちとともにつつましく暮らしているところから物語は始まります。
男性からの求婚をも断り、父とともに信仰に生きることを選んだ姉妹もしだいに年老いていきます。
そんな一家のもとにある日、デンマーク語も話せない赤毛の女性が ひん死の状態で海からたどり着きます。
名はバベット(Babette)。
身元も分からない女性が回復するにつれ、月日は流れて父も亡くなり、バベットは自分の素性をあかすことなく、覚え始めた言葉で、「ここにずっと置いてください」と姉妹に懇願します。
実はバベットには姉妹に秘密にしている類まれな技能と経歴があって(点、点、点)。
あとは見てのお楽しみです。笑
この映画を一貫して流れている、と私が感じたのは、「厳格な宗教上の決まり事に従って禁欲的に生きるという選択がある一方、たった一晩の豪華な食事も、まわりの人たちとともに一期一会の瞬間を謳歌することで、どの宗教でも説く「愛」につながりえるのだ」という普遍性です。
第二の主役は本編の随所に登場する食材や料理、飲み物のかずかずです。
料理&食べること好きにはたまらないシーンがたくさんありますよ。
Bon Apetit!
●この映画を観ながら、食べたく&飲みたくなるもの
まずは、ビールです。笑
私はこの映画を観て、ビールが料理の調味料として使えるということを知りました。
姉妹が貧しい生活のなかから捻出した食材を ビールにつけて柔らかくするシーンは 何度観ても、むしょうに食べてみたくなります。
そして、フランス料理。
ちなみに、食器類は米国大統領も利用するというアビランド・リモージュです。
金の縁取りがされたアビランド・リモージュ・「アンペラトリスユージェニー」の繊細で品の良い食器類に入ったコンソメスープのあのおいしそうな透明感!
映画を観ながら私は、「パブロフの犬」状態でした。笑
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