●まずはシンプルに。やりはじめこそ。
先日、「英会話の上達方法」として自分の思い入れのあるものを教材として用意すると良いですよとお伝えしました。
とにかく大切なことは、1)やりはじめはシンプルに、ということ。
複雑なやりかたをすると、継続性が失われかねません。しょっぱなはやる気満々でそれなりに続くのですが、数日もたつと次第に苦痛になってしまう。夏休みの絵日記と同じです。笑
喋れる外国語を身に着けるうえで大切なことは、「継続性」です。だから、とにかく、シンプルに。
たとえば参考書を利用するとしましょう。そこに掲載されている単語に対していくつかの意味や例文が書かれているはずです。しゃべれる英語を身に着けるためには、まずはひとつの単語に対して、ひとこと、
2)声に出して唱えます。
「Sorry、ごめんなさい」
「express、表現する」
「inevitable、避けがたい」
という感じ。
他の意味や例文は、ご自身の潜在意識にその単語の意味が「感覚」として落とし込まれたあとにさらに定着しやすくなるので、いまは大丈夫です。
そして、3)何度か、繰り返します。
リズムが大切なので、それぞれ5回ずつ、とご自分で決めてもいい。システマティックにやっていくと、潜在意識はさらによく働いて習慣化してくれます。唱える、という行為を。
回数を数えるために自分でメモした単語なり慣用句の横に「正」の字を書くと、ちょうど5回です。私はいつも、「正」の字を書いていました。
そして、シンプルに、ですから、最初のうちは自分が心地よいと思える数の単語や慣用句にします。ふんばって10個、20個、とやりだすと、普通は途中で挫折します。なにしろ、これを毎日毎日、やることになるのですから。
今日は20個でも、明日は昨日の分も合わせて合計、40個、です。そしてその次の日は60個で・・・というぐあい。
2,3個でもよし、としましょう。継続性を損なわないために。次の日、また同じように声に出して唱えます。複雑なことはその単語や慣用句を自分の感覚に落とし込んでから十分身に付きます。
最初はとにかく、潜在意識に落とし込むという土台が必要です。
やってみるとわかるのですが、数日たつと、数日前に一度だけ唱えた単語など、頭から吹っ飛んでしまっています。とにかく、潜在意識という無意識の領域に外国語を刷り込まないといけない。
「こういう言い回し、単語は、ここらへんの意味合いに属する言葉なんだ」と。
「ゴルフを始めたばかりの初心者にたくさんのアプローチまわりのやりかたを教えても覚えられない」というのが私の持論です。ゴルフをやらないかたにはピンとこないかもしれませんが、「ど」がつく初心者にロブショット、なんて教えても使えません。外国語の勉強も、それと同じです。
最初のうちにあれやこれやと手を出しても、「右から左」ですぐには使えません。
●大声で唱えるときは、感情も込める。
たとえば「Sorry、ごめんなさい」なら、頭の中で自分が詫びているようにイメージしながら、感情を強く、込めます。こうすることで、潜在意識には効果的にその言葉がインプットされます。
じっさいに自分が詫びるような状況になったとき、潜在意識がフルに働いて口をついて出てきます。先日お話した、“Don’t you smoke?”とカフェの店員に尋ねられたさいの答え方で言えば、吸わないひとは、「けむり、嫌いだしなぁ」とか「禁煙に成功して嬉しかったからなぁ」とか感情をともなうイメージがありますよね。
けむりがモコモコと部屋中に充満しているイメージだとか。
それによって、嫌悪感を感じるとか。その感情を抱きながら、“No, (I don’t smoke)”と唱えます。このばあいは、上記の質問文とワンセットにします。
吸う人のばあいは、「あの一服がたまらないからなぁ」「至福の時だからなぁ」などの感情を伴いながら“Yes (I smoke)”と唱えます。
自分ひとりしかいないのだから、大げさなくらい、感情をこめて、できればジェスチャーもつけて、やってみましょう。わくわく、楽しく。
“Yeah, I smoke!” (ぷかぷか、大仰に、気持ちよさそうに吸ってるしぐさを付けても良いと思います!)
そして、何回か、繰り返しますよ。
“Don’t you smoke?” “No, I don’t smoke.” “Don’t you smoke?” “No, I don’t smoke.” “Don’t you smoke?” “No, I don’t smoke.”
この場合はしっかり、首を横に、振ります。英語圏は日本語と同じく、「No」のしぐさは首を横に振りますので。(違う文化もあるのですよ)
●「継続は力なり」
さらに大切なことは、できるだけ毎日つづけるということ。継続は力なり、です。私がつねづね「このパワーに気づいていない人は多い」と感じていることです。
しめしめ。笑
これほど自分に偉大な力を与えてくれることはありません。凡人が天才や秀才と同レベル、あるいは彼らを凌駕してしまう才能を発揮する継続性を軽んじてはダメですよ。
(日本のリーダーをたくさん輩出する超有名大学を卒業していても、英語をはじめとする外国語はさっぱり、という人がなんと多いことか。
「え、この人あたしより喋れないの???」とあんぐりしたことは数しれません)
具体的な方法(コヤマメソッド。笑)は、まだまだ続きます!