The Market for Lemons
今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、自身の翻訳コーパスから書いていきます。
私はプロの翻訳者として長年にわたって、自分(自社)専用の「コーパス」と呼ばれる辞書を作っています。 方法は全くのアナログです。気に入った言い回しやnativesが使う言い回し、専門用語などを和訳・英訳どちらも「対訳」としてExcelにひとつひとつ打ち込んでは保存しています。世界中のどこをさがしても同じものは二つとない。なぜなら、私という人間が自分の感覚で、「これいい」「これ大切」と思ったものを手打ちで入力して蓄積していったデータだからです。ラーメン屋さんやとんかつ屋さんでいったら「秘伝のたれ」(笑)。 門外不出です。今日はそこから取り上げます。
<もくじ>
●The Market for Lemons「レモン市場」ー 小山ケイの翻訳コーパスから106
●”The Market for Lemons”の発音。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記記事は「英語(潜在意識をみかたにつけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
(執筆等のご依頼は、107-0052 東京都港区赤坂5の5の9 1F MBE114)
●The Market for Lemons「レモン市場」
レモン取引の市場のことではありません。笑
「レモン (Lemon)」はなにかとよくないことの例えに利用される果物。
「レモン市場」とは、書い手には品質がよく分からないものが市場に出回ることによる、全体的な品質の低下を表す経済用語です。
「買ってみないと分からない」商材やサービス。
消費者のがわに情報が少ないことに付け込んだ粗悪品(あるいは質の低いサービス)を売り手が売る行為を表している、とも言えます。
1970年に経済学者のDr. George Akerlofが「書い手と売り手の情報不均衡 (“The Market for Lemons” and asymmetric information)」について研究し、記事を世に発表したことで有名となりました。
でもこれって、物質的なものだけではなくなんにでも言えるんじゃ(ね?)と思ったり。
★大手芸能プロが送り込む、まったく無名の新人主演のテレビドラマ。
★「これを買っておかないと(お金払っとかないと)後悔しますよ」とキャッチセールスする保険会社が増えることによる、保険市場の品質低下。
★福袋 (Lucky bag)→ 福袋それ自体は「楽しさ」を買うものだと思いますが、中身が粗悪品だらけになってくると、福袋市場(?)は”The Market for Lemons”になってしまいます。
さわやかな香りと強烈な酸味で料理や飲み物のアクセントとなるレモン。
経済界や英語そのものでは否定的な存在となってしまう。
その言葉のおもしろさに惹かれて、私はこの言葉を自身のコーパスに登録したのだと思います。
●”The Market for Lemons”の発音。
1) (舌先を軽く噛みながら「ザ」)「Tha」
2) マー(ここが一番、音程が高い)
#) ケッ
4) 「T」
5) (上前歯で下唇の内側を軽く噛んで)「Fo」
6) (舌先を軽く口腔内に巻いて)「R」(米国発音)
7) (舌先を上前歯の裏側に軽くつけて)「Le」
8) (マ、と言いながら)モ
9) 「N」
10) (母音なしで)「Z」
11) 「Tha」 + マー + ケッ + 「T」 + 「Fo」 + 「R」 + 「Le」 + モ + 「N」 + 「Z」