今日の記事では、15年以上に渡って「ESG投資・環境CSR・気候変動・地球温暖化対策」などに特化した専門翻訳会社を経営する私・小山ケイが、米国投資家で資産家のウォーレン・バフェット氏が日本の五大商社株をそれぞれ5%以上取得したことについて書いています。
<もくじ>
●「株式投資」のサステナビリティ:ウォーレン・バフェット氏が五大商社株を各5%以上取得。
●上場企業による能動的な「サステナビリティ・ロードショー」
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「Sustainability(持続可能性/サステナビリティ)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●「株式投資」のサステナビリティ:ウォーレン・バフェット氏が五大商社株を各5%以上取得。
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8月30日で90歳になられた米国投資家ウォーレン・バフェット氏(1930年8月30日生まれ)。
卒寿ですね。
Bill Gates氏はお祝いのケーキをエプロン姿で自作する動画をアップロードされてます(#^^#)
★★★★★ランディ・ニューマンの”You’ve Got a Friend in Me”がウクレレ(またはギター?)演奏で背景に流れてますね。おもわず一緒に歌ってしまいました♪ Happy birthday, “Oracle of Omaha”! (Quoting from the official YouTube video of Bill Gates’)★★★★★
正確には、氏のバークシャー・ハサエイ社傘下にある子会社、ナショナル・インデムニティが五大商社株(伊藤忠、丸紅、住友、三井、三菱)を昨年12月から徐々に取得していたとのこと。
ご自身のお誕生日と報道のタイミングがばっちり重なっていたので、なんだかご自身へのプレゼントだったのかな、と思いました。
各社の報道を見ると、今回の氏の取得目的は、
1) 五大商社が世界各地に合弁会社を作っていること(そして増加中)。
2) 自社バークシャー・ハサウェイ傘下のグループ企業との協業も視野に。
3) PER(株価収益率)に対する割安感
4) 長期で保有
「日本と五大商社の未来に参画できることを楽しみにしています」という声明もわざわざ出されています。
専門家の方々は1)から3)をさっそく分析されています。
私がとても興味を感じたのは4)の「長期保有」。
へんな投機筋に投機目的で大量取得されたり短期目的の投資家に取得されては、銘柄企業のみならず日本市場、ひいては世界市場にすらも混乱を招く可能性が生まれてしまいます。
「よかったね、バフェット氏に保有してもらえて」が報道を知ったときの私の一番の感想です。
個人投資家であってもプロの投資家であってもできるだけ長期目的で保有してもらう。
それも、「話の分かる投資家」に。
それが多くの上場企業の希望(切実な願い)でもあるわけです。持続可能性(サステナビリティ)あるマネジメントのためにも。
私の叔父が五大商社の一社に定年まで勤務したことも、私が商社ウォッチャー(笑)となったゆえんだと思います。たしかに叔父も、海外の合弁会社に赴任しました。「商社マン=海外駐在員」のイメージはバフェット氏が注目した「海外で合弁会社を作り続けている」ことと符合します。商社マンはその合弁会社に日本から赴任するからです。
発行済み株式の5%~は相当の割合です。
ひと昔前は取引銀行に大量保有してもらう上場企業が大多数でした。けれど金融改革とともに上場企業の株式は市場という「大海原」に大量放出された。
そしてその株は日本製品が海を渡るのと同じく、海外投資家の手元にも渡っている。
「どこのだれがうちの株、持ってんだろう・・・」
上場企業を擬人化すればそんな声が聞こえてきそうです。
発行部数によってはTOB、なんてことも考えざるを得なくなります。
バフェット氏が各社の株主総会で発言される姿が見られる日もくるかもしれませんね(うわぁ、楽しみ(#^^#))。
●上場企業各社による能動的な「サステナビリティ・ロードショー」。
今回の「バフェット氏、五大商社株を大量取得」の報道を見ていて、「株式投資にもサステナビリティなのだ」とあらためて感じました。
場合によってはそのうちの一社の取得割合を9.9%まで増やすことも検討しているとのこと。さらに、10%以上を取得するときは「銘柄企業側と相談のうえ」。
まぁ、なんて紳士な大投資家!(笑)
海外投資家は敵対的な「ハゲタカ」ばかりじゃありません。
かつては取引銀行が「どうします?うちはどれくらい御社の株を保有しましょうか」と話し合いで大量に保有してくれた。
これからは、Let’s talk about businessで世界の投資家と密に「紳士的に」やりとりをする。かつての銀行がその役割を担っていたように。
バフェット氏のような大投資家、それも長期保有を前提とした投資家に保有してもらう。
そのために、上場企業のがわも能動的に動く。
「いい投資家に保有してもらいたいな」と待ちの姿勢でいるのではなく、「よっしゃ探したる」と行動する。投資家が投資先を研究するように、投資される側の上場企業も投資家を研究する。徹底的に。
自社と市場のサステナビリティ(持続可能性)につながるように。
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上場企業は「ロードショー (Road Show)」と呼ばれる、「大株主詣で(もうで)」をします。そのためのプライベートジェットを持っている米国企業幹部もいるほどです。
これからの大手日本企業は、積極的に良い株主を探しに行く。プライベートジェットを使って世界中をかけめぐるくらい。行動力と能動性をともなって。分析能力と同じくらい。
1) 長期保有を基本としている国内外の投資家をよく研究する。
2) 1)に対して積極的にロードショーする。
3) 同時に、個人投資家にもアプローチする。
4) インサイダー取引等、法もよく研究・勉強する。
5) 1)から4)を実現するためには企業内で横ぐしのやりとりが必須。全社で連携する。
企業側が情報提供をせずとも、法の範囲内で提示されたことやone-on-one-meetingでの非言語コミュニケーション、市場のうわさ、などから独自に「情報を読み取る」能力のある優れた投資家もおられます(勘が鋭い)(つまるところ、「地頭がばつぐんに、良い」)。
バフェット氏も長年にわたって日本企業を研究していたようです。
第二の「オマハの賢人(バフェット氏のニックネーム)」投資家に長期保有してもらえるよう、これからの日本企業は株主といういちステークホルダーすらをも自律的に選ぶくらいの強気な姿勢が求められると思います。
それが弾いては、自社全体のサステナビリティにもつながります。
そして市場のサステナビリティも。
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“「ウォーレン・バフェット氏(米バークシャー・ハサエイ)日本五大商社株を各5%~取得」から考える「株式投資のサステナビリティ」Warrren Buffett acquired the stocks of Japanese “Big five” of trading firms and I consider “sustainability in stock market.”” への11件の返信
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