⚫️【エッセイ】「全然オッケー」の小気味良さに驚く。

以前から私は、「全然オッケーって日本語の文法的には間違いだよねぇ」とみょうに引っかかるところがありました。
「全然」に続くのは否定形。
「全然ダメ」とか「全然出来ない」とか。それが、いつのころからか日本では「全然オッケー」と肯定形かつ明るくポジティブな受容性を持って使われるようになりました。
なんだろなぁ、この使い方。
ところが今日、私は「全然オッケー」の小気味良さを体験することになったのです。
某所にて。
まったく初対面のある中年女性と私は対面でやりとりしたのですが、私が「これこれこうしても良いですか?」と私が尋ねると彼女はこう言ったのです。
「全然オッケーです」
感情こめて。「ホント、ダイショーブっす」という感じで笑。
いやぁ、KOされました。「だから全然オッケーって使われるんだ。はやるんだ」と。
口語です。全然オッケーって。決して公(おおやけ)の文書には出てこない。たぶん、国会の討論にも。使ってる国会議員がいたら張り倒して全然オッケーだと思います大笑。それくらい、日本語の使い方としてはおかしいはずなのです。
でも、です。これが初対面で、しかも自分より年上で、なんとなくカッコ良い雰囲気を漂わせている女性から言われたら、これまた「全然オッケー」と好感持って受け入れられるのです。私が。
なんなんでしょ。
「全然オッケー」という言い方に引っかかるのだったら、言われた瞬間に不快感を感じるはずなのに、私はむしろ親近感すら感じた。
しばし思い巡らしました。
★文法的には間違ってる言い方をあえてするからこそ「隙(すき)」を感じさせる(演出だとしても)
★隙、を感じるからこそ、相手との距離がなんとなく近づく気がする。
★「全然大丈夫です」も間違っているが、漢字(大丈夫)ではなく英語由来(OK)のカタカナでさらにぶっ飛んでしまうからか?漢字はお堅い感じがするから。
全然オッケーって全然オッケーなんだなあ、私の中では。会話であれば。それもお互いの距離感がまだよくわからないときに使うと、”Break the ice”になりえるのだわ。それに気づいて驚いたひとときでした。
⚫️OKの発音。

1 オゥ
2 ケィ。