【サステナビリティ英語】SDGsウォッシュ (SDGs wash)

今日の記事では、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動・地球温暖化対策・環境CSR(企業の社会的責任)」等に特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、「SDGs Wash (SDGsウォッシュ)」について書いています。

<もくじ>
●【サステナビリティ英語】”SDGs Wash”
●”SDGs Wash”の発音。

このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「Sustainability(持続可能性/サステナビリティ)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。

●【サステナビリティ英語】SDGs Wash

コーヒーとTIME Magazine

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このブログで何度か取り上げている、一般財団法人「環境イノベーション情報機構 (EIC)」のNewslettersから、「SDGsウォッシュ」が今週もっとも検索された言葉として掲載されていました。

「一般社団法人環境イノベーション情報機構」

http://www.eic.or.jp

注:当該サイトはSSL対応がなされていません。アドレスバーに「保護されていないサイト」と表示されます)

“SDGs Wash”とは、ひらたくいえば「マユツバSDGs」

ウォッシュ (wash)はハリウッド映画でもすでに社会問題化すらした感のある”Whitewash”と意味を同じくしています。

出てくる役者はヨーロッパ系の白人ばかり。あるいはほかの人種を異常に誇張してみたり揶揄するような表現をしてみたり。そういう映画のことを”Whitewash”と呼びます。

(日本人はハリウッド映画では80年代ごろまで、「でっぱ、がにまた、メガネ」で表現されました。第二次世界大戦中の米国軍によるプロパガンダの影響です。日本軍が連合国軍を鬼畜米英(鬼のような形相で女をレイプするイラストをつけて)」とプロパガンダしていたころです。ハリウッドではのちに「日本人全員がカメラを首からぶら下げている」が加わります。“Take a picture!”という吹き出しとともに。もともとの原作が日本の”Ghost in the Shell”も、けっきょく主人公はスカーレット・ヨハンセン(北欧系ユダヤ人)になったため、一部の現地メディアでは“Whitewash”と批判されました)

さっこん、企業のwebsiteやなんとか報告書を見ると、「弊社はSDGsに積極的に取り組んでいます」という文言をよく目にしませんか?

すでに多くのかたが気づいておられると思うのですが、その多くは「便乗」です。

小山ケイが自分で書いた手書きの英文

“Whitewash”は「粉飾」とか「ごまかす」。名詞であれば「漆喰」。それを”SDGs wash”と言い換えたのですね。なるほど、と思いました。

「便乗組」が増えたのは、企業のガバナンスへの社会の目が世界規模で厳しくなったことや、ESG投資への取組が拡充していることなどが主な要因だと思います。

「うちも『ちゃんとやってる』企業ですよ」とアピールするために。

田町付近

私が15年以上もまえに、環境・サステナビリティに特化した専門翻訳会社を起こしたとき、SRIと呼ばれる現在のESG投資に通じる「社会的責任投資」が日本でもようやく動き始めたころでした。

そのときに、ある環境保護関連の企業創業者のかたから、「SRIの組み込み銘柄をみてごらん。これらのどこが、『環境にやさしい』といえるのだろうか」と言われたことがあります。

当時のSRIに組み込まれた銘柄は、東証一部上場の名だたる企業ばかり

倒産でもしかかれば、おそらく国が「手を差し伸べる(つまり、血税を注ぐ)」ことになるであろう大企業しかありませんでした。

「弊社は環境保護に(も)取り組んでいます」が当時のブームであったともいえます。

いまはSDGsがそれに匹敵する。

「SDGs」も取り組むことは悪いことではないが、「ほんとにやってるのか?」と首をかしげたくなる便乗組もいる。

「なんちゃってSDGs」なのだが「とりあえずそう言っとこう」と。

私が15年以上も前に見た、「環境報告書」に「弊社はこんなに環境保護活動をしています!」と書かれた企業から土壌汚染問題が起きた出来ごとを思い出させるような”SDGs Wash.”

一般のかたがたやESGへ投資する個人投資家のかたがたが”SDGs Wash”に惑わされないためにはどうするか。

このブログで何度か書いたように、当面はコーポレートなものを排除する。

いまはそれしかないと思います。

とにかく日本の組織力学は強力ですから。

日本の企業文化が育つまで。

相対的な基準ではなく絶対的価値を貫くシステムを構築できるようになるまで。

個人個人が個人の判断基準や「なんかおかしい」という感覚を大切にしながら。

国際連合広報センターのSDGsサイト:https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

●”SDGs Wash”の発音

1) エス

2) ディージー

3) (母音なしで)「S」

4) ウォッ

5) (母音なしで)「Sh」

6) エス + ディージー + 「S」 + ウォッ + 「Sh」

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