今日の記事では、母校の青学から単位を持って米国大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再度、母校の青学(大学院)へ入ってMBAを取得した私・小山ケイが、2021年1月16日17日に行われた「大学入学共通テスト」の「英語」について書いていきます。
<もくじ>
●<英語>大学入学共通テスト2021「リーディング」問題と解答の解説・分析・対策「英語コンテストへの参加」(第5問)
●リーディング問題第5問の本文について。
●覚えておくといいと思う英語(高校生用)。ー将来のためにも。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●<英語>大学入学共通テスト2021「リーディング」問題と解答の解説・分析・対策「英語コンテストへの参加」(第5問)
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毎日新聞社「2021年度大学入学共通テスト」サイト (URL) https://mainichi.jp/exam/kyotsu-2021/q/?sub=LEN24
第5問も第4問と同じくかなりの長文です。
本文ページが3ページ、問は5つ。
「プレゼン用のスライド」というタイトルがついたイラストが書かれたパネルも5つあります。
配点が15点で問が5つの問題なので、ひとつの問はそれほど難しくはないと思いますが、とにかく本文がとても長い。
そして、これが共通テストの最大の特徴でもありますが、出題傾向として「読み込み終わったところがスタート地点」。
なので、これまでの大学入試やTOEICのように「問われている箇所だけ探して読んで同時に回答」というわけにはいかない。
実際に受験された学生さんたちは読み込むのに時間を要したはずです。
設問には、「フランスの記事に基づいてプレゼンを準備する」とあります。
そして、その「フランスの記事」が本文です。
昨日と同じく、今日も問(とい)から先に見ていきます。
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問1は「自分のプレゼンタイトルとしてふさわしいのはどれ?」。
ぱっと見ると、それぞれの単語の頭が大文字 (Capitalized) になってるよね。
タイトルだからです。
選択肢を読むかぎり、なにやら「動物」や「牛」「農業従事者」「馬のようにふるまう雄牛」など、目をひくタイトルが並んでます。
本文もきっと、これらに関連しているものが出てくることが分かります。そのなかから、自分のプレゼンとして一番ふさわしいタイトルを選ぶ、ということ。
この時点で、頭の中にフランスの農場や雄牛、牧草地帯などが映像として思い浮かんでますか?笑
私がこのブログで何度も何度も書いていることです。
<鉄則:読解は頭に映像を思い浮かべよ。ありありと>
小山ケイ過去記事】【英語の長文読解】S + Vをどうさがすか?
小山ケイ過去記事】【大学入学共通テスト】英語の長文読解。「3つのこと」を頭に入れる」
小山ケイ過去記事】分厚い英書を読むコツ。ビジネスや留学などにて。あるいは長文読解問題。
フランスが農業大国であるということをよく知っている子なら、フランスや雄牛と聞いただけでそれらの映像がぱぁっとすぐに思い浮かぶんじゃないかな。
ちなみに、“Aston”という単語が2回、選択肢のなかに出てきます。選択肢「3」の”Aston”のあとにカンマがあって”The Bull”とあるので、そこからAstonが固有名詞であることが分かります。
問2はスライド式のところにある”Who’s Who?”の組み合わせを問うています。
左右に分かれた部分から、“Main”と”Minor”の対比であることが分かりますか?
この羅列だけではなにを差しているのかまったく把握できません。
けれど、わかることは「本文の登場人物らしき人たち」。問1と重複している人もいるからです。
Farmer
Aston
Pony
Aston’s mother,
Leon
Sabine
そして「309」という番号
関係ない人やものもふくまれているのかもしれませんが、ひとまず頭の中のメモ帳にこれらの言葉を「出演者」としてピン止めします。
このメモは本文を読むときに利用します。
無意識の領域を使いながら。
問3は起きた順番を問う問題です。
“Pre-Fame Storyline” slideという耳慣れない言葉が出てきました。
上記のとおり、すべての単語の頭がcapitalizedされているのでタイトルだということは分かるのですが、何のスライドでしょうか?
自分のでしょうか?でもそれなら問1で問われるのはおかしい。
なんだろう・・・
と私も一瞬、この耳慣れない言葉を目にしたとたんに「え」と思うのですが、それでいいのです。本文を読んでないのですから、わからなくて当然。
だから、大丈夫。
「先に問(とい)に目を通しておく」ことにはつねに、この「え」と「ドギマギ」「なんなのこれ」がつきまといます。この不安定感に慣れて、しかもこの不安定感を利用できるものこそが読解問題を制覇するものとなるのです!(笑)
小山ケイ過去記事】物事の多くはメンタリティに左右される。Your mentality creates your reality.
さらにわかることとして。
問3は「起きた順番を問う問題」、ですよね?
正誤を問うているのではない。
ということは、ここに書かれている選択肢はすべて、「本文中に書かれていること」。
ですよね?
問3にちゃんと目を通せば、本文のあらすじを読むようなものではないですか?
