今日の記事では、母校の青学から単位を持って米国大学へ編入学し、15年以上に渡って「サステナビリティ・気候変動・地球温暖化」等に特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、語学のさいに「感情力」と「感覚力」があると上達が早いことについて書いています。
昨日は下の記事を書きました。
●「なんとか力」という言い回しが流行ってますが、語学にも使えます。「感情力」と「感覚力」です。笑
★感情力と感覚力とはなにか。
★感情力と感覚力は語学には必須です。
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明大・斎藤孝先生の影響でしょうか、本屋で平積みになっている本などのタイトルに「なんとか力」とつくことが多くなりました。会話にも「だれそれは人間力がある」だの「伝達力がある」だのと出てくることがあります。
そこで私も便乗して(笑)、「語学は感情力と感覚力が大切」と題して書いてみることにしました。
★「感情力」と「感覚力」とはなにか。
私が思う「感情力」とは、相手と良い感情を通わせてお互いの存在を人間として認識しあったり、自分が感じている感情を人に上手に伝えることができる能力です。
それにはたとえば、アイコンタクトをとったり、笑顔を交わしたり、挨拶をしあったり、目礼したり、涙を流したり、首を振って自分の落胆を表現したり、HugしたりKissしたり握手したり、といった会話以外のことも含まれます。
1)その日にはじめて顔をあわせたらしっかり、挨拶をする力。それも目を合わせて。
2)うれしいことがあったら、うれしい、という表情をしながら、人に伝える力。
3) 芝居や美術展、コンサートで感動したら、それを表情豊かに、語彙豊富に、臨場感たっぷりに、伝える力。
4) 3)を相手がしたら、共感しながら自分のことのように楽しく話を聞ける力。
一方の「感覚力」とは、KYに代表されるような、その場の空気を読んだり(読まなかったり)、身体能力、直観・直感、頭の回転の速さ、相手に「イタコ」できる力、などをさします。
1) 仕事で先輩が口頭で教えてくれている最中に、手にした報告書をとつぜん、印刷しはじめたら、「あ、私のために印刷してくれているんだ」とすぐに理解できる力。
2) イチローばりの動体視力。
3) 知り合いがゆっくりとした動作で動きながら手を腰に当てているのを見たとたん、「腰痛だ」だと直感でわかる力。
4) 相手の目線、語尾、語気などから、依頼された仕事が重要案件であることを察知する力。
5) 職場で考えてこんでいる同僚を見て、来月に大きなプレゼンを抱えているのでそのプレッシャーだ、と「イタコ」できる力
★「感情力」と「感覚力」は語学には必須です。
受験勉強のなごりで、どうしても文法をこねくり回したい人はかならずいますが、喋れる語学には「感情力」と「感覚力」が文法以上に大切です。
こういってはなんですが、ものすごく高い倍率の受験を経て超有名国立大・私立大に合格・卒業した人のこれまたものすごい数の人が、英語を喋れません(あえて赤い太文字にします)。
これまでの大学受験は、文法をこねくりまわすことに重点がおかれていたからです。でも、しゃべれる語学を身につけるには感情力と感覚力が優れていれば、文法は脳みそがあとから勝手に理解してくれます。
ネイティブがどう母語を習得するかその過程を考えたら明らかですよね。
たとえば上記の「感情力」1-4と「感覚力1-5。
これらの力が備わっているひとは、たとえ外国語であってもそれらを発揮しようとします。
【感情力】
その日にはじめて会うひととしっかり、挨拶をしようとしたり、自分にうれしいことがあったら、それを表現したくなります。
知的で心が豊かになるような美術展やコンサート、ライブを体験したとき、それを相手に伝えたくなるでしょうし、またそれを楽しく伝えてきた人とはそれに共感していることを伝えて心を通わせたい、と思うことでしょう。
感情力のある人は。文法や外国語というハンディキャップへの羞恥心や恐怖心は、二の次、という感覚です。
【感覚力】
1-5の例のような力が備わっているひとは、語学においても細微にわたり感覚が鋭く研ぎ澄まされています。
海外で、移動しながら見るBillboardに書かれた外国語の文字やスラング(動体視力)(庶民感覚)、ネイティブ同士の会話を聴きながら、よく使われる言葉をつかんでいく感覚、それらのTPOを理解する感覚、あるいはネイティブ同士の会話や自分が発した外国語から、ネイティブの表情を見て場違いな言葉を察知したり好感度の高い言葉を察知したりする感覚。
これらは決して、机上の勉強だけでは習得できるものではありません。
●結局は人とやりとりしてなんぼ。
しゃべれる語学を身につけるには、やっぱり最後はとにかく人と会話をしなければなりません。
人とやりとりすることで、自分が場違いなことを言っていることが相手の表情から察知できていやな思いをするかもしれませんし、ネイティブ同士の会話のなかで疎外感を感じることがあるかもしれません。
それでも、経験しないことにはその言語がどのようにして人々の生活やビジネスのなかで使われているのかは、理解することができません。
肌感覚の経験値をひたすら、つみあげていくしかない。
だからこそ、苦行にならないよう、感情力と感覚力を高めて、語学(外国語)を「目的」ではなく「手段」にしてしまうやりかたが有効なのです。
喋れる語学を身につけるには。
ご自身に感情力と感覚力がある、と思われるかたはぜひ、その才能をぞんぶんに生かして、しゃべれる語学を楽しく身につけてくださいね。
ご自身に感情力と感覚力が足りない、と自覚されるかたは、語学の勉強と合わせて、日々の生活のなかで、ご自身の心を豊かにするような旅行をしたり、文化・芸術に触れたり、人から学んだりして、感情力と感覚力の増強をはかってみてください。
語学だけではなく、あなたの人生そのものが、豊かで、幸せで、かけがえのないものになります。
“FEEL” this precious moment!
“「感情力」と「感覚力」(英会話上達のために)” への7件の返信
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