15年以上に渡って「気候変動・地球温暖化・サステナビリティ・環境CSR」に特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、今日は想像力について書いています。」
<もくじ>
●とびきり豊かな想像力の持ち主は、くいっぱぐれることがまずありません。
●想像力がないとはどういうことか。
昨日は、下のような記事を書きました。
●【より豊かに、より幸せに生きるために】とびきりの想像力を身につけよう。
想像力は、
学校の授業で教わることではなく、
小さいころから養われたり、
もともと備わっていたりする
個人の能力です。
日本では想像力がわりと
軽んじられているような気が
私はするのですが、
どうでしょうか。
想像力よりも、
数字を計算したり、
マルチプルチョイスの試験で
高得点を出したり、
東証一部上場企業に勤めたり
することのほうが
重きがおかれているような。
たとえば、
どこかで事件があったとしても、
それは数字となって表れるだけで
終わってしまったり、
事象として紹介されるに
とどまったり。
「今日の交通事故の死者は何人」
「シリアで空爆がありました」
「パリで同時多発テロがありました」
想像力のあるひとは、
人の話や、
なにかの一端を見たり聞いたりするだけで
イメージが頭のなかにわいてくるはずです。
思考を働かせて、
ときには論理性も用いながら、
脳の中でイメージを、「見る」。
特別な霊感のある人じゃなくても、
想像力は自分の意志で
養うことができます。
想像力のなにがよいかというと、
人への共感性が高まる点です。
自分の感情を喚起させて
人に感情移入したり、
出来事を自分の頭のなかで
シミュレーションしたりできます。
人の喜びを自分のことのように
感じたり、
人の痛みを感じたり。
だから、
人から好印象で受け入れられることが
多い。
たとえば。
小売店に勤める人がレジで、
子供用の下着やスパッツなどを
購入しているお客さんから、
「子供が粗相をしてしまったので」
と言われ、
値札をはさみで切り取ったり、
フックを外したりして
すぐに使える状態にしたうえで、
なおかつ
「よろしければどうぞお使いください」
と言って、レジ袋を数枚、
商品と一緒に袋に入れ、
さらに、袋はすぐに使えるように
テープなどで止めたりしなかったら、
後日にお客さんから本部まで、
感謝の手紙が届いて
おほめの言葉を頂く。
「すぐに使える状態にしてくださって
いたうえに、汚れたものを入れられる
袋までご用意くださって
本当に助かりました。
ありがとうございます」
あるいは、
「超特急」の大急ぎの仕事を
ご依頼いただき、
その仕事を納品したら、
先方ではさらに
DPTやデザイン編集などの工程も
控えているため、
その人は、「出来上がり次第
随時納品してまいりましょうか?」
と提案すると、
「それは助かります!」と
とても喜ばれて
次回からも継続的に
お仕事を頂くようになる。
あるいは、
ある会の懇親会の誘いがあったときに、
メールをもらってから
ほどなくして
「ぜひ参加させてください」
と返信する。
「お手伝いできることがあれば
いつでもお声がけを」
の一文をそえて。
そこにはその人たちの、
「想像力」が働いています。
「子どもさんがそそう」⇒ 汚れものが
あるだろう。こんな外出先で汚れものは
袋に入れたいに違いない。袋がなければ、
手に持ったまま、外を歩き回らなくては
ならないはずだ。
「大急ぎの仕事」⇒ 次の工程のかたが
大変なはずだ。これは、
パンフレットになると聞いているから、
デザインとして落とし込む人たちが
少しでも早く仕事に着手できれば
成果物はさらに早くできあがるはずだ。
「懇親会の誘い」⇒ 幹事は大変だろう。
この会の参加者は10人以上だから。
できるだけ早く人数を把握したい
だろうから、早めに参加の表明をしよう。
お誘いへの喜びと感謝の意味も込めて。
しかも、手伝えることがあったら
ぜひ手伝ってあげたい。
など。
これらはすべて、
私や私の友人たちの例です。
最後の例は、
私が母校「青山ビジネススクール」
(青学MBAコース)の
ある会の幹事を
何度かしていた際、
すぐに返事をくれた
かたたちに共通している
ことでした。
早い返信や意思表示は
本当にありがたかった。
●想像力がないとはどういうことか。
たとえば、
上記の懇親会の例でいえば、
「参加できるかどうか分からなくても、
『いまのところ不明です』でもいいので
いついつまでにお知らせください」
と伝えているのに、
当日までまったく返信がなく、
当日になっていきなり、
「参加できることになりましたので
参加します」
とだけ書いて、ドタ参する人がいます。
デッドラインはとっくに過ぎてますし、
そのくせ謝罪もなし。
んでもって、たいていいつも
同じ人たちなんだ、これが。笑
わざとやってんのかな、と
思ったりもしましたが、
故意でなかったとしても、
「わざとだ」と思われてしまう。
ビジネスパーソンとして
これはいただけないです。
すこし想像力を働かせれば、
10名以上のビジネスパーソンが
集う会の幹事は、お店のほうにも
おおよその人数を伝えたり、
メニュのことを相談したり、
その人数によってどの席を
確保するか決めたりする、
ということが見えてくるはずです。
だから、デッドラインがある。
学生の集まりじゃなく、
何年もビジネスの現場で働く
人間たちの集まりなんですから、
懇親会や呑み会の集まりは
何度も経験しているはずなのですが。
参加できるかどうか分からないとしても、
「いまのところ分からないのですが、
都合がつけばぜひ、参加したいので、
そのときにご連絡しても
大丈夫ですか?」
という連絡が事前にあれば、
幹事もその点を店側に相談することが
できます。
ホウ・レン・ソウとはよく言ったものです。
イメージを伴う想像力は、
相手の立場に自分を置き換えることを
容易にしてくれます。
だから、
相手から見たら、
かゆいところに手が届く人に思えて
好感度があがるのです。