Q) はじめての海外出張で先方と英語で商談します。成約につながりそうな、好感度の高い「しぐさ」はありますか?
Q) 英語圏のビジネスパーソンが使うしぐさやジェスチャーなどで、理解しておくとよいものはありますか?
小山ケイの回答】いくつかご紹介しましょう。まずは握手のときのボディタッチです。
しぐさやジェスチャーは、それぞれの文化を表しますよね。海外の旅先で見かけて「へぇ」と興味を感じたり。
今日は英語を使うビジネスシーンでビジネスパーソンが知っておくとよいジェスチャーを中心に書いていきます。
昨日は下の記事を書きました。
●ジェスチャーは文化を反映します。でも人間の心理としてビジネスでの効果があるものもあります。
日本文化を象徴するおじぎ。いろんなおじぎがあるのをご存じですか?分離礼や同時礼、腰を45度に折り曲げておじぎをする格式高い最敬礼など。
日本のおじぎですらいろいろあるのですから、英語圏で表現されるジェスチャーやしぐさもいろいろあります。
たとえばボディタッチ。
日本では同性、とくに男性同士はビジネスの場ではあまりおたがいに肩を叩き合ったり腕をタッチしたり、ましてHUGなどすることはありません。
でも、英語圏へ商談で出向くのであれば、ボディタッチについては頭に入れておいて損はないと思います。
なぜなら、ボディタッチは人間の心理として、相手とより近しい関係になりたい、ということを表すジェスチャーだからです(もちろん初対面では同性に限りますが)。
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【具体例】
★相手の肘をつかむ。(8選の1)
それまでメールだけでずっとやりとりしていた、海外の取引先の人と初めて顔を合わせることになった際、握手と同時に、開いているもう一方の手で、相手の肘を軽くつかむ。
そうするつことで、不思議なもので、好感というエネルギーのループが握手した手から肘のあたりを回り始めるような感覚になります。
★さらに心が通じ合っている人とは、HUG (8選の2)
★相手の腕を軽くトントンとたたく。(8選の3)
別れ際にやったり、相手に謝意を表したり。
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ちなみに、握手はできるだけ固くしっかりとします。自分の気持ちを込めて。商談がうんとうまくまとまることを願いつつ。
●そのほかのこまかいこと。
★アイコンタクト。(8選の4)
★同意は大きくうなずく。(8選の5)
★明確な笑顔。(8選の6)
★別れ際は「five」。(8選の7)
(日本のビジネスならおじぎするタイミングですね)
★手は机の上で組む。(8選の8)
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いずれも大切なことは、「英語でのビジネスで使われているから」というよりも、「相手を人として丁寧に扱っていることを示すため」におこないます。
ときどき若い方などでおられるのが、「そういうジェスチャーが英語圏では使われているから」といった感じで、とってつけたように英語圏のジェスチャーをするのにお目にかかる。引用マークとかシュラッグとか。笑
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【Why?】
アイコンタクトは相手を人として認めますということ。だから、初対面でいきなり目をそらされると、普通は「なんだこいつ」となる。笑
同意の際に大きくうなずいたり、明確な笑顔がよいのは、英語が使われる機会が多いシチュエーションがdiversityのあることが多いから。
「five」と掌をひらいたり、両手を相手から見えるところにおいて組むのがよいのは、「手」というものが相手との心理的な距離を推し量るものだから。
掌を相手に見せることは、自分が相手に対して「武器をなにももっていない空手の状態です」と表明していることだから(と人は動物としてのカンで理解します)。
かしこまった場では日本人であれば、両手は普通、相手から見えないところにおくものだと思います。
心理的な距離を狭めることよりも、相手の「格」を尊重するようなしぐさになるから。会社面接で学生さんは普通、手は自分の膝のうえにおいている。
でも英語でのビジネスは、相手との距離を縮める必要がある。言葉のハンディキャップがある分も含めて。だから、手は相手から見えるところで、良いのです。
●ポイントは、「役者として」堂々としているほうがよい。
何度か触れていますが、「能ある鷹は爪隠す」からでしょうか、日本ではあまり能力がないように見えるほうが好感度があがったりすることがあります。
若い女性タレントさんなどでもそれをよくわかっておられるようで、わざととんちんかんなことを言って受け狙いしてみたりする。
でもいろんな人が集まる場や社会で使われることの多い英語のビジネスでは、それではかえってマイナスになります。
なぜなら、いろんな人があつまるのだから、「私はこういうことができる人間です。こういう特徴があります」とアピールしなければ、まずは相手にされない。
だまりこくっている人間を相手にしているほど、先方もヒマじゃない。
頭のねじが一本(いや数本)足りなさそうで控えめな人間に、仕事はまかせられない、と思われてもしょうがないところがあります。腹探りをしている最中に、「私どものほうがうんとできます」とアピールしている外国企業に仕事を奪われることもあります。
もちろん、みんながみんな性格がいいわけじゃないですし。笑
でもだからこそ、つねに堂々として、「いい仕事が一緒にできる」と思わせておく必要があるのです。たとえいつものご自分は純日本的に控えめで商談のさいもほとんど身動き一つしないとしても。
★「Sorry」からはじめない(自分に関する否定的なことは言わない)。
★商談中は首を大きく横にふる(先方の全員と目を合わせながら話す。笑)
★理不尽なことを言われたら、ここぞとばかりに「沈黙」。お家芸です(火に油をそそぐことになりかねないですし、理不尽なのですから黙っているのが一番。助け舟を出してくれる人が先方からも現れる可能性があります。本当にいいビジネスなら)
★プレゼンと一緒。緊張しそうだと思ったら、徹底的に予行練習。
*私の体験談です。私が青学のビジネススクールへ通っていたとき、たった10名ほどのクラスで発表者となった女性がいました。彼女は某教授のもとへ駆け込み、予行練習をしたそうです。その話を聞いたのは実は、その某教授から。当日、クラスで何食わぬ顔で全員と目を合わせながら堂々と話すその女性クラスメイトに、「役者だね。この人」と私は内心舌を巻きました。笑
●まとめ
英語でビジネスをするさいの「ジェスチャー8選」を今日は取り上げました。ぶだんはあまり身動きせずにプレゼンするかたでも、海外や外国人を相手に英語で商談をする際などは実践してみてくださいね。
★相手の肘をつかむ。(8選の1)
★さらに心が通じ合っている人とは、HUG (8選の2)
★相手の腕を軽くトントンとたたく。(8選の3)
★アイコンタクトはしっかり。(8選の4)
★同意するときは、大きくうなずく。(8選の5)
★アルカイックスマイルよりは明確な笑顔。(8選の6)
★別れ際などで相手に合図をおくるときは、「five」。(8選の7)
(日本のビジネスならおじぎするタイミングですね)
★話し合いのときは、手は机の上に出して組んでおく。(8選の8)
“英語で進めるビジネスシーン(商談など)。使えるしぐさ8選” への3件の返信
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