英語でプレゼンをする場合の原稿内容について。

Q) 英語によるプレゼンの原稿はどうするの?

昨日は、「英語による、パフォーマンスとしてのプレゼン」について書きました。では実際に原稿や内容はどうなの?どうやって原稿つくるの?

A) まずは、説得力です。

今日は内容、つまり英文原稿について、「こんなふうにするといいと思いますよ」という「ご提案や理由、具体的な方法」などについて書いていきます。

●英語でプレゼンする場合の原稿について。「まずは説得力」

昨日も書いたように、英語によるプレゼンでいちばん重要なことは「説得力」です。プレゼンの説得力とはおもに以下の要因で決まります。

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1) 人前で発表している人間の表現方法や印象

2) 「観客に対する」理解力や共感力。

(自分の話についてきてくれているか、わからなさそう、つまらなさそうにしていないかどうか)

3) 発表者の自信(があるように見える外見)

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ごらんのように、原稿内容からだけでは説得力は生まれません。だいたい、原稿から説得力をあたえたいのであれば、わざわざプレゼンする必要はないですよね。

時間と労力(そしてときには多額の費用)を払ってまでするプレゼンの目的が何であるのか。

目の前にいる観客とダイレクトに心を通わせることがいちばんの目的である、がおのずと見えてくると思います。

まずは、上記3点をおさえます。

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1) は、昨日の記事でかいたことです。ものすごく面白い発表を聴き終わってみて

「はて、内容はなんだったっけ」

という経験を私は聴衆として何度となく感じたことがあります。

でも、聴いている間はその発表者からまるで強い磁石かオーラが放出されているかのようにとにかく集中して聞かせていただいている。無意識に。

もちろん、その内容がすごく有益で会の終了後もしっかりと残っているということもありますが、それは発表者がパフォーマンスとして上手な発表を披露したからという前提があります。

2) は、ひとりよがりにどんどん話していないか、プレゼンを進めていないか、ちゃんと確認しているということ。

いまいち反応がよくない、と思えば、観客に尋ねたり、ゆっくりと、ひとりひとりとアイコンタクトをとったり、会場に直接、質問を投げかけて、実際に指名して話をきく、というような

Interactiveな手法を

ちゃんと取り入れているとか。

耳慣れない言葉を言うときは、ゆっくり言って、「知らない人がおおいですよね。「これはこういう意味なんですよ」と説明してくれる。

人気のある芸人さんや落語家さんなどは観客とのこうしたinteractiveなやりとりが本当に上手です。

3)は、以下の点に意識を向けると「自信がある」ように見えます。

★姿勢(上から一本、糸でつるされているイメージ)

★表情(笑顔、口角が上がっている)

★アイコンタクト

★身振り手振り。

●プレゼン用の英文原稿。注意点は「4つ」

ノートパソコン

1) Plain English

2) 具体例(エピソード)

3) 聴衆へ「質問」する。

4) ユーモア

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1) プレゼンの目的にもよりますが、

基本はPlain Englishです。

難しい専門用語が出てくる会だとしても、聴いている人の頭の中に、イメージがわかなければなりません。

はじめてきく専門用語もそれ以外のシンプルでわかりやすい(understandable)言葉によって、映像というイメージが聴衆の頭のなかに立体的に生まれる。

 

【なぜ、Plain Englishか?】

I) 小難しい言葉は、話し手の自己顕示欲だと思われることがある。(つまり、独りよがり) 聴衆の心が離れやすい。

II) 理解可能な親切な言葉で聴衆の理解をうながす必要がある。それが、「説得力」につながるから。

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2) 具体例やエピソードを盛り込むと、プレゼン者の話をよりいっそう、映像化しやすくなります。

聞き手は話を聞きながら、自分の頭のなかに映像を作って話者の話を自分に引き寄せることができます。プレゼンのときこそ、

When I was a child

While my sister was a teenager

などのように、Be動詞も駆使しましょう。

I think も使いますよ。

英文作成とは違います。平たい口語調がよいのです。

  【小山ケイ過去記事】英作文では、できるだけBe動詞を避けよ。

 

3) 聴衆へ「質問」する。日本語のプレゼンもそうですが、話者から質問されると、聴いているほうは自分もプレゼンに参加しているような気持ちになってきます。

How many people…. ?

Do you agree with that??

Does anyone know…?

などの質問。

 

そのほか、行動を促すひとこともうまい英語プレゼンターは使いますよね。

Raise your hands.

Clap your hands.

Nod.

Wave your hands (lol).

4) プレゼンにユーモアを交えると聴衆との距離が一気に縮まります。感情と直結してるから。感情こそが、人とつながる第一の足掛かりだから。

でも。プレゼンにユーモアを加えられる人って、相当の上級者。

私も人のプレゼンを聴いてわかったのは、自然なユーモアが含まれている人はとにかく場数をふんでいることと、プレゼンをよく研究しています。

場当たり的にユーモアを混ぜて聴衆の心をつかんでるわけじゃない。

この域に達すれば怖いもの知らずですが、ここに至るよう、とにかく場数を踏むところから初心者は始める必要があると思います。

 

●まとめ

横浜ジャズプロムナードの舞台

プレゼンの基本は「説得力」です。説得力は以下の3点でおもに決まります。

1) 人前で発表している人間の表現方法や印象

2) 「観客に対する」理解力や共感力。

(自分の話についてきてくれているか、わからなさそう、つまらなさそうにしていないかどうか)

3) 発表者の自信(があるように見える外見)

そこを踏まえて、英語による原稿を作っていくのです。

 

注意点は4つ。

1) Plain English

2) 具体例(エピソード)

3) 聴衆へ「質問」する。

4) ユーモア

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とにかく、やってみないことにははじまりません。行動あるのみです。