「のりしろ」のある人生。

今日は、私が考える「人生ののりしろ」について書いています。

昨日は下の記事を書きました。

●万事において「用意周到」「気が利いている人」を見ていて感じたこと。「人生ののりしろ」

さくら

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某所である催し物があり、時間になるまで扉の前でまっていました。

いつもは開いている扉が今日は締まっています。

私のまえには先に到着した人たちが並んで待っている。

開始時刻はまだ来ていないので、私は「その時間には開くんだろうなぁ」といつもの調子でのんきに構えていました。

すると、私よりあとからきたひとが到着するなり主催者へ電話をし始めました。

「扉が開いてないのですが、開けていただけますか?」

私にはまったく、思いもつかなかった方法です。

そっか、いつもは開いてる扉が閉まってるとちゃんと「開けてください」と連絡する人がいるんだ。

ぼーっとしている私とは大違い。

私はなんで連絡しようと思いつかなかったんだろう。

静岡葛城

そんなことを考えながら中に入ってからも、そのかたは万事ににおいてスキがない。

どんなお仕事されてるんだろう。

すごいなぁ。

新宿の空

そしてそこで私は、ふと気づいたのです。

私自身がなんとなく身構えていることを。

「このかたと一緒になんかするとなると私はスキだらけだから指摘されたり注意されたりするんだろうなぁ。むこうに不愉快な思いをさせることもあるかもしれない」

銀座の警官

そのかたはまったく見ず知らずの人なので何かを一緒にやるということはありませんが、これがもし知り合いや職場の人だったりしたら・・・。

 

どうですか?

似たようなかた、身近におられませんか?

ものすごく気が利いてスキがなくて先回りしてくれたり用心深く行動しているのだけれど、それゆえにかえってこちらが気を使ってしまう人」

たとえば。

個人情報がなにかと流出しやすい昨今、知らない人のまえで自分の名前を言うときは

その相手にしか聞こえない声で「耳打ち」したり、

店先でレシートに署名するときもほかの人間にはいっさい見えないように手で隠しながら書いたり、

「明日のあなたの予定はこれこれよね。だから、これこれをいまからしたほうがこれこれできるしこれこれの都合もつくからやってみて」と

実際そのとーりなのよ、と言わずにはいられないほど「私のために」びしーっと計画してくれたり、

外から室内にはいったとたん、そなえつけのアルコール消毒薬をしゅしゅっと手につけ

座る椅子や机にも消毒薬を吹き付けたり

うがい薬まで用意していて

「トイレでうがいしてきます」

とうがいしに行ってしまったり。

そのとき、書きかけの書類はもちろん、しっかり裏返されて白い面が上になっている。

化粧ポーチの中身はすべてきれいにそろえられていて、

家に帰ればその日もらったレシートは完全ににそろえられていてすぐに家計簿につけられ、

料理もすでに下ごしらえは終わっていていれなければならない材料も冷蔵庫の中にきれいに、順番に、収まっている。

あとはこれらを下ごしらえの鍋に順番に、入れるだけ。

明日買うものは、冷蔵庫の扉にマグネットできれいに止められたメモ用紙にびっちりと書いてある。

横浜赤レンガ倉庫

よくいえばしっかりもの。

でも、スキがない。

そう、スキがないのです。

他人が入り込むスキがない。

ご自身がすべて計算して用心して注意して管理しているから。

そら

だからこそ、他人である私は、彼女のそんな完璧な管理状態を壊してしまったりしないか、迷惑かけてしまわないか、と身構えてしまったのです。

不思議ですね。

こういうかた、ときどき見かけます。

悪い人ではないのに、とにかくこちらは身構える。

居心地の悪さを感じながら。

あまり近寄らないようにしよう、と

距離を取りながら。

なんでかな。

●のりしろのある人生。

Seattle's Best coffee

できる社長はわざとスキをつくる、とはよく聞く話です。

スキをつくることでまわりはそこに入り込んでまるで一緒になにかをしている気になったり、あるいは社長を助けているような気になったりする(錯覚だとしても)。

横浜元町のベンチ

私が友だちになる人たちも、どこかゆるめのところがあって、そこに居心地の良さを感じる。

ときには「あれれ」、というようなやらかしがあったり。

「お互い様だしね」

「それがあなただものね」

「人間、完璧じゃないからね」

「またあたし、やらかしちゃった」

「どんまいどんまい」

新宿タカシマヤスクエアの椿屋茶房のコーヒー

完璧な、スキのない人を見かけて思ったのは、スキのある人ってのりしろのある人生を送っているってことじゃないかと。

のりしろは、のりをぬって、ぬった部分と別の場所をくっつけて袋状にするところです。

大切な部分は、宛名がかかれたり差出人が書かれたりのしの水引が描かれたりしているところ。

のりしろは正直、あってもなくても大切な部分からは見えない。

けれど、しっかりと袋状にするためには大きめの、余裕のある大きさののりしろをとっておくほうがいい。

横浜港

人の心の余裕や遊びのあることを「のりしろのある人生」というけれど、のりしろって本人の人生が豊かになるだけじゃなく、まわりもとっつきやすさを感じる。

潤滑油としてもいい。

つつじ

悪いことをしているのではないのに、スキのない人には身構え、のりしろのある人には安心感すら感じる。

スキのない用意周到な人と一緒だと人生踏み外すことはないはずなのに。笑

私の場合はそんな感じですが、どうですか?

横浜港

友人として付き合うなら、

魅力的で、おおらかで、

自分とおなじく

ときにはやらかしをしそうな

スキのある人と私は仲良くなりやすいです。

おもしろいですね。

 

のりしろのある人生、昔から私がテーマにしているライフワークです。

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