MBA取得のために母校青学「ABS (Aoyama Business School)」を選んだこと(2)

渋谷の地図

今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、母校・青学のビジネススクールについて書いていきます。

 

Q) MBAを取ろうと思うのですが、手続きはどんなことをしますか?

私自身が入学して卒業した、「青山ビジネススクール」について書きます。よろしければ下記の過去記事も参考になさってください。

 

●青山ビジネススクール(青山学院大学院国際マネジメント研究科)について

aoyama business school

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私が母校青学のビジネススクール、「ABS」を選んだ理由については先日書きました。

多くのMBAコースと同様に、私が在学していたころのカリキュラムは

経営戦略、

ファイナンス、

IT・オペレーション戦略、

マーケティング、

組織行動、

起業

と大まかに分けられました。初めの1年めは必修科目としてそれぞれのカリキュラムに沿った授業10コマ(当時)を全員が受講しなければなりません。

文科省で規定されているとかで、ひとコマは1時間30分です。私が在学していたときの必修科目は、

組織論、

経済学、

統計学、

会計学、

オペレーションマネジメント、

マーケティング、

経営戦略、

ファイナンス理論、

ビジネス英語、

CSR(企業の社会的責任)10科目

社会人MBAコースの難しいところは、受験競争を経て18歳ぐらいで入学してくる学生が多い学部とは違い、みなが「よーいドン」で並んでいないところです。

年齢はもちろんのこと、持てる知識、仕事内容、専門性もそれぞれ違います。ある人はすでにマーケッターとして長年にわたって仕事をしてたり、ある人は人事関係のコンサルティング業で仕事をしていたり、ある人はアナリストとして金融機関で働いていたり、ある人は会計士として会計事務所で働いていたり。

そして私は会社経営の経験がある翻訳者(英語です。大昔ですが簿記も3級をすでに取得していましたし、BSPLもそれなりに理解していました。

●ビジネススクールは専門性を持った社会人が集まる

青山学院17号館

たとえば、マーケ専門で仕事をしている人にとっては、マーケの授業は苦痛だったようです。

私などは、「なるほど、そうなんだ」とまっさなら気持ちで授業を受講していますが、マーケティングの専門家に言わせると、「なんでいまさらそんなこと」となるのだそう。

私だってそうです。「ビジネス英語」というクラスを受講しなければならないと知ったとき、「え、なんでいまさら?」と思ったものです。

だから、その専門性があると認められる人は、一定の条件を満たせば、一部の授業は受講を完全に免除されます。ビジネス英語の授業もそうでした。たしか、TOEICの点数が800点ぐらいより上をすでに取得していることが証明されれば、授業の受講は免除されました。

単位の付与は、学期の最後に提出しなければならない英語によるレポートのみです(私はレポートの提出のみで「AA」をいただきましたが、取れなければプロじゃない、ぐらいの気持ちだったので、成績を確認したときはホっとしました。見くびってしまうのか、レポートだけ提出する人の中には、BやCを取ったり、あるいは単位を落として、結局、授業に参加していた人よりも成績が悪い、なんてことがあるそうです)

会計学も、税理士や会計士、米国CPAなどの資格を有していたり、難易度の高い簿記1級などを合格していることが証明されれば、授業の受講は免除されたと記憶しています。

一クラスのサイズは約50名。なので、1学年に100名の社会人学生が在籍する必修科目のクラスは、名字のあいうえお順で二つのクラスに単純に分けられます。

●授業の雰囲気

青山学院 ガウチャーホール

授業が行われるのは、平日であれば18:30から2コマ、土曜日であれば朝の9:00から夜まで、社会人学生は仕事の合間(家庭サービスの合間も)をぬって、授業に参加します。

授業だけではありません。授業が終わってからもグループワークや自主的な話し合いで夜遅くまで残る学生は多かったです。

大部分の授業ではグループワークを課していたので、学生たちは授業以外の時間を見つけて、それぞれ集まっていました。なので、グループワークがいやだ、という人にはMBAコースはあまりお勧めできません。

意見も、背景も、入社年度も違う人間が数名集まって、ひとつの課題について話し合ってレポートなりパワポなりにまとめまるのがグループワークです。

会社や実社会の再現をして、他者をいかに説得するか、他者の意見に傾聴するか、あるいはたくさんの意見が世の中に存在することをいかに理解していくか、そんなことを実践を通して習得していきます。

あまりに遅くまで話し合っているものだから、青学の守衛さんがABSのスタディルームまでやってきて、「もう閉門時間過ぎてますよ」 ←確か、22:30

なんて呼びにこられたことも1度や2度ではありません(お手数おかけしました・・・)。

●米国大学のカリキュラムとの類似性

Oregon News

グループワークや数名でのディスカッションは、私が米国の大学にいたとき、多々体験していました。教授の講義が中心の授業のほかに、ディスカッションのためのクラスが別枠でもうけられていたり。

目的は、MBAコースの目的とほぼ同じでしょう。他者を知ること、さまざまな意見があることを体験を通して知ること、そして、自分の意見の言語化ABSの授業は、米国MBAコースに基づいていると聞いたことがあります。

自分の意見を言語化できないことには、まわりを説得したり、ひとつのことを一緒に作り上げたり、は難しいです。

話が逸れますが、米国が「意見の言語化」を授業の一環として小学校から強化しているのは、移民で作られる多民族国家だからです。そうやって小さいときから、「作文」「ディスカッション」「プレゼンテーション」というクラス(科目)を通して自分の思っていることを言語で表現してきた人たち(それも、表情豊かに)を前にすれば、「言わぬが花」のアジア人、とくにそんな授業が存在しない日本人は言葉のハンディキャップもあって国際的な集まりでは存在感がなくなってしまいます。

このあたりのことは、「英語」カテゴリーで書いていきます。

少し長くなりました。

★★MBA取得を目ざす人たちに向けての「今日のtip

GMATが英語と数学部門から成り立っているように、MBAコースには数学的な要素は不可欠です。そしてまた、ABSを含めた大多数のJapanese Business Schoolでは英語がとても重要になります。

配られる資料も、参考文献も、教授によるパワポも英語、なんてことは、ざらです。

どちらかが不得意であれば、得意な人を意識的に見つけて友だちになりましょう!

私なども、数字はそれほど嫌いではないのですが、数学が得意、という人にはやっぱりかないませんでした。でも、そういう人の中には、「英語がめっちゃ不得意」という人が(ありがたいことに)いてくれるのです。

だから私は、彼ら・彼女らと友だちになり、「トレードしよう」と一緒に勉強してもらって不得意なところを補っていました。

楽しかったですよ。

MBA取得に際して、ご自分の不得意分野があることでためらっておられるなら、ご自身が得意なことはなにか、探してみると道は開けるかもしれません。

Good luck!

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