アウトプットとインプット、どちらに重きをおくか?

Q) アウトプットとインプット、どちらに重きをおいたらいいだろうか?

向上心のあるビジネスパーソンが悩むであろう、「アウトプットとインプットの比重」について。アウトプットは年齢とともにぜひ、増やしたほうがいいですよ、というのが私の主張です。今日はA)(回答)として、利点や種類、方法などを具体的に書いています

●向上心あるビジネスパーソンが悩むであろう、アウトプットとインプットの比重。私見。
●アウトプットするタイミング
●ではインプットはどうなのか?

前回このカテゴリー「働きながらMBA」では、下の記事を書きました。




●向上心あるビジネスパーソンが悩む、「アウトプット」と「インプット」の比重について私見。

新橋と新幹線

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★アウトプットの利点

★アウトプットの種類や方法

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おそらく他のビジネススクールにもあると思うのですが、わが母校「青山ビジネススクール(ABS)」にも卒業後もOBOGとして在学生同様に授業が受講できる制度があります(もちろん在学生が主役なので条件付きですが)。

私の友人なども、卒業後10年がたっていながら、いまでも毎期、受講しているひとがいます。こうして社会人になっても最前線のビジネスマターや高度な学問をインプットできる母校が近くにあることはありがたいです。

現役の社会人MBA受講生のかたとも知り合いになれますし、雰囲気からいろいろなことを感じ取れます。平たく言って、「刺激」になります。

青山学院付近

別の友人は、「いくつになってもインプットは必要だから」と言いました。たしかに、と私も思いました。

ただ、私自身は、インプットと同様に、アウトプットもしなければならない、という考えです。

アウトプットがもたらしてくれる力はとにかくすごい。

インプットは受け身でいられますが、アウトプットはそうはいかない。人に伝えるのであれば、間違いがないか下調べをしっかりしますし、自分のなかでの定着率がとにかく違います。私が考えるアウトプットの利点は以下のとおりです。




 

1) 能動的に、必死に、下調べをするからアウトプットする内容について自分のなかで定着しやすい。

2) 人前で発表するのであればプレゼン上手になる(プレゼンは場数を踏むことで慣れます)

3) 火事場の馬鹿力のような、思わぬ才能やひらめきがあふれてくることがある。

4) 「自分の立場」をまわりに表明することになるので、それに対する意見を聞いている人たちから得たり感想を得たりして、さらに自分の情報となるような双方向のやりとりが生まれる可能性がある。

5) 人に伝える分、創意工夫をしようとするから、自分の能力がさらに向上する。

など。

青山学院




MBAコースでのインプットが「授業の受講」であれば、アウトプットはまさに、「授業を受け持つ(講師として)」が例としてあげられます。

実際、青山ビジネススクールには在学中は学生として受講していて、卒業後に講師として授業を受け持つひともおられます。

人にものごとを教える、それもビジネススクールというそれぞれの受講生が高度な専門性を有している場で講師をするのであれば、なみなみならぬ下準備が必要でしょうし、プレゼンとして発表するぐらいの表現力が求められます。(受講生のなかにはプロのプレゼンターがいますし・・・・)

学生の質問に対する回答もそれぞれ予測しておかなくてはならないと思いますし、有意義な情報を提供する必要もある。

私であれば汗だくです。笑

ゴールドジム原宿

ビジネススクールのような学校でなくても、アウトプットは可能です。私がこうしてブログを書いているように、ブログも大きな力を持つ立派な(?)、アウトプットのための方法です。

私の場合は雑記風ですが、よりコアで、よりニッチな高い専門性を有しているビジネスパーソンであれば、それについて専門ブログをとことん書くこともよいと思います。

アナリストとか投資家とか為替トレーダーとかあるいは一次産業に携わるかたや町工場の技術者・経営者さんなどはなみなみならぬ高度な専門性をおもちでらっしゃり、それについてアウトプットしていくという方法が考えられます。

