今日の記事では、11月3日に投票が行われた第46代米国大統領選の当確が出たことについて書いています。
<もくじ>
●キーワード:Democracy, “Count Every Vote,” “Stop counting,” “Blue wall,” “Red vs., Blue,” and “Your voices’ heard.”
●Ms. Kamala Harris
●「勧善懲悪」?
●今後の米国、日本、そして世界
●”Democracy”の発音
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままにひぐらし。」のカテゴリーで人生ドリルシリーズとして書きました。同じカテゴリーで書いた前回の記事は下からご覧になれます。
●キーワード:「Democracy (民主主義)」「Count every vote」「Stop counting」「Blue wall」「Red vs., Blue」 and 「Your voice’s heard (by Democrats’)」
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米国有権者によるすべての票が開票されたわけではありませんが、「当確」が米国マスメディアからついに出されました。
次期大統領はジョー・バイデン氏 (Mr. Joe Biden)。
訴訟や開票の継続、再集計などで来年に持ち越されるとの話もありますが、「当確」が出されたことに基づいて今日は記事を書いていきます。
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【Democracy/民主主義】
今回の大統領選を見ていて、「米国にとって[『英語』という言葉と同様、民主主義が国民を結束させる(意識を持つ)ための道具となるのだ」とつくづく感じました。
「道具」というと語弊があるかもしれません。
英語でいう“Means“とか“Media”としてもいい。
感覚的に表現すると、日本における「規律」「勤勉」「礼儀」「組織(社会)」に通じる価値観ともいえます。
それらを耳にしたとき、「おお、そうだった。我々はそれらを重んじる国民・民族だった」というような。
Biden氏は選挙戦を通じて、「我々は民主主義を重んじる国民である。民主主義のもとにふたたびひとつになろう」と訴えました。
菅(すが)さんは「自助共助公助」。将来の「米国大統領」は「統一といやし (Unite and heel)」。それぞれのトップは何度もそう口にしました。
私が何十年もまえに米国大学に留学していたとき、「この国では言葉(英語)が生きるための命綱である」ということを叩き込まれるのと同時に、「この国は民主主義を自分たちの手で勝ち取った人たちによる国である」ということを強烈に感じました。
今回の選挙戦に限らず、TEDや著名な米国人のプレゼンなどをYouTubeで見ていると、「民主主義」が「国」の価値観となっていることがとてもよくわかります。
日本は戦争に負けて米国(軍)から民主主義を与えられたけれど、米国人は意思をもってその価値を信じている。「民主主義のもとで国民はひとつになる」とどこか感じている。
このブログを書きながら、副大統領Harris氏の勝利宣言演説を聞いていますが、「民主主義は「State」ではない。It is an act、である。そのためには犠牲をともなうとも、自ら行動しない限り、アメリカの民主主義(democracy)は得られない」。(ジョン・ルイス議員の言葉を引用して)
Decency
Science
Unite
Truth
それらを大切にすることが米国の価値観である、とHarris氏。トランプ氏が否定してきたような気がします。笑
America-first
Anti-science
Divide
“Fake”
● Ms. Kamala Harris
YouTubeで米国マスメディアのLiveを複数、見ていると、Biden氏とあわせて、副大統領Harris氏のこともよく取り上げられています。
米国人にとってもHarris氏はこれまでそれほど身近な政治家ではなかったようで、「Kamala (Harris)はどんな人?」と特集が組まれたり、生い立ちについて何度も触れたりされています。
なかでも、Harris氏が卒業した大学は、1960年代の公民権運動でアフリカ系アメリカ人の教育について争った大学です。
学生もアフリカ系アメリカ人が多数派。
「アフリカ系アメリカ人にとっての象徴のような大学から出た人が米国副大統領にえらばれたのは特筆すべきこと」とも触れられていました。
米国マスメディアによると、Harris氏はさまざまな「象徴的な人」と言えるようです。
★女性
★アフリカ系アメリカ人
★アジア系アメリカ人(お母さんがインド出身)
★移民の家庭出身(移民2世)
●「勧善懲悪」?
