<翻訳者に求められる能力その5> ー 「はったり」(含・営業力)”I am capable of doing anything,” said excellent translators.”

横浜の工事現場

今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、長年のなりわいである「翻訳」をとりあげて、「翻訳者の能力その5ーはったり」について書いています。

<もくじ>
●翻訳者に求められる能力その5。「はったり」 
●どうしたら、「翻訳者のはったり」を身につけられるだろうか。

 

このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままに、ひぐらし。」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。

●<翻訳者に求められる能力その5> ー 「はったり」(含・営業力)

小山ケイが自分で書いた手書きの英文

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すべての翻訳者が持っている、ということではなく、「持っている翻訳者ほど、柔軟に、継続的に、仕事をしていける」ということ。

むしろ、保有していない人のほうが多いかもしれません。

だから、わりとパートタイムで翻訳をしたり、あるいは辞めたり、あるいは仕事がなかったりという翻訳者さんが多いような気がします。私が長年見てきた印象では。

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「はったり」というと響きは悪いかもしれないけれど、ここぞというときに自分をしっかりと見せられる人はあらゆる場面で強い。

直訳すれば「はったり」は英語で“Bluff.”

日本語でも「ブラフ」とカタカナで言われることがあります。

でも「ブラフ」はどちらかというと「嘘」に近い。

私が言う「はったり」は相手の出方を見ながら、自分の印象を考えるということ。

どうすれば自分の持てる能力を最大限、表現できるか。

自分や状況を客観的に見る。

だから、営業力に近いです。

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私が30年以上に渡って敬愛するソダーバーグ監督(Soderbergh)が作った映画「エリン・ブロンコビッチ」のなかに、私が好きなシーンがあります。

エリンが大企業PG&Eに弁護士を連れて乗り込む際、弁護士側が秘書やアルバイトの子(たしか)にもビジネススーツを着せて引き連れて来るのです。さもその二人も弁護士であるかのように。大弁護団がエリンの後ろにはついているかのように。

私たち観客は事情を分かっているので、とてもおかしく痛快なシーンではあるのですが、「嘘」はついていない。弁護内容について話すのはあくまで、アルバート・フィニー演じるその弁護士だけだからです。

あのシーンをみたとき、「いずこも自分を大きく見せるという手段はわりと似てるのだわ」と親近感を覚えましたね。笑

私が言う「はったり」とはそういうことです。

自分が人からどう見えるか、どう見えると自分にとって良いか、知っているということ。

違法性はなく、自分を相手に上手に見せるということ。

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【私・小山ケイが思う、翻訳者の「はったり」(あれば営業力などになってくれます)】

 

★打ち合わせや初対面の挨拶の際は、できればビジネスの正装で。

→ スーツ、ヒールのあるパンプス、整えられた髪型、清潔感あるメイク、アタッシュケース、品の良い鞄、”Let’s Note”持参(デザイナーさんにアップルMacが似合うように、翻訳者には「ビジネスパーソン御用達」の高価格帯ハイスペックのラップトップが似合います)

 

★ラフな出で立ちがしたいのであれば、頑張って自分をブランド化する。そしてそれをトレードマークとする。

→ ブランド化は一朝一夕にはできません。時間をかけて、じっくり、とりかかりましょう。指名買いされるように。

 

★自分を紹介する名刺は一種類だけ。

→ それぞれに肩書が違う、いろんな種類の名刺を持っている人にときおりお目にかかります。「あやしい」(大笑)。ある大学教授は「何種類も名刺を持ってて、まともな仕事してるのにお目にかかったことがない」と言いました。なにより、相手から見る印象が分散してしまいます。翻訳者であれば、「翻訳者」として印象づけられるように、名刺もピンポイントで一種類に。

そして、シンプルに。

以前、大御所政治家と名刺交換したことがあります。そのかたの名刺は真ん中に縦書きで、ご自身の名前が書かれてあるだけでした。さすが・・・。

 

★専門性は翻訳者の基本。であれば、その専門性のうらづけをちゃんとする。

→ 博士号を有しているのであれば、堂々とそれを名刺やメールの署名欄に記す。

私のように毎日、専門性についてのブログを書く!(笑)

Twitterもしかり(使っているかたであれば)。

 

そしてそれをちゃんと、クライアントなり営業先なりに示す。ここが大切です。

 

★デザイナーさんにはポートフォリオがあります。翻訳者も自分の実績をポートフォリオとして作ってみる。

→ たった一枚の原稿を翻訳したとしても、実績は実績です。それが大企業や著名な組織・人からのご依頼であればなおさら。それらもしっかり、ポートフォリオとして記します。

ただし、守秘義務の範囲内で。

 

★「うわぁ、納期が他社の仕事とばっちり重なってる・・・」「それ、難しそう・・・」と思えても、自分の直感で「お受けしてみたい!」と感じる仕事は、二つ返事で「あ、大丈夫ですよ。やります」。

→ もち帰ってから悩めばいい。

 

さーて。どーすっかなぁ・・・と。

 

「納期どーしよ・・・」

「誰かに協力頼もっか・・・」

「こんな難しいの、どーいう辞書、資料つかおっか・・・」

「納期の延長、交渉できそうかな・・・」

 

●どうしたら、「翻訳者のはったり」を身につけられるだろうか。

小山ケイ本人が書いた英語の筆記体です。Written and taken by Kay Koyama.

1) まずは、自分の専門性、学位をしっかり、客観的に見極める。

→ SWOT分析もいいと思います。

 

2) ポートフォリオを作ってみる。

 

3) 直接関係ないと思えても、普段からあらゆるところにアンテナを張っておく。

 

4) 人をよく観察する。そして学ぶ。

 

5) メイクの勉強をする。

 

6) 自分の印象を人から聞く。

 

7) 鏡を見て、自分をよく見せる研究をする。

 

8) 自分の表情をチェックする。根クラよりも明るい印象のほうがいいのはビジネスも同じです。つまり、誠実感があってまじめな印象ということ。

 

9) できれば、「いつも忙しそうにしておく」。笑

→ 暇そうにしている人よりも、忙しそうにしている人のほうがなぜか、仕事を依頼されやすいです。

暇そうにしていると、「こいつに頼んでも大丈夫か」と思うのでしょうか?

 

10) 専門性の裏付けが難しいのであれば、その専門分野の学位を取りに行ったり、職歴として示すことを日々意識してキャリア形成する。自分の専門性を他者にも可視化するということ。

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