そのほかにも、

1) YouTubeなどの動画を利用する。

2) セミナーを開く。

3) 大きな会場で講演会をする。

4) 書籍を出版する。

5) SNSで有益な情報や意見を発信する。

などが私の考えるアウトプットです。




●アウトプットするタイミング

自分にはアウトプットするものがなにもない」という人がときどきいます。

「私は学生のときから文章を書くのが苦手だったから、ブログを書いたり本をだしたりなんてとてもできない」と言ったビジネスパーソンの友人がいます。

根拠はよくわからないのですがよく言われていることで、私自身も自分の経験から感じるのは、アウトプットは経験すればするほど、能力が向上します。

プレゼンがいい例です。

経験すればするほど、というのはプレゼンの場合、「場数を踏む」ということです。

ご自身が「これ」とおもって人一倍努力してきた分野や好きで好きでたまらなくてのめりこんだこと、人とはすこし違う経験をとことんしてみたことなどはどなたもお持ちのはずです。




若い子でも、ゲームが好きでプロになった、投資をした、単身アメリカにいきなり渡った、世界の奥地へとことん旅したなどの経験があるひとがいます。

路上駐輪

20代後半以降のビジネスパーソンであれば、アウトプットできることがひとつ、ふたつはあるはずだと思います。それが、年齢とともにどんどん増えていく。向上心を持ってインプットをコツコツと繰り返していると。

 

私の中のイメージとしては、

◆縦の座標軸にインプット

◆横の座標軸にアウトプット

◆きれいな右肩上がりの直線が年齢

という表があるとすると、年齢とともにアウトプットの量が増えていく感じです。

ここでは、指数関数のような不思議な波のような曲線ではありません。というのも、「きれいな直線」の意味は、きれいに年齢を重ねる、ということだからです。インプットを継続的にしていくからこそアウトプットの「泉」があふれるようなかんじです。

横浜元町

若い芸能人のかたで、「さらに勉強したいから仕事を休業します」といって海外へ長期間行ったり違う世界に飛び込んだりされるかたがおられます。

若いからこそ、芸能活動というアウトプットばかりではなく、自分の器がさらにひろがり将来のアウトプットにもつながる「インプット」を渇望されているのだ、ととても共感を覚えます。

London

あまり若いうちにアウトプットだけに移行しても、受け入れる側(インプットするほう)が拒絶することもあります。人間の心理です。(年下から教えられたくない、とか)

もちろん、そこはアウトプットする人の腕の見せ所ではありますが、そのさじ加減と、タイミングをみるのがカンであったり、人生経験であったりするのです。




みなとみらい横浜

ナポレオン・ヒル博士は「40代50代がもっともあぶらが乗る」とおっしゃいました。

人生の酸いも甘いも嚙み分けて修羅場のひとつやふたつは乗り越えている40代50代くらいで一気にアプトプットを強化すると人生経験や審美眼という裏打ちのある、聞き手や参加者、まわりを魅了する表現になります。

表現者である作家さんやミュージシャン、俳優さんなどを見ていても、それぐらいの年齢できらきらと才能が輝いているかたがたくさんおられます。




●ではインプットはどうなのか。

上記のように、ビジネスパーソンが年齢を重ねるほど、横の座標軸のインプット重視ではなく、アウトプットを重視することで、好循環が生まれると思います。

インプットをすることがあるのなら、そのぶん、アウトプットもする。

これまでの日本の教育がインプット重視型でした。アウトプットの代表格である「ライティング(作文・論文作成)」という授業が必須科目として存在するのはまれですし、討論やプレゼンテーションの授業もほとんどありません。

だから、大人になっても「インプットはいつでも大切」という発想になるのもわかるのですが、インプットの質を高めたり、効率的にインプットを得たりするためにも、年齢を重ねるごとにアウトプットはしたほうがいい。

大学教授が講義の期間と交互に「サバティカル(sabbatical)」と呼ばれる、勉強のための長期休暇期間を与えられているように、年齢をかさねた人のインプットはアウトプットがあるがゆえのインプットだと私は思います。

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1年前のちょうど今日、この記事を書きました。