母校の青学から単位を持って米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「気候変動・地球温暖化・ESG投資・環境CSR」に特化した専門翻訳会社を経営する私・小山ケイが、今日の記事では、私がアルバイト扱いで外資系企業ではたらいていたときのことを書いています。
<もくじ>
●【外資で働くということ】私が20年以上まえに、外資で働いていたときのこと。
●No.2だった女性のこと。
●私が20年以上まえに、外資で働いていたときのこと。
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ある外資系企業に、事務職のパート扱い(アルバイト)
として働いていたことがあります。
いまから20年以上もまえのこと
(20年どころか、30年近くもまえ!!笑)。
いまではすっかり、
一般消費者にもおなじみになった当企業ですが、
当時は日本の現地法人ができて
10年ぐらいだったと記憶しています。
アルファベットで書かれた企業名も
よく読めなかったり(いまでは
誰でもわかりますよ、その会社名)。
ときおり、現地本社から幹部が来日したり、
いろいろな部署に本社から来た人間
(白人)がいたりで、
「外資系の雰囲気ってこういうもんなんだ」
と面白く感じながら通勤していました。
日本人社員が圧倒的に多くはありましたが、
日系企業にも勤めた私には
あきらかに違うと思うことが
いくつかありました。
たとえば、
1)女性の役職者が多い。
⇒ いまでこそ、日系企業でも女性の役職者がすこーしづつ、増えてはいますが、当時、私が働いた20名ほどの部署内だけでも数名の役職者がいました。No.2(たしか、次長のようや役職です)やそのほかの役職者などです。
2)しばりがわりと少ない。
それも、ひとびとが慣習とするようなことについて。
入社数年目の女性たちは、日系企業の女性のように固まってみんなでお昼を一緒にとっていましたが、1)の女性役職者たちなどは、自分たちの行きたい人と行きたいところへ食べに出かけていました。
保守的なところだと、こうしたときに一緒に行動しないと、「変わった人」とレッテル貼られて、ひどい「群れ」の中では、村八分にあったりしますよね。それはなにも、中高生だけの話じゃないです。(私はあえてそう強調したい)
某NGOに勤めていたこともあるのですが(とにかくいろんなとこに出没してます。>我。笑)「あれ、みんなと一緒に同じもの、食べないの?」なんて私は聞かれたことがあります。その某NGOのお昼どきに。みなさんが出前のお弁当を事前に注文して食べる、というとき。
3)TOP(部長級)は中年男性でしたが、
No.2の女性の能力を認めていたようで、
No.2の人にはかなりの裁量権が
渡されていました。
なので、部内のあらゆることは
まずこの女性のところに
上がっていきます。
TOPの男性はほとんど、
企業で言う「会長」のような
存在でした。
先日お話したように、
外資といえどもピンキリで、
日本の現地法人が
あまりに巨大企業となってしまうと、
日系企業の文化と
ほとんど変わらなくなってしまうところも
あります。
なので、かならずしも外資系企業がすべて
開放的で、話の分かる女性ばかり、
ということではまったくありません。
私の友人などは、女の上司からパワハラにあって
異動願いを出したほどです。
前科もあったようですよ、その女性。
でもそれぞれの社会を反映するように、
企業内の人的流動性も高く
出入りが激しい(首も切られるし)ので、
縛りを入れようにも
人員がするすると抜けていくんじゃないかな。
蒟蒻のように。
個性的な人間も多いし。
言いたいこと言ってる人間も多いし。笑
日系企業と外資系企業はそれぞれ、
一長一短だとは思います。
でも、女性のビジネスパーソンが働く場、
という視点で見ると、
話は少し変わってきます。
日系企業の女性役職者の数は、
いまだに3%前後です。
●No.2だった女性のこと
当時の私はただの「小娘」でしたが、
No.2のかたには本当によくかわいがってもらいました。
契約期間を延長していい、とさえ言ってくれていたのですが、
やりたいことがあったので退職させていただきました。
でも、女性のビジネスパーソンにとってやりがいが感じられる職場だと思ったので、
タイミングが合っていれば、そのままずっと働かせていただいたかもしれません。
男性のなかには一人、保守的だわい、と思われる人がいたのですが(笑)、
ほかの男性たちは女性が上司であることにも慣れている様子で、
わりと気を遣わずに話をさせていただくことができました。
No.2の女性やそのほかの女性役職者のかたにはランチタイムにも誘っていただいて、
そこで聴く社内のことや本国のことなどはどれもとても刺激的でした。
No.2の人には留学経験もあったので、英語はとにかく流ちょうでした。
はっきりものをいうタイプでしたが、裏表がなく、
さばさばとした開放性があって私には気風のよさを感じさせました。
小娘の私でも、彼女に意見を言えるような雰囲気を作ってくれているのが
よくわかりました。
でも彼女のようなタイプは、日系企業の保守の権化のようなところでは、
やっぱり活躍はできないと思います。
いまの時代でも。
よっぽどリベラルで風通しのよい企業じゃないと、だめでしょうね。
女性で、出来る人だからこそ、叩かれて、総スカンを食らう。
私の友人のなかにも、とても高い専門性があるのに
(公的な資格として証明されています)
それが日本企業ではうまく生かされずに悩んでいる人がいます。
序列のなかで言いたいこともあまり言えずに平均的なことを言ったり
やったりするよう叩かれたり均されたりしているようです。
脅威なんだと思いますよ。保守的な人たちにとっては、出来る人、それも女性というものが。
MadonnaはMTV Female Awardの受賞スピーチで数年前、
“I was a threat to them.”
と怒りを押し込めたように表現していました。ご自身はご自分のこと、「できる人間」という意味で表現したのではなく、「男がこれまで表現者としてやってきたことを女の私が同じようにやったことが保守層には脅威だった」という意味で言ったのですが、私は彼女のスピーチを聞きながら、「できる女性はいずこも大変だ」と感じましたね。
もし日本女性で、能力があって、学歴もあって、努力家で、へんな社内政治なんかじゃなく、仕事で自分を証明したい、と思うかたがいれば、私は外資系企業をおすすめしたいです。
ピンキリの「ピン」に存在する企業。
もちろん、そのためのリサーチは徹底的にしてくださいね。あなたの大切なキャリアパスのためです。
ところで、このNo.2の女性はのちに退職して、テレビやマスメディアにも出演されたりしました。いまはたしか、どこかの教育機関で教える立場となっているはずです。
テレビに出ていることを知ったとき、よほど連絡を取ろうか、と思ったのですが、(本も出版されていたので)、それはまた、お互いにうんと年寄になってからでもいいかな、と思い、いまは保留にしています。
楽しみですね。
どんな顔で思い出してくれるのか。仕事には厳しく、プライベートではシャイでかわいい一面もある、私にとっては頼れるアネキ分だった彼女の笑顔をときおり思い出しています。
“私が20年以上もまえに外資で働いていたときのこと。” への2件の返信
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