今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、長年のなりわいである「翻訳」をとりあげて、「翻訳者の能力その3ー粘り強さや執拗さ」について書いています。
<もくじ>
●翻訳者の能力その3。「『神は細部に宿る』をとことん、理解している」。つまり、粘り強さや執拗さ。Good translators know well “God is in the detail.”
●チェックポイント。良い翻訳者として。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままに、ひぐらし。」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●翻訳者の能力その3。「『神は細部に宿る』をとことん、理解している」。つまり、粘り強さや執拗さ。Good translators know well “God is in the detail.”
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私が思う、「良い翻訳者」とは、納期があるなかで納期からバックキャスティングして、その限られたなかで最後の1分1秒まで、「よりよい翻訳」を追求している人。
でもこれはあくまで、感覚で行われるものです。
理詰めで計算式をたてたり、分析したりしてするものじゃない。
だから、裏を返すと「感覚が鋭い人」。
そして、粘り強い。
とはいいつつ。
粘り強さや執拗さは、先日の記事で書いたように、「もう納期が過ぎてるのに、『自分の成果物に納得できないので、さっきのを取り消してください(また新たに納品します)」と言うことではない。
納期は納期。
いったん仕事にとりかかってしまえば、ひたすら納期を目指して、上記のような段取りで自分の世界にもぐっていく。
地頭のいい翻訳者であれば、納期がいかに重要か、把握している。
クライアントがその時期に欲しい理由があるのだから。
自分ではなく、相手。
もしどうしても、その納期に間に合わない、ということであれば、取り掛かる前に交渉する。
そして、無限に広がる「良い翻訳」を目指して、格闘していくのです。
それが私の考える、「良い翻訳者の粘り強さ」。
【良い翻訳者の粘り強さや執拗さ】
1) 納期は厳守。
2) そこからバックキャスティング。
3) 限られた時間(有限性)をマインドフルネスで大切に利用(無限性)。
4) 調べる先はさまざま。それらをあらゆる手段をつくして用意。
5) 自分を疑う。「これでいいよね」ではない。→ まだいいのがあるんじゃないか、と。
6) ひとつの単語、ひとつのフレーズ、ひとつの段落。それらに対して「より良い翻訳」をじっくり、考える。つまり、選択肢をいくつか用意する。頭の中で。
7) 細部を見る。細部に神が宿るから。
8) 納期ぎりぎりまで格闘。
9) でも、時間に余裕があるなら、納期の少し前には仕上げて、納期ぎりぎりまで、成果物を確認する。
→ 9)は、大学入学共通テストにも通じるやりかたです。
●チェックポイント。良い翻訳者として。
1) 納期をしっかり、確認する。
→ スケジュール蝶やカレンダーにつけたり、アラーム機能を利用したりする。
2) 理詰めで考える必要はない。「地頭 (Jiatama)」を大切に、納期から逆算していく。感覚をもとに。
3) 気持ちをフラットに。そうすれば、マインドフルネスで仕事にとりかかれる。→ 感覚としては、マインドフルネスのときはひたすら、自分の世界にもぐっているような感じです。
4) 調べるために用意する素材は、辞書、機械、人、文献。それらをそれぞれ、いくつか用意する(人であれば、人的ネットワークを最大限、利用する。
5) 自分が人間である、ということをよーく認識したうえで、「あたしって完璧」ではなく(笑)、「どこかエラーをおこしてないか、思い込みしてないか、勘違いしてないか」と最初から疑ってかかる。
6) 暗黙知を利用する。
7) 日本語であればてにをは、英語であれば句読点にいたるまで、細部をよく、見てみる。
8) ●月●日の何時までに納品ください、であれば、できるだけ、その「何時」まで格闘する。
ただし、イレギュラーな問題が発生することもあることも頭にいれておく。
◆パソコンのフリーズ。
◆Wi-Fiの通信不良。
◆自分の体調不良。
◆先様の休業等々。
よって、9)の、「納期少し前には仕上げて、残りの時間でぎりぎりまで、確認作業をする」が大切。
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