あまりにも強烈な「ヒール (Heel)」を想起させたせいか、トランプ氏の選挙戦敗北はまるで、ハリウッド映画の勧善懲悪と重なる瞬間があります(あるいは「水戸黄門」)。
米国テレビ局の報道のトーンや、バイデン氏の支持者による歓声・集会・ダンスの映像。
たしかに、民主的な方法にのっとって投票された、米国有権者ひとりひとりの大切な一票一票を「郵便投票は不正」と公に否定してしまうトランプ氏も民主主義国家のトップとしてどうなの??と私ですら思います。
さらに氏はマスメディアを敵にまわしてきたようなところがある。
けれど、大統領選挙はハリウッドのブロックバスター映画ではない。
氏の政策や演説、行動を冷静に判断・反応して投票した人たちがいるはずです。自分の未来を託した人たち。あるいは消去法でバイデン氏のそれらに異を唱えるためにトランプ氏に投票した人たち。
トランプ氏を支持したひとが米国には約半数います。そして、バイデン氏は圧勝していない(自民党総裁選のスガさんとは違う。笑)。
トランプ支持者の一部はこれまでの4年間にわたって過激な表現方法をとったり実際に刑事事件を起こしたりしたけれど、それ以外の大多数、とくに米国の「まんなか」に住んでいる人たち(選挙戦報道をみていると、米国地図のまんなかが真っ赤です。赤は共和党、青は民主党の色)は氏を政治家として静かに支持した。
(ニューヨーク市の犯罪率を劇的に減少させた、かつての市長ジュリアーニ氏がトランプ氏の顧問弁護士をしてたんですね。米国メディアの報道を見ていて知りました。たしかに、ジュリアーニ氏は共和党支持者でした)
米国と近しい間柄にある日本をはじめ、多くの国や人々は、「なぜ、米国人の約半数はトランプ氏に投票したのか(あるいはバイデン氏を拒否してトランプ氏を選んだのか)」をまた次の4年間で考える必要があると思います。
真っ二つになった米国という超大国とつきあっていくために。
世界秩序とそれぞれの繁栄をともに求めていくために。
政治で、経済で、勉学で、研究で。
●今後の米国、日本、そして世界
★専門家を中心に米国コロナ対策が徹底化される(Biden政権にとっては当面はこれが一番、大きな政策となるのだと思います。菅政権と同じく)
★パリ協定復帰。
★米国による環境政策が急速に加速する。
★気候変動への取り組み。
★TPP交渉。
★トランプ支持者による随所での「No」(住民投票やデモなど)
★米国への不法移民がふたたび増加?
★米国への非白人国・地域からの旅行者増加(とくに中東から)?
★中国との関係。以下、カッコ内はビジネスからの比喩。
二大超大国(超巨大企業)vs.,先進国(中小企業)+ それぞれにつながりを持つ国や地域(小規模事業者やサプライチェーン。個人事業主)vs. 不確定要素の多い国や地域(異業種事業者。ブラック企業)
★株価が急激に上昇
★米国内で、さまざまなレベルでさらに二極化。
1) 経済レベル(貧富)
2) 教育レベル(情報リテラシーを含めて)
3) デジタルレベル(オンラインで世界とつながれるかどうかも含めて)
4) 支持政党の違い。
5) 宗教の違いへの許容度(人工中絶への態度-Pro-life/Pro-choice-も含めて)。
6) 「マイノリティ」への態度(人種・民族・性・障害者・難民・外国人)
7) 海外とのつながり(デジタル社会の恩恵の度合い、海外旅行・海外留学の有無、外国人との共生の経験値)
8) 心身の豊かさのレベル(なになにケアと米国で呼ばれる保険制度にアクセス可能かどうか、ゲームをはじめとする娯楽へ日々アクセス可能かどうか、芸術鑑賞・美術鑑賞が可能かどうか、スポーツジムの有無、公共施設の有無、健康的な食材へのアクセス可能かどうか、流通網が発達しているかどうか)
(いまも、「Joe Bidenになったから、『マスクつけるのはあんまり好きじゃないけど、これからは(コロナ対策としては)正しいのだからつける』、という国民が増える」と米国マスメディアでコメントしている・・・。えー、マスクつけるのあったり前じゃん!と、いち日本人の私。笑)
●”Democracy”の発音
1) デ
2) モッ(ここが一番、音程が高い)(小さい「つ」が「モ」のうしろに入る)
*米国人nativesの発音は「マッ」にちかい「モッ」です。
3) ク
4) (舌先を口腔内に軽く巻いて)「Ra」
5) 「C」あるいは「See」「Sea」と同じ発音。
6) デ + モ(マ) + ッ + ク + 「Ra」 + 「C/See/Sea」
*日本語で「デモクラシー」と書かれるけれど、モとクの間には小さな「つ」が入ります。
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