Q) IT用語は難しくないですか?
A) 英語で書かれた原文を読むといいですよ。英語の勉強にもなります。笑
今日は、私がいち翻訳者として感じている「IT関連の資料を読むなら英語による原文を読むと理解できる」ということについて書いています。
●IT関連の資料は原文の英語を読んだほうがわかりやすい。
●英作文のヒントにしよう。
●難しい用語&カタカナ用語が増えたわけ一考。
昨日はこの下の記事を書きました。
●IT関連の文書は原文の英語を読むとわかりやすい。私の場合。
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IT業界で働くプロでなくとも、私たちの生活にITはインフラとしてなくてはならないものになりましたよね。かくいう私もITなしの生活では支障をきたしてしまいます。
でも最近気づいたことがあります。IT業界用語やもともとの英文から和訳されたものは、その和訳されたものよりももともとの英語のほうを見るほうが理解しやすい。私には。
たとえば、「プログラム実装」という専門用語。初めて耳にしたときは「え、実装ってなんだろう??プログラムを身に着けたり着飾ったりするんだろうか・・・」と本当に理解不能になりました。理解しないといけない状況だったので、いそいで原文の英語を確認。
するとそこには、こう書かれていました。”implement the program.“ そして私は「ああなぁんだ。そんなことか」となりました。笑
説明文などもそうです。一般人でも利用できるいろいろなサービスがありますよね。GoogleとかAmazonとかAppleとか。それで日本用に用意されている和訳を読んでいると、なんかやたら専門用語のオンパレードで意味が分からない。でも原文で確かめると、「ああそんなことか」と理解できる。
なんなんでしょう、これ。
おそらく理由は「2つ」、あると思います。
1) 専門用語として定着する際、わざわざ漢語や漢字を利用したため、言葉がもともとの英語よりもずっと難しくなった。
2) 和訳文が「いかにも」調で日本文として崩壊している(日本語ネイティブではない人が訳している。機械翻訳?)。
今日、私が言いたいことはこういうことです。「IT関連資料はオリジナルが英語で書かれたものが多いので、原文を読むと英語の勉強になりますよ」。笑
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●IT関連の原文を英作文のヒントにしよう。
仕事で最近、海外IT企業の説明書を読みました。英文で書かれたものです。ものすごく、わかりやすい。必要のないプログラムを開けないように、と「minimize」とかかれているだけでイメージが頭に浮かびます。「よし、必要最低限のものだけってことだね」と。
なにより、使われている英語がplain Englishなのです。もともと米国を中心に発展してきたIT業界なので、原文は英語という資料は多い。
日本仕様に和訳せざるを得ないのはしょうがないとしても、IT関連用語はとにかくカタカナがいっぱい。それがいっそう、「なんじゃこれ」となってしまうのかもしれません。でも英語をみれば意味が分かる。ナゼ??笑
1) 冒頭を見ただけで理解できる。
文章を飾り立てないので、「こうしてください」と指示を出している箇所は冒頭に動詞の原形がずらりと並んでいます。つまり、「命令形」。「Minimize」もそう。だから、すっと頭に入ってくる。余計な言葉が入るまえに。モノがひつようなら、その「モノ」をしょっぱなに書いています。
2) 使っている言葉が平たい。
「unwanted」「unnecessary」など、普段から利用している「want」「necessary」に「un」という否定を表す接頭語がついているだけなので、イメージしやすい。このことはすこしまえに、このブログで書きました。
【小山ケイ過去記事】「接尾語と接頭語を覚えよう」(英作文に役立ちます)
でもこれを日本語訳にするときっと、「望まない(プログラム)」などとなって「いかにも」調になるのだと思います。
日本語なら敬語も利用して、「お使いにならないプログラム」としたほうがまだ理解できると思います。
3) 文章として理解しやすい表現をしている。
守秘義務があるので詳しくは書けないのですが、たとえばものすごく専門的で難しいことを言ったあとに、まるで人気者のお笑い芸人さんのように「庶民的な言い回し」をフォローとして記述しているのです。
「上記のようなプログラムを実装してください。つまり、『このプログラムをやってほしい」ってことです(笑いを取るなら、「うちらが作ったプログラムやってみて」ってことです、とか)」という具合。
どうですか?英作文のヒントが、ここにもありそうじゃないですか? 自分の興味と好奇心が最大に向いていたり、「これを理解しないと死活問題」というものを選ぶと語学の上達は早い、と私が以前このブログで述べたのはこういうことです。
●難しい用語&カタカナ語が増えたわけ一考。
ITの歴史や業界団体には私はまったく詳しくありませんが、おそらくダイヤルアップでコンピュータを使っていたような、はるか昔に難しい和訳が定着してしまったのかもしれません。30年以上も前。アップルのマッキントッシュが米国で出回り始めたころでしょうか。
いっぽう、カタカナ専門用語は、PCが一般家庭にも出回り始めた20年前ぐらいから徐々に増え始め、スマホ革命が起きて、PCを持っていなかったり使えなかった人にもSNSが爆発的に普及し始めた10年ぐらい前に一挙に増えた。
理由は、業界のひとが「いい日本語訳を考えてるヒマがない」。「英文で読んだまんまカタカナにしたほうが楽」。おそらく。
そこへきて、若者たちがスマホというガジェット(これもすでに定着してるよね、gadget)を手にしたもんだから、若者らしい造語もこの業界に「一挙参入」したんじゃやないかなぁ。
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実装 (implementation, implement)→ 「実行する」とか「実施する」をイメージするとわかりやすい。
「リ」なんとか (Re)→ 「返す」の接頭語なので、後ろにつく言葉を「やり返す」。リツイート、リプライ。
クオート (quote)→ 「引用する」。私もこのブログでYouTubersの作品やTwitterから引用させてもらうときに「quoting 」と記しています。
ノマド nomad→「遊牧民」。「ノマド」とそのまま日本語で発音しても英語圏の人間には通じません(当たり前か)。以前書いたように、日本語にはひとつひとつの音 (syllable)に母音がくっついてくるから。no-ma-do。赤文字が母音です。英語なら「ノゥマッ(d)」ですね。ネイティブの発音では。
リスイン → list invitation。リスト+「招待する」
ボット→ bot ロボット。
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