やっぱり問(とい)から先に目を通すと良いのですよ(笑)。こうしてあらすじに目を通すことになるので、本文がどういう物語なのかがなんとなく把握できます。
選択肢が書かれている順番は本文とは異なるとしても。
ここから私が創作したあらすじは次の通りです。
使ったのは想像力。
「フランス在住のSabine(女性)は近くの農場へ働きにいっています。そこには309という識別番号が押された雄牛とその母親が育てられています。309はかわいい目をしたおちゃめな雄牛。自分を馬だとおもっているのか、ときおり馬のようなしぐさをすることがあるのですSabineは仕事の日課として309をいつも散歩させます。Sabineはいつも309に会うのが楽しみです。その思いが積もり積もってsabineは309をどうしても自分の手元に置いておきたいと思い始め、ついにある日、309とその母親を買いとることとなります。
Sabineは309に”Aston”と男の子の名前を付けました。好奇心旺盛なAston。Sabineは「馬のようにジャンプすること」を教えます。こうしてAstonはジャンプすることを覚えていきます。またSabineは農場での日課だった散歩も続けます。毎日続けているので、その歩行距離を合計すると、SabineとAstonはなんと、何千キロも一緒に旅していることになります」
さて、本文やいかに。
(“thousands of kilometers”とはすごいですね・・・。
この距離のすごさ、想像できますか?
だからおそらく徒歩ではなく、車を使ってフランスやヨーロッパのあちこちに一緒に出向いた、という内容になってるんじゃないかと思います。
本文では。車の走行距離をみると何千キロも走っていた、と)
問4は5つの選択肢から”Aston”が有する能力を2つ選ぶというものです。
私がぱっと見で読んだかぎりでは、2、3、5のいずれかが「ありそうなこと」。
もちろん、本文を読んでみないことにはわからないですが、1はまるで人間のようで正しい選択肢ではないような気がします
(Astonって問を読んだかぎりではたぶん、雄牛じゃないのかな。「自分の間違いを正せる」って・・・)。
4は”Tricks”がなんであるのか、本文を読まないとわかりません。「馬より早くtricksを取り上げられる・選べる」。手品でしょうか・・・?
問5は「Aston Now」というスライドを完成させよ、という問題です。
これも選択肢を読んだかぎりですが、1が一番ありそうなことだと思います。
ここまで読んでみて、Astonはたぶん雄牛で、サーカスの動物みたいに特別な芸ができる能力があるのだという印象を受けます。
そして、「(あちこちに)何千キロと旅をする」SabineとAston。
人気者となって車や飛行機であちこちに出向いてショーを披露しているのではないでしょうか。本文では。
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ここまでいろいろな事前情報と「映像」を自分の中で構築することができました。
あとは一気に読むだけです。
集中力を味方につけて。
ではいよいよ、本文を見ていきましょう!
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●リーディング問題第5問の本文について。
読めばSNSなどでも急速に話題となった(おそらくViral)と書いてあるので、第5問に目をとおしたとたん、「あ、この話知ってる!」となった学生さんもいたかもしれないですね。
問(とい)で見た登場人物は本文中でこんな感じでした。
Sabine・・・5年前に20年間飼っていた馬を亡くして意気消沈していた女性。
Aston・・・雄牛。フランスのミルクファームで飼われていた母親(母牛)のおなかの中にいるときからSabine女史に母牛が親身に世話を受けていた。”Aston”とはSabineが名付けた。
Farmer・・・Sabineの牧場近くに住むミルクファームの経営者。Astonが生まれたときにAstonに”309″と識別番号をつけて、精肉工場に売却しようとしていた(雄牛ゆえミルクが出ないため)
Leon・・・Sabine女史の牧場に来たPony。Astonと大の仲良しになる。
そして、問(とい)から得て想像した映像や推測はあながち、大きな間違いではなかった。
大きく間違っていたのは、雄牛のAstonが生まれつき「馬の真似をする」のではなく、Sabine女史がAstonと一緒にPonyを飼い始めたことからだということ。
そのほか、細かいところでは、Astonが雄牛であることで、その体の大きさや大きな角があることなどから人々が恐怖心をいだくこともあったり、「thousands of kilomiters」はやっぱり、散歩の歩行距離ではなくshowやfairで出向くのに費やした走行距離であったり。
ちなみに、経済用語で“Bull”と”Bear”は「強気」「弱気」として金融市場の売買で使われます。
丑年にふさわしい内容でしたね。笑
【詳細】
問1・・・自分のプレゼン資料用、というよりも、この記事のタイトルを選ぶということですね。スライドはこの記事を紹介するようなプレゼンをするという設定になっています。
問2・・・私が「登場人物」として書き出した人たちを「主役・準主役」と「端役」とに分ける問題でした。笑
問3・・・本文を読むことでようやく、“Pre-fame Storyline”が何を差しているのか、わかりましたよね。”Fame”は名声や称賛、そこに「~前」という意味を表す接頭語の”Pre-“がついているのですから、SabineとAstonがSNSでもViralとなる以前の下積み時代(?笑)に関するものを選べばいいということです。
問4・・・本文にそのまま書いてありましたね。ここも私が選択肢を読んだだけでは選べなかった箇所です。
問5・・・これも、本文にちゃんと書いてあります。本文内でまったく記述がない選択肢を消去していっても、正しいものが最後に残るようになっています。
「そういうこともあるかもしれない(推測)」という選択肢はいくつかありますが、事実として明確に書かれていることが選択肢内にひとつ、ちゃんとあるのですからそれを選ぶ。
ヒントは“growing”ですね。
●覚えておくといいと思う英語(高校生用)ー共通テストのためだけではなく、将来のためにも。
take part
preparation
order → in the order
thousands of kilometers
“It does not matter”
correct
growing = increasing
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