⚫︎セブン&アイホールディングス買収劇からみる、「これからの日本の大企業をとりまく国際環境」(2)
先日私は、セブン&アイホールディングス(7&i)の買収について書きました。
いっけん、「日本の」メガ持株会社が買収されるように感じましたが、考えてみれば記事にも書いたように、7&i自体が米国企業をいくつも買収した寄せ集め。
これからの大企業は、日本だけではなく海外企業も、買収を繰り返すことでまるでマトリュシカのように何層もの多国籍(無国籍)企業になっていくのだと思います。
⚫︎株主の存在。
専門家もネットで述べていますが、株主の存在を考えれば、買収提案の額が高ければ高いほど買収に応じないわけにはいかない(自社の従業員が財形の一環で自社株買いしてたら、買収に喜ぶ人もいるかも、、、)。細々とした条件はありますが。
7&iに株主がいるように、今回買収提案をしているカナダのACT社側にも株主がいる。
創業者の手を離れた株式は取引先の銀行に持ってもらう時代もありました。そしてその時代もバブル崩壊後に終わり、市場に大量に流れて遠い外国の投資家(組織、国)に買われるようになった。
そのなかには、カルパースのような、公的年金の団体であり「モノ言う株主」の代表みたいな存在もいるのだから、今の時代、「株主」も十把一絡げに表現することはできなくなりました。現に、私たち日本の公的年金の保険料支払者も「株主」ですから。間接的な。
(GPIFが私たちの掛金をバイサイドなどに運用を依頼しているからです)
※GPIF 年金積立金管理運用独立行政法人
⭐️日本の年金保険料の支払い者
⭐️個人投資家
⭐️海外の投資家(バイサイド、セルサイド)
⭐️海外の国、地域
⭐️海外の公的年金
⚫︎大企業が大企業に買収される。あるいは持株比率が高まる要素。
少し前はハゲタカうんぬん、と感情感傷的な話もありましたが、さらにその前は日本のバブル音頭でニューヨークのロックフェラーセンターが買われる、なんて時代もありました。
いまの時代、どんな要素が「買収」あるいは大量の株式の購入、につながるでしょうか。
⭐️時価総額
⭐️現金保有率
⭐️その企業の国外拠点数
⭐️その企業の国外での活動(市場規模)
⭐️株主の構成
⭐️業績や「ポテンシャル」に対する株価の割安感
⭐️自社とのシナジー