「英会話」あるいは英語で流暢に話す、と聞くと、「自信満々に熱弁をふるって自分の言いたいことをスキなく話す」、という誤解が日本ではあるような気がします。
Q) 私のような間違いやポカをしょっちゅうやらかす人間は、口が達者で自信に満ち溢れたように見える英語圏の人に歯が立たない気がします。
A) そんなことないですよ。大丈夫。人間なんですから。「人間らしさ」はもしかしたら英語圏の人のほうが理解してくれる可能性があります。
では説明してまいります。
昨日は下の記事を書きました。
●私のような「スキだらけ、ポカやらかしまくり」の人間こそ、英語圏のかたによく理解されている(と思い込みだとしても)ので、「英語で感情を伝える」のは有効なのだと思います。
何度かこのブログで触れていますが、私のライフワークは「人の感情・感性がその人の能力や他者との関係性に与える可能性や潜在意識に与える影響」についてかんがえることです。
以前もここで「英語で感情を伝えてみましょう」と書いたことがあります。それは日本語でも同じなのですが(地頭の良い人間は、感情に根差した言葉が自然に出てくる、と私は書きました)、相手も人間であり、しかも母国語がそれぞれ違う人間どおしであれば、なおさら「感情に根差した言葉」は好感を持って受け入れられることが多いです。
今日はこのことについてさらに詳しく書いてまいります。
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前提としてはもちろん、「相手を非難する『感情に根差した言葉』ではなく、自分についての喜怒哀楽ということです。
うれしいことも、楽しいことも、心配だと思うことも、いやだなぁと思った出来事についても、英語で表現する。
日本は文法を教える授業から入ってしまうせいか、「喋る英語」もどことなくスキがなくてお役所風・論文調で話す秀才が日本には多いような気がします。
ご興味を感じておられる分野がそういうお堅い分野なのかもしれませんし、喋っておられるときに文法をこねくり回しているせいかもしれません。
でも、「言葉が生き生きとして魅力的な会話」って私にとっては相手との感情の交流があるものです。
ああ、なるほどね!と思ったり、ふふふ、と笑ったり、わかるわかる、と共感したり。
感情に根差した言葉って平たいPlain Englishであることも多いせいか、相手にも直球で届きますよ。そして、人は自分を守るために(とくに男性)、自分の感情を他者に思い切って表現しないものなので、それをしてくれる人には好意を感じやすいんじゃないか、と私は思います。なにじんであっても。
だから、ビジネスパーソンであっても、学生さんであっても、旅行者であっても、うまく話そう、笑ってごまかそう、とするのではなく、「感情に根差した言葉を発してみよう」と一度、意識してみてください、と言いたいのです。
コツとしては、
1) 自分の知ってる単語や言い回しを使って表現する。
2) 非言語(non-verbal)な部分も最大限、利用する。
3) なにがあってもThank you, Thanks a lot!が基本。
1)は、文法をこねくりまわすのではなく、知っている言葉を利用するということ。そうすると、「知力」よりも「感情」のほうが先に表現されやすくなります。
2) Non-verbalとは、言葉の額面だけではなく、たとえば単語を伸ばして表現したり、(Sooooh, reeeeeeeally, veeeeery, などなど)伝えたい言葉をとくに強く発音したりということです。
3) は、人と人が社会のなかで暮らしていくための基本であり、感情に根差した言葉の基本だから。
以前も少し、例文を取り上げましたが、そのほかにも、
例】I’m so much interested in your なんとかかんとか。
Your なんとか is sooooo (強調するように伸ばして感情をこめます)beautiful.
I was sooooo sad ‘cause I lost money!
私のような生まれつき好奇心がひと一倍旺盛な人間は、海外に行くとどこでも物珍しさでなんでも聞いてみたり体験してみたくなります。
留学していたときも、学校のBookstoreのレジに無料のcandyやchocolateが小さなかごに入っておかれていたのですが、それを見つけるたびに“May I take this?”と興味津々、単刀直入にレジの人に尋ねていました。そうすると、どのレジの人も、”Oh, suuuuuureeeee”とノリノリで答えてくれましたね。
日本だと「はしたないかな、変な奴と思われるかな」という躊躇が先行すると思うのですが、自分が外国人で母国語ではない英語を話しているからこそ、できるだけ自分の考えていることや感情は平たい英語でもいいので伝えるようにはしていました。
●自分の表情にも気を付けてみよう。
日本のかたが日本にいて英語圏の人を映像としてみるのは、大統領とか首相、政治家、映画俳優とか世界ツアーをするようなビッグアーティストとか、が多くはないですか?
このかたたちは英語圏の人のなかでも格別に笑顔の素敵なかたたちです。
<だから、ネイティブ(とくに米国人)は誰でも笑顔が素敵だと思っておられるかたに「いやそんなことありませんよ」と日本人の私は言えませんが(大笑)>、なかにはやっぱりむっつりしているかたや、ご自身のうれしいという感情を表情にして表現することが苦手な英語圏のかたもおられるのですよ。
いずこも同じ。
表情はNon-verbal communicatiosnのなかでも言葉以上にもの語ってくれます。
相手の話に無表情に”Oh, yeah?(へぇ・・・)”なんていうのではなく、共感しながら驚いたときは目を丸くしたり、手を握って「大変だったね!」と自分の感情を表してくれる人のほうが好感持ちませんか?
日本であっても。
笑顔はある程度、生まれ持っての能力にも左右されますが、練習次第で自然な笑顔が出せます。
もったいないのは「無表情でいること」。
腹探りをしているお侍さんではないのですから、英会話のときは話す内容ばかりではなく、ご自身の表情にもぜひ意識を向けてみてくださいね!
驚くほど、相手と感情の交流ができたりしますよ。
“しっくりくる英会話のコツを1つ。「感情を伝える努力をしてみよう」” への3件の返信
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