昨日は、いわゆる「5W+1H」の質問の発音について書きました。今日はそのほかの質問の発音や、「どんなふう聞こえるか」について書いてみます。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事はカテゴリー「英語(潜在意識を味方につけて)」です。前回の分は下の記事です。
●Do, Did, Have, Has,Are, Wereなどで始まる疑問文。しり上がりの質問ですね。
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TOEICのような試験問題であれば5W+1H以外の質問はほぼ間違いなく、語尾が上がります。
Do you think this is good?
Is this yours?
Did you do that?
Have you ever seen the rain? (by CCR)
Are you nuts? (lol)
だから、前回の記事で書いた5WとHowの発音特徴が聞こえず、語尾が上がっているのであれば、yes/noでふつうは答える形の質問がなされているはずです。もちろん、話の流れでYes/No以外のことも言う可能性はありますが・・・。笑
A: Are you nuts?
B: You too. Honey.
A: No way.
B: Yes way.
(いや、お行儀のよいTOEICやTOEL、大学受験ではここまでは出ないかな)
英語はliaisonと呼ばれる連結音で発音されることが多いです。なので、nativeが発音するそれぞれの音をたくさん網羅して何度も何度も聴くことが耳を慣らすことにつながると思います。ぜひご自分でも参考書付録のCDやYouTube、音楽や映画などからひろってみてくださいね。
Do you・・・デュで始まるように聞こえます。
Do I・・・「アイ」の音がよく聴こえます。そして語尾は上がります。
Did you・・・・ディジュ、のように聞こえる。
Have you ever・・・ハヴュエヴァ、のように聞こえる。「v」の音に鳴れる。上前歯で下唇の内側を軽くかむような音です。
●前回までの記事で、「ある映画を観ていたら、しり上がりのYes/Noで答えるはずのセリフを役者さんが意図をもって尻下がりで言っていた」と書いた件。
アカデミー賞も受賞しているある名優です。英語圏のかたで私の大好きな俳優さんです。そのかたが相手にyes/noで答えさせる質問形のセリフを言ったときでした。一呼吸をおいてから「尻下がり」で言ったのです。
「どうしてこういうこと聞くか、わかってるよね」と。「Yes」と答えることを強要させるような威圧感。
それはその映画の全編を貫くテーマにもつながる重要なセリフだったので、私にもその意図はとてもよくわかるのと同時に、その役の気持ちが自分のことのように迫ってきました。「答えてくれ。Yesと言ってくれ。もうはぐらかすのはやめてくれ」と。
日本語でも、普通の会話では質問はしり上がりです。けれど、芝居やテレビドラマなどで一流の俳優さんを見ていると、意図的に尻下がりで質問するときがあります。おちついたゆっくりとした声で。それを聴くと、相手に有無を言わせない威圧感を感じます。
たとえばこんなシーン。企業ドラマで大企業の談合がなぜか新聞社にすっぱ抜かれる。一度ならず、二度三度と。上層部は秘密裏に「だれが垂れ流しているのか」を調べ始めます。すると、それを流していたのはなんと、ペーペーの下っ端でだれも相手にすらしていなかったお茶くみの若い女の子。実は彼女、世界的なオンブズマン組織から送り込まれた現代の隠密くのいち(?笑)。盗聴や暗号解析などの能力もあります。童顔で小柄なのを逆手に利用して実年齢を若く詐称してもぐりこんでいました。
それを知った専務取締役が彼女に何食わぬ顔である日、こういいます。「ねずみがいるとは思ったが、おまえがねずみだったんだな。どうだ。まちがってるか」と。すべて、尻下がりの語尾で。緊迫した空気が漂い二人はしばし無言で視線をかわします。さて女の子の運命やいかに。次週へつづく。
以前なにかのテレビ番組で、演出家の宮本亜門さんが「日本人は質問だとなんでもしり上がりに言うけれど、語尾をさげる言い方もある(そう役者さんに指摘する)」というようなことをおっしゃってたことがあります。ああなるほど、ととても納得しましたね。
TOEICやTOEFLのListening試験でそんな複雑な人間模様が持ち込まれることはないでしょうから(大笑)受験者のかたはご安心いただきたいのですが、英語を会話として話すということであれば話は別です。自分自身も「わざと語尾を下げて言う」場面に遭遇するかもしれません。
★ビジネスで部下や取引先にわざと威厳をもって質問するとき。
★難しい人間を相手にするとき。
★子どもをしつけるとき。
★けんかしているとき。
たとえば。何度言っても店員が要領得ず、何度も同じ間違いをするとき。「Do you understand what I’m saying?」を尻下がりでゆっくり、言ってみる。一言一句、明確に聞き取れるぐらいの速度で。これはもう、質問じゃないです。最後のクエスチョンマークなんてふっとんでる。そして相当、こわい。笑
別の例で。ビジネスで自分たちに有利にもっていこうと契約をああでもないこうでもないと二点三点で変更する取引先に対してとうとう、相手企業の社長はこう言い放ちます。「Are you guys to quit this business」↓。
人を振り居まわす知人に対しては、「Do you make me mad/angry」↓などなど。
もともと語尾を上げる形の質問なのに語尾をあげずに言う場合はほとんど、相手に挑戦状をたたきつけているようなものだと思います。抗議したりけんかを売っている。
だから相手に抗議したりましてやけんかをするつもりなんかないのであれば、DoやAreで始まる語尾があがる形の質問は、しっかり語尾をあげたほうがいい。
それとも、けんかしますか?そういうときも人生、あると思います。英語でけんかをするというときが。
おしまいに。native YouTuberがおもしろい動画をアップしてました。よろしければどうぞ。
★★★★★Quoting from the official YouTube video of Mr. Patrick Munoz★★★★★
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