今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、「Morning Has Broken」について書いています。英作文をするための基礎作りともいえる、英語で書かれた新聞や雑誌を読むということについて書いています。このカテゴリー「英語(潜在意識を味方につけて)」では前回、下の記事を書きました。
●英作文の「基礎レン」。英語で書かれた新聞や雑誌を利用する理由。
昨日の記事では、「英作文を練習するためには、英語圏で書かれた新聞や雑誌を日頃から利用しよう」と書きました。
今日はそのことについて少し詳しく書いていきます。
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いわゆる「英字新聞」と呼ばれるものには、日本国内で発行された新聞も含まれています。さいたるものは、日本の大手新聞社が発行しているもの。
読んでみるとわかるのですが、日本国内に住んだり旅行に来たりしている外国人をターゲットにしているのか、その大手新聞社が朝刊夕刊として日本語で発行している新聞を英訳したように記事のほとんどが日本国内の政治や時事を取り扱っています。
いっぽう、たとえばWall Street Journalなどは米国に本社があり、金融や世界経済についての記事を中心に、世界各地の記事が掲載されています。
Nissan’s thousands of job cuts come after profits fell sharply over the past two years https://t.co/jE4O9hFpdA
— The Wall Street Journal (@WSJ) July 25, 2019
休日ともなると「Culture」としてファッションや旅行、サブカル、スポーツなど、あらゆる「おもしろいこと」についてとりあげています。
私が仕事としても参考になるのはWall Street Journalのほうですが、中学生や高校生ぐらいのこないだ英語を習い始めたような人たちにとっかかりとしてよいのは日本の大手新聞社が出している英字新聞だと思います。
昨日の記事では、「最初は日本で発行された新聞や雑誌を利用しつつ、最終的には英語圏で発行されたものを英作文の教材として利用しよう」と私は書きました。
理由は昨日も少し書きましたがいくつかあります。
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1)日本の大手新聞社の英字新聞は、日本について取り上げているので日本の新聞で内容を把握していれば英語の新聞に目を通したときもわりと内容を把握しやすい。言葉の比較ができる。
2)英語圏で書かれた新聞は、その文化や歴史的背景、社会情勢などを把握していないと意味が分からないこともある。日本国内で取り上げられていないことが記事として取り上げられていることもある。
その分、ハードルは高いけれど、英語圏で使われる言葉が把握できるのと、世界で何が起こっているのかが見えてくる。
少し前にブログで私は書きましたが、日本国外ではそれほど取り上げられていないことなのに、日本国内ではものすごく過熱報道されていたり、日本国外のあちこちでものすごく取り上げられているのに、日本国内ではスルーだったりする出来事はすごく多い。
まるで、
自国が中心にある「世界地図」を見て、「これが万国共通の世界地図だ!」と言ってるように思えるときがあるのです。
日本の報道だけを頼りにしていると。
【小山ケイ過去記事】自分のキャパをひろげたり「常識」を疑う練習のひとつは、「世界の」世界地図を比べてみることです。
英作文が出題される大きな目的は、「ビジネスも『フラット化』して製品すら各部品が各地で作られているためにMade in the “Global Village”となりつつある時代、
英語を用いた文章で外国人の上司や同僚、取引先を説得したり、自社製品を世界各地にアピールするために英語が主体のネットを経由したり、あるいは自社の株主である世界各地の投資家たちに説明したりするための文章が書ける人材の発掘」ということがあげられます。
それが、各大学が広告などでうたっている、「国際社会で活躍できる人材の育成」ということです。
*いや、学校関係者は
「国際機関でまともな意見を
英語で書ける人材を!」とでも
言いそうですが、
世界人口としても圧倒的に多く、
しかも人々がご飯を食べる「糧(かて)」
としているのは
ビジネスにかかわってる
人たちと営利事業です。
だから、まずはハードルがそれほど高くはない日本の英字新聞で慣れてから、次第に英語圏で書かれた、非ネイティブに「容赦のない」英語を教材に、と私はおすすめしたいのです。
●では、読むコツ。
★次第に辞書は使わないようにしていく。
★これは、といういいまわしは書き出す。
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英語圏のプロの文章を教材として使うことはとても奥が深いです。なので、このブログでもこれからもちょいちょい取り上げていきますが、今日は上記の2点について書いておきます。
「辞書は使わない」というやりかたは私は米国大学で習いました。
知らない言葉は前後の言葉から推測しようとします。そのほうがその言葉を自分のものとして覚えられますし、思考の流れも止まらないからです。
2つめの「気に入った言い回しの書き出し」は次の項目でも書きますが、判で押したような英作文ではなくひとより頭ひとつ抜き出るための手段でもあります。
●プロとして、そして言葉や文章が好きな人間として、私からひとこと。
よく使われる言い回しや「出るタン」みたいなものは便利だし、それらを利用するとたしかにそつなく仕上がります。
だからそこにかかれたことを一生懸命に覚えて英作文に盛り込もう、という学生がいたとしても気持ちはよくわかる。
たとえば、この言い回しが出てくると、主題を変える意味がある、とか、(On the other hand, By the way)反論することになる、とか(However, Although,)。
でも、たとえばこれが参考書に書かれているとしたら購入したひとはみんなこのとおりにやろうとします。ふつうは。
だから、文章としては一歩間違うとほかの人たちと同じようなものになりかねない危うさがあるのです。
判で押したような英作文の回答が採点者のもとに集まる可能性がある。「またか」となるかもしれない。
それを避けるためにも、英語圏の新聞や雑誌(もちろん、ネット上で書かれたものも含めて)を読んでみて、これは、という言い回しに出会ったらメモしておく。
自分が感動した言い回し。おもしろいと思った言い回し。
たぶん、偏差値の高い大学の受験ほど、そつなく仕上がってて甲乙つけがたい英作文が集まるんじゃないかな。どの参考書にも載ってるような判で押した言い回しが使われていて。
まるで金太郎あめ。
日本語であれば、「なんとかな今日この頃です」みたいな言い回し。笑
私であれば。
私が採点者であれば、
切り口が面白くて魅力的に自分の意見が伝えられてる子のは合格としたい。
そういう子に将来、国際舞台でぞんぶんに活躍してもらいたいから。
そういう子を「うちの大学」に入れて他の子たちにも刺激剤となってほしいから。
もちろん、文法の間違いがほとんどない、アポストロフィ、セミコロン、コロンのつかいかたがちゃんとしている、という基本はクリアしつつ。
そういう文章が書ける子は、かなり面白い日本人として注目されます。
ただし、大学受験の英作文でそこまで求められるか(採点者がそこまで見抜けるか。その価値を理解できるか)は疑問です。正直言って。
クリエイティビティが喪失していて杓子定規でしか考えられない人がいるからね。アカデミックな世界では。
最高得点で合格できる文章は、「魅力的な文章で、切り口がおもしろい、つまり考え方がおもしろくて、それでいてなるほど、と納得させうるパワーを感じる論破力と独創性ある回答」であってほしい。
“英語の新聞や雑誌について(英作文のためのコツ)” への2件の返信
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