2023年度大学入学共通テスト「英語」リーディング試験第4問 Japanese entrance exam -2023 (7)

今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、先日実施された、第3回大学入学共通テストの英語について書いていきます。今日はリーディング試験の第4問です。

<もくじ>
●2023年度大学入学共通テスト「英語」リーディング試験第4問
●余談 Use emotions effectively when you memorize something by Kay Koyama.

●”Dull”の発音。 

このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。

●2023年度大学入学共通テスト「英語」リーディング試験第4問

Photo by Kay Koyama

福井新聞のサイトに2023年度分の大学入学共通テスト問題が掲載されています。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1702701

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第4問です。

下書き用の紙が用意されているように、メモしながら読む長文です。

では、出題文を読む前に、冒頭の文章と出題文のタイトルや図表、そして設問からさきに目を通します。

その理由などはこれまで、過去記事で何度も書いているのでご参照ください)

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中学校の先生と大学の教授が書いたという2つの記事が出題文です。

冒頭の説明部分を読むと、「私 (You)」は効果的な学習について2つの記事を読むよう、学校の先生から指示があったそうです。

私がタイトルや図表などをチラ見して得た情報は以下の通り。

★記事は、中学の科学を担当する先生と大学の先生(中国系)の二人がそれぞれ書いた、2つの記事。

★「岩」に関する図表があるので、中学の先生は岩石関係の分野が専門なのか?

★「反復学習」についてかかれているらしい。

★大学の先生の記事はどうも、中学の先生の記事に触発されたもの(つまり、中学の先生は大学の先生を触発したということ。2つの異なる記事が存在しているわけではなく)

★大学の先生は生徒を使ってなにやら実験したよう(図表から推察)。

 

問1

やはり出題文はなにやら、「継続性」や「反復性」と学習効果について書かれているようです。

そのことが、それぞれの選択肢から読めます。

正解はひとつしかない選択問題ですが・・・。

 

問2

試験の期間を問う問題です。

おそらく、どの選択肢の「期間」も出題文中に出てくるのだと思います。

よって、ちゃんんと出題文を読むことが求められます。

ぱっと見で、「おっ、ここにしっかりそのものが出てくるじゃん」で選んでも不正解だったり。

 

問3

穴埋め問題です。

チラ見した限りでは、「2」と「5」が正解じゃないかなぁ、と思いますが、あくまでチラ見の印象です。

Lee博士の言うことは、「連続的に(やみくもに)反復学習するよりも、いちど新しいことを習ったら、その後はいったん、長期間の意図的なインターバルを置きます。そうして再度、その学習を始めるほうが効果的なのです」が私の今の時点のチラ見による理解ですね。

問4

それぞれの先生がたが意見を同じくする部分はどこか、を選ぶんもんだいです。

出題文を読まない限りにはわかりませんが、問3と対比させると、2は消去法で外れる選択肢じゃないか、と思います。

 

問5

これも、出題文をよく読まないことには正解を選べません。

Lee博士の意見をサポートする視点を考えるためには、

★Lee博士の論拠・根拠

★博士の意見(何を言いたいのか)

★その「選択肢」があると、さらに「言いたいこと」が強化される。

を理解する必要があります。

 

さて、出題文はどんなことが書かれてあるのでしょうか。

「学習の期間(問2)」「Oxford先生(中学の先生)」と「Lee博士」の言う効果的な学習方法の違い(問3)と同意箇所(問4)、Lee博士の記事(問5)などの情報をひろうようにしながら、じっくりと読み込んで(問1)いきます。

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出題文を読んでみました。

いちおう、Perfectで全問正解でした。笑

(私はプロなんだから当たり前ですね・・・)

でも、いつも仕事をする調子で私が読みながら、「これ、高校生の子たちが読むと、けっこう時間かかるだろうなぁ」と思いました。

  *だからこそ、私が過去記事でもかいたように、試験問題が配布されたら、しょっぱなにぱぁーっと最後のページまで目を通して、「感覚で」時間配分するのです!!

この問題は、片手間では解けない。しっかり読み込むには、時間と集中力がいります。

さくさくっと解ける問(とい)からまずは手をつけて、心を落ち着かせられたら、こういう大きな塊(かたまり)問題と格闘する。じっくりと。

【鉄則】ペーパー試験では、試験用紙が配布されたら、とにかく最後のページまでひととおり、ぱぁっと目を通すこと!

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論文にでも出てくるような単語も出てきています。

“What”up?“だけでは済まない語彙力が求められている(大笑)。。

そして、思考力も。

過去記事でも書きましたし、ちまたの分析でも書かれているように、「そのものずばり」の文章は出できません。

プロの私でも「原稿」を何度か行ったり来たりで読み返しました。

だから、メモ用紙がついてたんですね。

では、私がどんなふうに正解を得たか、書いていきます。

問1

問われているのは「中学の先生 (Oxford)が『それがいい』と思っていること」。

先生が言いたかったのは大まかに言って、「やみくもな反復学習ではかえって学習能力が低下してしまいます」ということ。

消去法でもこの問題は解けます。

正解の選択肢以外はどれも、出題文中にはまったく書かれていないことです。

使われている単語は出題文にも使われているので、いっけんどれもそれらしく見えるかもしれないけれど。

問2

こんどはLee博士について。

「何日後にTest」と書かれています。

その、何日後、を別の言葉に置き換えたのが正解の選択肢です。

問3

やはり、上記の私の推測どおりでした。

それぞれの選択肢の単語の意味を理解すれば、出題文に書かれていることがいわんとすることと同じものを選べます。

問4

論理性が求められた問題だと思います。

二人の合意点と、異なる点をよく把握する。

過去の大学入学共通テストの英語問題がそうであったように、「そのものずばり」が選択肢に書かれていたり、出題文にあることが穴埋めになったりしているのではありません。

出題文に書かれていることを理解したら、そこからがスタート地点

大学入学共通テストの英語試験の特徴です(というか、それが当然だと思います)。

4つの選択肢のうち2つは、あきらかに書かれていないことです。

そして、のこりの2つのうちの1つは、Lee博士がおっしゃっていることでOxford先生の意見を補足・強化するようなやりかた(勉強の仕方)です。Oxford先生はこのことについてはまったく触れていない。

よって、残りの1つが、「二人の合意点」。

問5

Lee博士の意見を「ああ、ほんとだ」と私たち読者が納得するには、どんなことがさらに提示されたらいいだろうか。

それが問われています。

それを考えるには次のことを出題文から把握しておく必要があります。

★”Spaced learning”とはなんであるか。

★二人の記事が書いているのは、「効果的な学習について」。

★よって、「科学」にしぼって書いているわけではない。

★Lee博士の記事の論点は、「Oxford先生の意見をサポート(強化)する方法」。

どの選択肢も、出題文に出てくる単語が使われているので、チラ見だけではそれらしく見えるかもしれない。

けれど、正解の選択肢以外はどれも、論点がずれていたり、まったくまとはずれな視点だったりします。

●余談 Use emotions effectively when you memorize something by Kay Koyama.

私がこのブログで書いている、「英語の覚え方」に通じる記事でしたね。

とても面白く読みました。

物事を記憶させるには、「感情を上手に使うこと」。Use emotions effectively when you memorize something by Kay Koyama.

【小山ケイの鉄則:感情は、言葉を記憶に定着させてくれる接着剤。】

出題文ではまったく触れられていませんが、Oxford先生の生徒たちがContextual learningによって上手に記憶させることができたのは、感情を喚起させたことも大きいと思います。

その学習によって、彼らは新しい発見を楽しんだ。

「へぇ」

「そうなんだぁ」

「めずらしい」

「わくわく」

「この石はどんなふうになってるんだろう」

などなど。

私が思うに、“Contextual learning”のキモ (Key/clue)は、「いかに感情を喚起させるか (How are you gonna stimulate your emotions while learning new things?)」。

●”Dull”の発音。

小山ケイ直筆の英文

1) ダ

2) 「L」

3) ダ + 「L」